機構学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機構学
科目番号 0081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 書名:機構学,著者:森田均,発行所:サイエンス社
担当教員 今野 健一

到達目標

瞬間中心を利用して機構の運動を解析できる.各種機構の運動を説明でき,これらを用いた機構を設計できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目13瞬間中心の定理を用いて未知の瞬間中心を求めることができる.3瞬間中心の定理を説明できる.機構の瞬間中心を求めることができない.
評価項目2瞬間中心を利用して,機構の速度,角速度を作図,計算によって求めることができる.作図によって機構の速度,角速度の求め方を求めることができる.機構の速度を求めることができない.
評価項目3各種機構の運動を説明でき,これらを用いた機構を設計できる.各種機構の運動を計算で求めることができる.各種機構の運動を計算で求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械は運動をする.機械の複雑な運動も,ひとつひとつ切り分けて考えると,概して単純な仕組みの組み合わせであることがわかる.この授業では,はじめに機械運動の基礎を扱い,その後リンク,歯車等の各機構について順に説明する.
授業の進め方・方法:
テキストを読むだけではなかなか理解に至らないような事項を,なるべくわかりやすく解説する.よく聴くようにと授業中指示があったときは身を入れて理解に励むこと.評価は,中間試験35%,期末試験35%,提出物30%とし,前期後期はそれぞれ50%とする.
注意点:
理解が不十分と感じたらオフィスアワーを積極的に活用すること.

事前・事後学習、オフィスアワー

【オフィスアワー】授業日の16:00-17:00,ほか随時.ただし試験前日,レポート提出日の前日は対応しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械運動の基礎 回転の中心を利用して機械の動作を設計できる.
2週 瞬間中心 瞬間中心を求めることができる.
3週 3瞬間中心の定理(1) 3瞬間中心の定理を説明できる.
4週 3瞬間中心の定理(2) 3瞬間中心の定理を用いて未知の瞬間中心を求めることができる.
5週 機構における速度・角速度(1) 作図によって機構における速度,角速度を求めることができる.
6週 機構における速度・角速度(2) 作図によって機構における速度,角速度を求めることができる.
7週 機構における速度・角速度(3) 計算によって機構における速度,角速度を求めることができる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 摩擦伝動装置(1) 転がり接触を満たす条件を説明できる.
10週 摩擦伝動装置(2) 摩擦伝動におけるだ円車の角速度,速比を求めることができる.
11週 摩擦伝動装置(3) 摩擦伝動における円すい車の角速度,速比を求めることができる.
12週 摩擦伝動装置(4) 摩擦伝動における無段変速装置の角速度,速比を求めることができる.
13週 歯車装置(1) 歯車における歯形の条件,インボリュート歯形を説明できる.
14週 歯車装置(2) 歯車列の回転数を求めることができる.
15週 前期末試験
16週
後期
3rdQ
1週 歯車装置(3) 遊星歯車の回転をグループに分かれて考えてみる(アクティブラーニング).
2週 歯車装置(4) 遊星歯車列の回転数を求めることができる.
3週 歯車装置(5) 遊星歯車列の回転数を求めることができる(演習問題).
4週 カム装置(1) カムの回転による従動節の変位,速度,加速度を求めることができ,カム線図を描くことができる.
5週 カム装置(2) 従動節の変位線図からカムの輪郭を描くことができる.
6週 カム装置(3) 各種カムの輪郭とカム線図の関係を説明できる.
7週 後期中間試験
8週 リンク装置(1) てこクランク機構において,グラスホフの定理を説明できる.また,てこの揺動角度を求めることができる.
4thQ
9週 リンク装置(2) 往復スライダクランク機構において,スライダの速度を求めることができる.
10週 リンク装置(3) 各種リンク機構の運動を説明することができる.
11週 リンク装置(4) 求められた運動をする機構を設計することができる(アクティブラーニング).
12週 巻き掛け伝動装置(1) 巻き掛け伝動において,ベルトの長さと巻き掛け角度を求めることができる.
13週 巻き掛け伝動装置(2) 巻き掛け伝動において,ベルトの張力を求めることができる.
14週 巻き掛け伝動装置(3) チェーン伝動において,チェーンの最大速度,最小速度を求めることができる.
15週 後期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車列の速度伝達比を計算できる。4
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4
力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力200000020
専門的能力5000003080
分野横断的能力0000000