機械設計製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械設計製図Ⅱ
科目番号 0098 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 『新機械設計製図演習3、エンジン ガソリン/ディーゼル』若林克彦著,斎藤孟慣習、オーム社
『実例で学ぶ機械設計製図』豊橋技術科学大学・高等専門学校教育連携プロジェクト,実況出版
『機械製図』林洋次監修,実況出版,
『機械設計入門』大西清著,オーム社
担当教員 遠藤 大希

到達目標

工学実験・実習Ⅱ,機械設計製図Ⅰ,機械要素設計の内容を踏まえて,班ごとに割り振られた与えられた仕様(動力,排気量等)に沿って,4サイクルエンジンを設計する.強度計算に加えて各種規格を調べ,加工方法,製品価格を考慮しながら部品形状・寸法を定め,3D-CADによりモデリング・解析を行う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(設計書を含む設計工程)4サイクルエンジンの主要部品をJISに則って設計するとともに,設計書を作成できる.4サイクル・エンジンの主要部品を設計するとともに,設計過程を示すことができる.左記ができない.
評価項目2(3Dアッセンブリモデル作成)設計した各部品を組立構想図(アッセンブリ3Dモデル)に的確に表現できる.4サイクル・エンジンの組立構想図を作成できる.左記ができない.
評価項目3(3Dパーツ作成)4サイクル・エンジンの部品図を3D-CADで的確に表現できる.4サイクル・エンジンの部品図を3D-CADで作成できる.左記ができない.

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・4サイクル・エンジンの設計を行い、これを3D-CADモデリングを実施する.前年度までに学んだ専門知識を総合的に応用しながら,各班に与えられた設計仕様について教科書・設計資料を参考にしながら,より良い設計を行う.さらに,正しい情報を伝達するための分かり易い設計書と見易い図面の作成方法も学習する.
・実務との関係:この科目では実際の設計業務に従事した教員の指導のもと,ISO9001で定める設計業務管理を想定した設計PBL実施するとともに、設計者に不可欠な「自己スキルの見積と振返」を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・本授業は基礎的な設計については配布資料を参考にして,要素ごとに形状・寸法を定め,その過程を設計企画書・仕様書・設計計算書にまとめる.
・組立構想図(アッセンブリ・モデル)については,主要寸法を定めながら,3Dモデル化する.
・部品図(パーツ・モデル)については,設計計算を行いつつ1~2週ごとに定められた対象をCADで図面化する.
・規格部品については設計計算により求めた結果から,一般に流通する市販品を適切に選定する.
・設計計算・CADモデリングは原則各自で実施するが,チームでの設計作業を学ぶため,班ごとの活動を基準として各員に役割を持ち,時間などの管理を行う.
・個人課題として、教員が指定した部品に関しては各個人で上記3書類と作業計画記録簿(日報)と考察5項目の書類を作成する.
注意点:
・設計および図面作成には想像以上に時間を要するので,班ごとで作業時間は管理し、設計作業に取組むこと.
・本科目はFormsによる課題提出が基準となる。公欠と認められる場合や、Formsの不具合など、やむを得ないを除き、入力締切を過ぎた場合はこの延長を認めない。
・提出物の最終期限が守れない場合は、良質なモノであっても60点採点、あるいは0点採点とする。

事前・事後学習、オフィスアワー

【事前・事後学習】各班で目標時間を設定し、それに則り目標を達成できない場合は,次回の授業前までに終わらせること。また講義時間以外の作業時間は正確に記録すること.
【オフィスアワー】授業実施日の16時から17時

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 教員に指定された仕様をもとに、班ごとに設計趣意書・作業計画書を作成する
2週 4サイクル・エンジンの設計 与えられた仕様をもとにピストンとシリンダが設計できる
3週 4サイクル・エンジンの設計 与えられた速度比に合う歯車列を設計ができる.
4週 4サイクル・エンジンの設計 歯車の強度設計ができる.
5週 4サイクル・エンジンの設計 歯車固定のためのキーの設計書(せん断/圧縮強度)を計算できる.
6週 4サイクル・エンジンの設計 ピストン上面の強度計算ができる
7週 4サイクル・エンジンの設計 クランク軸の設計書(強度計算)を計算できる.
8週 4サイクル・エンジンの設計 軸受の設計書(寿命計算)を計算できる
2ndQ
9週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング 設計計算書を基に3Dモデリングを開始する
10週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング 設計書をもと部品図(パーツ・モデル)を描くことができる.
11週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング 同上
12週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング 同上
13週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング,書類作成 設計書やプレゼンなどのDR資料を作成する
14週 第1回設計審査会(デザインレビュー:DR)4サイクル・エンジンの3D-CADへの寸法・公差記入 班ごとに設計したエンジンの設計についてプレゼンを行い、「コンセプトから逸脱していないか」「各種強度計算について説明できるか」「公差について説明できるか」などについて、プレゼンを聞く学生が相互審査を行う
15週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング(修正) DRの意見結果をフィードバックし、モデリングの修正を行う
16週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング(修正) 同上
後期
3rdQ
1週 4サイクル・エンジンの3D-CADモデリング(修正) 同上
2週 4サイクル・エンジンの3D-CADへの寸法・公差記入 DRをフィードバックし修正された3Dモデルの寸法や公差記号の記入を行う
3週 4サイクル・エンジンの3D-CADへの寸法・公差記入 同上
4週 4サイクル・エンジンの3D-CADへの寸法・公差記入 同上
5週 4サイクル・エンジンの3D-CADへの寸法・公差記入 同上
6週 個人課題,書類作成 指定した個人課題の部品の作成を実施する.DR資料を作成する
7週 第2回設計審査会 第1回DRのフィードバックをもとに班ごとに修正店について発表し、これを相互評価する
8週 個人課題設計審査会 個人課題部品について発表し、効果・コスト・加工方法等の要素についてこれを相互評価する
4thQ
9週 (90分×2コマ/週で実施するため,後期8週で完了)
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野設計製図図面の役割と種類を適用できる。4
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4前10,前11,前12,前13,前14,前15
機械設計標準規格を機械設計に適用できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前5,前6
キーの強度を計算できる。4前7
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4前2,前4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4前3,前4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000