材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 Professional Engineer Library 材料力学, 編著 久池井成, 実教出版 (2015)
担当教員 本橋 元

到達目標

1.自由物体図を描き,力および力のモーメントの釣合い式を求めることができる.
2.静定問題の引張応力,ねじり応力を理解できる.
3.はりの問題で断面のせん断力,曲げモーメントを理解できる.
4.はりの問題で断面2次モーメント,断面係数,曲げ応力を理解できる.
5.はりのたわみ,たわみ角の微分方程式を作れる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自由物体図を描き,力の釣合い式を作り,反力,反モーメントを計算できる.自由物体図を描き,力および力のモーメントの釣合い式を求めることができる.左記ができない.
評価項目2不静定問題の引張応力,ねじり応力を計算できる.静定問題の引張応力,ねじり応力を理解できる.左記ができない.
評価項目3はりの問題で断面のせん断力,曲げモーメントを求めて,SFD,BMDを描ける.はりの問題で断面のせん断力,曲げモーメントを理解できる.左記ができない.
評価項目4はりの問題で断面2次モーメント,断面係数を求めて,曲げ応力を計算できる.はりの問題で断面2次モーメント,断面係数,曲げ応力を理解できる.左記ができない.
評価項目5はりのたわみ,たわみ角を計算できる.はりのたわみ,たわみ角の微分方程式を作れる.左記ができない.

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械や構造物を設計するためには,材料の強度に関する基本的な考え方を学ぶ必要がある.すなわち,単純な引張り・圧縮,せん断,曲げの問題を扱うことにより明確にし,材料力学の基本概念である応力,ひずみ について学習する.
授業の進め方・方法:
基礎的な事項を説明した後,演習問題を出す.
注意点:
提出課題は,一度ノートで解いて内容を理解してから,レポート用紙(A4サイズ)に書いて,期限までに提出する.

事前・事後学習、オフィスアワー

事前学習: 前回までの授業内容を復習(理解)してから臨んでください.
事後学習: 課題の内容を理解してレポートを提出する.
オフィスアワー: 授業日の16時~17時,他,在室時随時.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力学の基礎(1) 物理学で習った,力の性質・扱い方を理解できる.
2週 力学の基礎(2) 力学の基礎を理解できる.自由物体図を描けるようになる.
力の釣合い式を書ける.
3週 力学の基礎(3) 簡単な反力を求めることができる.
外力と内力を理解でき,求めることができる.
4週 応力とひずみ(1) 応力とひずみについて理解できる.
5週 応力とひすみ(2) フックの法則と弾性係数について理解できる.
6週 応力とひすみ(3) 応力ひずみ曲線について理解できる.
7週 演習 1~6週の内容に関する演習問題を解くことができる.
8週 中間試験 1~7週の内容を理解できる.
2ndQ
9週 引張りと圧縮(1) 一様な断面および断面が変化をもつ棒の引張りと圧縮について理解できる.
10週 引張りと圧縮(2) 重力 および遠心による応力とひずみについて理解できる.
11週 引張りと圧縮(3) 棒の不静定問題,熱応力について理解できる.
12週 ねじり(1) 丸棒のねじり応力とねじり変形について理解し,計算することができる.
13週 ねじり(2) ねじりの不静定問題について理解し,計算することができる.
14週 ねじり(3) 円形断面以外のねじりについて理解できる.
15週 演習 9~14週の内容に関する演習問題を解くことができる.
16週 期末試験 9~15週の内容を理解できる.
後期
3rdQ
1週 せん断応力と曲げモーメント(1) はりの種類について理解できる.
2週 せん断応力と曲げモーメント(2) せん断応力と曲げモーメントについて理解し,計算することができる.
3週 せん断応力と曲げモーメント(3) 荷重とせん断応力および曲げモーメントについて理解できる.
4週 はりの応力(1) はりの曲げ応力について理解しできる.
5週 はりの応力(2) 横断面の図心と断面二次モーメントについて理解し,計算することができる.
6週 はりの応力(3) 求まった断面二次モーメント,断面係数を用いて,曲げ応力を計算することができる.
7週 演習 1~7週の内容に関する演習問題を解くことができる.
8週 中間試験 1~7週の内容を理解できる.
4thQ
9週 はりのたわみ(1) はりのたわみ曲線について理解できる.
10週 はりのたわみ(2) はりのたわみの微分方程式による解法について理解できる.
11週 はりのたわみ(3) はりのたわみの微分方程式を解いて「たわみ」,「たわみ角」を求めることが出来る.
12週 はりのたわみ(4) 重ね合わせによって「たわみ」,「たわみ角」を求めることが出来る.
13週 複雑なはりの問題(1) 不静定はりについて理解できる.
微分方程式から式を増やす方法を理解する.
14週 複雑なはりの問題(2) 重ね合わせを用いて式を増やす方法を理解する.
15週 演習 9~14週の内容に関する演習問題を解くことができる.
16週 期末試験 9~15週の内容を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。4前1,前7
力の合成と分解をすることができる。4前1,前7
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4前2,前3,前7
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4前5,前7
力のモーメントを求めることができる。4前1,前3,前7
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4前1,前7
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前4,前7
応力とひずみを説明できる。4前4,前7
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前5,前7
許容応力と安全率を説明できる。4前6,前7
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4前9,前15
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前11,前15
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前9,前10,前15
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4前12,前15
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4前12,前15
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4前13,前14,前15
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後1,後15
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後1,後2,後15
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4後2,後3,後15
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4後4,後5,後6,後15
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4後5,後6,後15
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4後9,後10,後11,後12,後15

評価割合

中間試験期末試験・学年末試験課題取組姿勢合計
総合評価割合35352010100
基礎的能力101051035
専門的能力252515065
分野横断的能力00000