工学実験・実習Ⅱ(有機化学)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 工学実験・実習Ⅱ(有機化学)
科目番号 0096 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 瀨川 透,森永 隆志,伊藤 滋啓,小寺 喬之

到達目標

1.代表的な有機物質の取扱法や廃棄法を理解し実行できること。
2.有機物質の分離法や分析法について理解し実行できること。
3.実験テーマに沿った報告書を作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機物質の取扱法や廃棄法を実行できる有機溶剤などの危険性や廃棄法を知っている有機物質への理解が足りず、廃棄方法が分からない。
評価項目2未知化合物の分離や分析ができる有機物質の分離法や分析法を理解している有機物質の分離法や分析法が分からない
評価項目3実験内容を理解して、結果を分析・考察した報告書を作成できる。実験テーマに沿った報告書を作成できる。実験テーマに沿った報告書を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 この講義では、主に有機化合物を対象に、その安全な取扱い方法や実験操作の基本について習得することを目的としている。有機化合物の分離精製法や簡単な分析法、同定、抽出、合成など、様々な実験操作を通して、有機化合物の性質や取扱い方法について学ぶ。また、実験結果の整理や考察を通して、各実験テーマの理解を深め、報告書の作成方法も学ぶ。
授業の進め方・方法:
有機化合物を扱う為の注意事項を確認した後、有機物質の分離法、分析法、合成法に関する実験をそれぞれ行う。各実験毎に結果を整理し考察して報告書にまとめ提出できるようにする。
注意点:
実験の報告書は期限までに必ず提出すること。
事故が発生した時は、最初に自身や周囲の人の身の安全を確保し、教員に連絡すること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機実験に関する諸注意 有機化合物の取扱い方法を習得している。
2週 蒸留(単蒸留・分別蒸留・共沸蒸留) 蒸留の仕組みを理解している。
3週 結晶化と融点測定 融点の測定方法を習得している。
4週 薄層クロマトグラフィー 実験内容を理解して、結果をまとめることができる。
5週 有機定性分析(窒素・硫黄・ハロゲン) 有機物質に含まれている元素の簡単な定性分析法を習得する。
6週 紅茶からカフェインの抽出 有機物の抽出方法を習得している。
7週 酢酸エチルの合成 実験装置を構築することができる。
8週 アルデヒド・ケトンの分析法 実験後の適正な廃液処理方法を習得している。
4thQ
9週 スルファニルアミドの合成 実験の手順を整理し、実験を行うことができる。
10週 ポリ酢酸ビニルの合成と性質 高分子化合物の構造と性質の関係性を理解する。
11週 アルドール縮合 有機合成における収率の計算ができる。
12週 有機実験全体のまとめと解説 実験テーマに沿った報告書を作成できる。
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。3
蒸留による精製ができる。4
吸引ろ過ができる。3
再結晶による精製ができる。4
分液漏斗による抽出ができる。4
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。3
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。4
収率の計算ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00010090100
基礎的能力0001007080
専門的能力000002020
分野横断的能力0000000