電磁気応用工学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電磁気応用工学
科目番号 0238 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修修単: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 0
教科書/教材 教科書:講義中の配布資料等、参考書:「情報伝送入門」、内藤喜之、昭晃堂
担当教員 保科 紳一郎

到達目標

 アンテナや高周波回路のような波長に対して回路長が無視できない回路を取り扱う「分布定数回路」の基本的な考え方について学習する。本講義では座学のみならず、座学で学ぶ「分布定数回路」理論をもとに簡単な回路を作製し、その回路の回路バラメータの測定を行う。実習を通して高周波回路理論の応用と基礎的な計測手法について学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1分布定数乗数回路理論を理解して、特性インピーダンス、負荷から入力インピーダンス、反射係数を算出できる。分布定数乗数回路理論を理解して、特性インピーダンスを説明できる。分布定数乗数回路理論を理解して、特性インピーダンスを説明できない。
評価項目2スミスチャートを使って位置と入力インピーンダンス/反射係数の関係を読み取ることができる。スミスチャートから反射係数、インピーダンスを読み取ることができる。スミスチャートから反射係数、インピーダンスを読み取ることができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 アンテナや高周波回路のように波長に対して回路長が無視できない回路を取り扱う分布定数回路の基本的な考えについて学習する。本講義は理論だけでなく,簡単な分布定数回路の設計,製作,測定を通じて,実際の高周波(数GHz帯)回路の取扱いについてても習熟する。高周波特性の測定に広く用いられているネットワークアナライザを測定に使用することにより,本装置の基本的な使い方も習得する。
授業の進め方・方法:
授業形態は講義が主体である。講義内容に関するレポートを課す。
筆記試験(50%),実習課題に対するレポート(40%),出席状況(10%)を総合的に評価する。期末試験は行わない。総合評価60点以上を合格とする。筆記試験の内容は講義中に示した例題に沿ったものとする。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 分布定数回路理論(1) 分布定数回路と集中定数回路の違いが理解できる。分布定数回路上を伝達する電圧波を式で表わすことができる。
2週 分布定数回路理論(2) 分布定数回路上の電圧波・電流波の関係からインピーダンスを導出できる。
3週 分布定数回路理論(3) インピーダンスと反射係数の関係を理解できる。
4週 分布定数回路理論(4) 線路長がインピーダンス、反射係数に与える影響を理解できる。
5週 スミスチャート(1) スミスチャートの基本的な概念を理解できる。インピーダンス、反射係数をスミスチャート上から読み取ることができる。
6週 スミスチャート(2) 経路長とスミスチャートの関係を読み取ることができる。スミスチャートとアドミタンスチャートの関係を理解できる。
7週 スミスチャート(3) イミタンスチャートを使ってLCR素子を接続した場合のチャート上の変化を理解できる。
8週 高周波回路の設計(1) 整合回路の理論的説明説明ができる。スミスチャートを使ってL,Cを使った整合回路の設計法をりかいできる。
2ndQ
9週 高周波回路の設計(2) スタブを使った整合回路の理論を理解できる。スミスチャートを使ったスタブの設計法を理解できる。
10週 講義内容について試験
11週 テストの返却
12週 実習内容・測定機器の説明 実習内容の説明を行う。同時にSパラメータを測定するネットワークアナライザについてその概念を理解できる。次週の実験に使う伝送回路の設計を行う。
13週 伝送回路の作製と性能評価 伝送回路の組み立てを行う。ネットワークアナライザを用いてS11の測地を行う。
14週 整合回路の作製と性能評価 整合回路の組み立てを行う。ネットワークアナライザを用いてS11の測地を行う。
15週 レポート整理と提出 実験内容についてレポートををまとめる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合500010040100
基礎的能力0000000
専門的能力500010040100
分野横断的能力0000000