地球環境科学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 地球環境科学
科目番号 0102 科目区分 専門 / 分野必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:生態学入門 第2版(日本生態学会編, 東京化学同人)
参考図書:新訂 地球環境の教科書10講(九里 他, 編著. 東京書籍)
担当教員 久保 響子

到達目標

生態系の成り立ちと人間の関わりを科学的な視点から説明できる。かけがえのない地球環境(大気圏、水圏、生物圏)の現状認識と環境問題の解決策について考察できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生物多様性の成り立ち生物多様性の成り立ちについて理解し、様々な視点から例を挙げて説明できる。生物多様性の成り立ちについて、いくつかの例を挙げて説明できる。生物多様性の成り立ちについて、理解していない。
生物間の相互作用生物間の相互作用について様々な視点から考察できる。生物間の相互作用について具体例を挙げて説明できる。生物間の相互作用について説明できない。
人間生活と生態系の関わり、環境問題、生態系の保全生物の多様性の維持や生態系の保全がなぜ重要なのかを考察し、説明できる。生物の多様性の維持や生態系の保全の必要性を具体例を挙げて説明できる。生物の多様性の維持や生態系の保全の重要性を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

(E) ものづくりに関する幅広い対応能力を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球上の様々な環境中に生息する種々多様な生物が、どのような進化過程を経て現在に至るのか、どのような仕組みで生態系はバランスを保っているのか、また将来の生態系や地球環境はどう変わりうるのかを自ら考える力を養うことを
ねらいとする。地球的規模の環境問題について学び、その環境にまつわる問題の解決策について、科学的知見をもとに考察する。
授業の進め方・方法:
試験60%, レポートの提出40%で総合的に評価する。総合評価60点以上を合格とする。
注意点:
積極的な質問を歓迎します。事前に次の講義の範囲を予習してきてください。

事前・事後学習、オフィスアワー

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生態学とはどのような学問か、地球環境問題は何がどう問題なのか 生態学とはどのような学問か認識し、取り扱う階層(レベル)にどのようなものがあるか理解する。
世界を取り巻く地球環境問題にはどのようなものがあるか説明できる。
2週 生物の共通性と多様性 生物の共通点と多様性が進化の中で構築されてきたものであることを理解する。
3週 生物の系統と進化 原始地球からの様々なイベントが生物や環境に与えた影響について考察できる。
4週 進化から見た生態 進化の要因として様々な説があることを理解する。
5週 生活史の適応進化 生活史や性の進化が生物の環境適応にどのように関係しているかを理解する。
6週 生理生態的特性の適応戦略 植物・動物・微生物の生理生態的特性と、それぞれの適応戦略を具体例を通して理解する。
7週 動物の行動と社会 動物の競争、縄張り、配偶行動、群れの形成などがどのように機能しているかを理解する。
8週 個体間の相互作用と、同種・異種の個体群1 種内競争と密度効果、捕食-非食関係と個体群の変動について説明できる。
4thQ
9週 個体間の相互作用と、同種・異種の個体群2 寄生と共生について具体例を通して理解し、説明できる。
10週 生物群集とその分布、種間相互作用 空間的・機能的に様々な生物群集が形成されるしくみを具体例を通して理解する。
11週 生態系の構造と機能1 生態系の物質の循環と、それが起こる仕組みについて理解する。
12週 生態系の構造と機能2 生態系のエネルギーの流れについて理解し物質循環との関係性について考察できる。
13週 生態系の保全と地球環境1 人類が生態系に及ぼしている影響と、生物多様性と生態系の保全の重要性について認識する。
14週 生態系の保全と地球環境2 外来種や遺伝子組換え作物、エネルギー問題、環境破壊などの課題を生態学的な視点から考察できる。
15週 学年末試験 生態系と人間生活の関わりについて多角的な視点から自身の考えを述べられる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3後3
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3
地球上の生物の多様性について説明できる。3
生物の共通性と進化の関係について説明できる。3
生物に共通する性質について説明できる。3
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。4
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。4
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3
世界のバイオームとその分布について説明できる。3
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3
生態ピラミッドについて説明できる。3
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3
有害物質の生物濃縮について説明できる。3
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合6040000100
基礎的能力101000020
専門的能力402000060
分野横断的能力101000020