機械力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械力学Ⅰ
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 演習 機械振動学, 佐藤秀紀、岡部佐規一、岩田佳雄, サイエンス社
担当教員 本橋 元

到達目標

工業力学の内容を踏まえて,次のことを目標とする.1) 質点および剛体の運動方程式を求めることができる.2) 調和振動の基礎を理解できる.3) 一自由度不減衰系の自由振動を運動方程式で表し,系の固有角振動数を求めることができる.4) 調和変位による 一自由度不減衰系の強制振動を運動方程式で表し,解を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応用的な問題について質点および剛体の運動方程式を求めることができる.基礎的な問題について,質点および剛体の運動方程式を求めることができる.左記ができない.
評価項目2調和振動を式とグラフで表現し,その意味を説明できる.調和振動の基礎を理解できる.左記ができない.
評価項目3 一自由度不減衰系の自由振動を運動方程式で表し,固有角振動数を求め,系の運動を説明できる. 一自由度不減衰系の自由振動を運動方程式で表し,系の固有角振動数を求めることができる.左記ができない.
評価項目4調和変位による 一自由度不減衰系の強制振動を運動方程式で表し,解を求め,振幅応答を説明できる.調和変位による 一自由度不減衰系の強制振動を運動方程式で表し,解を求めることができる.左記ができない.

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械系の基礎的な振動について学習する.まず動力学および振動の基礎を習得する.次いで1自由度不減衰系の自由振動する物体の運動方程式をたてて,固有振動数を求める方法を学ぶ.最後に変位による強制振動の基礎を学ぶ.
授業の進め方・方法:
基礎的な説明をした後で,各自がその日の授業で扱う式を導出する.授業中に演習時間を設けるとともに,家庭学習のためのレポート課題を課す.試験問題のレベルは,教科書の例題,練習問題,授業中の演習問題等と同程度とする.
注意点:
準備学習として,工業力学の内容,および三角関数の基礎を習得しておく必要がある.

事前・事後学習、オフィスアワー

【事前・事後学習】その日のうちに授業内容を理解しておくこと.与えられた課題はレポートとして指定日までに提出すること.
【オフィスアワー】授業実施日の16時から17時,および在室時随時.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.力学の基礎
 1)運動の法則
ニュートンの運動法則を理解し,質点の運動方程式をたてることができる.
2週  2)慣性モーメント① 慣性モーメントを理解し,簡単な物体について算出できる.
3週  2)慣性モーメント② 複雑な物体の慣性モーメントの算出方法を理解できる.
4週  3)剛体の運動① 剛体の運動方程式を求めることができる.
5週  3)剛体の運動② 剛体の運動方程式を求めることができる.
6週 2.振動の基礎
 1)単位と計算
各物理量の単位と単位換算を理解できる.
7週  2)振動表示 調和振動を式とグラフで表現できる.
8週 中間試験 1~7週の内容を理解できる.
4thQ
9週 3.一自由度不減衰系の自由振動
 1)ばね系
等価なばねを理解できる.
10週  2)質点系① 質点系の自由振動の運動方程式をたてて,解を求めることができる.
11週  2)質点系② 種々の振動系について固有角振動数を求めることができる.
12週  3)剛体系① 剛体系の自由振動の運動方程式をたてて,解を求めることができる.
13週  3)剛体系② 種々の振動系について固有角振動数を求めることができる.
14週 4.一自由度不減衰系の変位による強制振動
 1)運動方程式
変位による強制振動における運動方程式をたてて解を求めることができる.
15週  2)振幅応答 一自由度不減衰系の変位による強制振動における振幅倍率を理解できる.
16週 期末試験 9~15週の内容を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学慣性の法則について説明できる。4後1
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4後1
運動方程式を用いた計算ができる。4後10,後11,後12,後13
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4後10,後11
運動の法則について説明できる。4後1
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4後6,後7
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4後7
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4後2,後3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4後4,後5
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4後1
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4後1
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4後1
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4後4,後5
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4後2,後3
振動の種類および調和振動を説明できる。4後7
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

中間試験期末試験レポート態度合計
総合評価割合35352010100
基礎的能力10100020
専門的能力2525201080
分野横断的能力00000