化学Ⅱ(機械・電気・情報)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学Ⅱ(機械・電気・情報)
科目番号 0065 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 化学
担当教員 瀨川 透,飯島 政雄

到達目標

1.周期表の意味を知り、金属・非金属の性質の違いや分類が出来ること。
2.気体について、圧力・体積・温度の関係を理解し、状態方程式を用いた計算ができること
3.無機物質の特徴・性質を理解し、化学式を用いて説明できること。
4.電池の反応と電気分解の反応を理解し、実社会との関わりを総合的に考えられるようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1周期表の元素の並び方の理由を説明できる 金属・非金属の性質と化学結合との関係を説明できると化学結合との関係を説明できる 有機化合物の分類が出来、それぞれの特徴が言える周期表の意味を知っている 金属・非金属の性質の違いが分かる周期表の繰返しの理由を理解できない 金属・非金属の区別が理解できない
評価項目2気体について、圧力・体積・温度・モル数の関係を理解し、状態方程式の成立ちを説明できる気体について、圧力・体積・温度の関係を理解し、状態方程式を用いた計算ができる気体について、圧力・体積・温度の関係が理解できず、状態方程式を用いた計算もできない
評価項目3イオンの価数を予想して、正しい化学反応式を書けるイオン式を理解し、正しい化学反応式を書けるイオン式が書けない 正しい化学反応式を書けない
評価項目4電池の反応と電気分解の反応を理解し、実社会への応用技術について提案できる電池の反応と電気分解の反応を理解し、実社会との関わりを総合的に考えることができる電池の反応と電気分解の反応について理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
初めに周期表について学び、無機物質がどのような元素のどういった性質によって影響を受け、化学反応をしているのかということを学習する。また、気体の状態について温度・圧力・体積・モル数のそれぞれの関係性を学ぶ。その後、主に金属元素が主となる電池の種類や仕組みを学び、電気分解の理論と応用例について理解を深める。最終的に化学反応と環境、化学と産業などについて総合的に考えられる知識を身に付ける。
授業の進め方・方法:
初めに周期表の持つ意味を理解し、次に非金属元素の特徴について学びながら、気体の性質についても学習する。その後金属元素の反応を学んで、各元素の類似点を学習する。後半は電池や電気分解についてその種類や反応過程について学ぶ。講義と実験を行い、化学反応の知識と実体について理解を深める。
注意点:
化学式には書き方に決まりがあるのできちんとした書き方を身につけるようにすること。
参考書や問題集を活用して学習した知識を深めるようにすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 周期表について 周期表の発見、その規則性、各元素の性質について理解し関連性を説明できる。
2週 非金属元素について(1回目) 非金属元素の単体(水素,窒素)およびそれらの化合物の性質について理解する。気体に関する圧力・体積・温度の関係を理解する。
3週 非金属元素について(2回目) 非金属元素の単体(酸素,硫黄)およびそれらの化合物の性質について理解する。
4週 非金属元素について(3回目) 非金属元素の単体(リン,ハロゲン)およびそれらの化合物の性質について理解する。
5週 アルミニウムの溶解と発生する気体との関係についての実験 代表的な気体発生の実験ができ、その化学反応式と気体の状態方程式から気体の体積を求めることができる。
6週 金属元素について(1回目) 金属元素(典型元素)の単体,化合物について理解し、生活と関連付けられるようになる。
7週 中間試験
8週 金属元素について(2回目) その他の金属元素の単体,化合物について理解し、生活と関連付けられるようになる。
4thQ
9週 金属元素の判定法の実験 代表的な無機化学反応の沈殿から金属イオンを同定し、その化学式を書くことができる。
10週 電池について(Ⅰ) ダニエル電池や鉛蓄電池についてその反応を説明できる。
11週 電池について(Ⅱ) 一次電池の種類、二次電池の種類を説明できる。
12週 電気分解について(Ⅰ) 電気分解反応を説明できる。
13週 電気分解について(Ⅱ) 電気分解の利用として、電解めっきや金属のリサイクルなどの技術の利用例を説明できる。
14週 電気分解について(Ⅲ) ファラデーの法則による計算ができる。
15週 化学Ⅱのまとめ 金属の性質や化学反応と身の回りの製品との関連性を認識できる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3後3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3後5
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。2
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。2
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。2
価電子の働きについて説明できる。2
原子のイオン化について説明できる。2
代表的なイオンを化学式で表すことができる。2
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。2
中和滴定の計算ができる。2
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70003000100
基礎的能力5000200070
専門的能力1000100020
分野横断的能力100000010