機械設計製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械設計製図Ⅱ
科目番号 0110 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 『実例で学ぶ機械設計製図』豊橋技術科学大学・高等専門学校教育連携プロジェクト,実況出版,『機械製図』林洋次監修,実況出版,『機械設計入門』大西清著,オーム社
担当教員 本橋 元

到達目標

工学実験・実習Ⅱ,機械設計製図Ⅰ,機械要素設計の内容を踏まえて,各人に与えられた仕様(動力,減速比等)に沿って,2段歯車減速機を設計する.強度計算に加えて各種規格を調べ,加工方法を考慮しながら部品形状・寸法を定め,組立構想図を描く.部品図に関しては設計製図の基礎能力を確認するために2D-CADにより作図を行う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1歯車減速装置の主要部品をJISに則って設計するとともに,設計書を作成できる.歯車減速装置の主要部品を設計するとともに,設計過程を示すことができる.左記ができない.
評価項目2設計した各部品を組立構想図に的確に表現できる.歯車減速装置の組立構想図を作成できる.左記ができない.
評価項目3歯車減速装置の部品図を2D-CADで的確に表現できる.歯車減速装置の部品図を2D-CADで作成できる.左記ができない.

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
歯車減速装置の設計製図を行う.前年度までに学んだ専門知識を総合的に応用しながら,各自に与えられた設計仕様について教科書や設計資料を参考にしながら,より良い設計を行う.さらに,正しい情報を伝達するための分かり易い設計書と見易い図面の作成方法も学習する.
実務との関係:この科目は企業で製造装置の開発・設計に従事していた教員が,その経験を活かし,歯車装置の設計および製図について授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
設計については配布資料を参考にして,要素ごとに形状・寸法を定め,その過程を設計書にまとめる.必要に応じてチェックシートを提出し確認を受ける.組立構想図については,主要寸法以外を定めながら,手書きで図面化する.部品図については1,2週ごとに定められた対象をCADで図面化する.
注意点:
・設計および図面作成には想像以上に時間を要するので,計画的に取組むこと.提出物の期限が守れない場合は,最大20%まで各評価を減点する.
・提出した設計書等は図面作成のために一度返却するが,最終的には図面とともに提出すること.

事前・事後学習、オフィスアワー

【事前・事後学習】週ごとの目標を達成できない場合は,次回の授業前までに終わらせること.
【オフィスアワー】授業実施日の16時から17時

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 課題説明 設計対象の構成・許容応力・留意点等を理解できる.
2週 歯車の設計 歯車の強度設計ができる.
3週 歯車の設計 与えられた速度比に合う歯車列を設計ができる.
4週 歯車の設計 歯車列の設計書を書くことができる.
5週 軸の設計 入力軸・中間軸・出力軸の強度設計ができる.
6週 軸の設計 軸の設計書(強度計算)を書くことができる.
7週 キーの設計 キーの設計書(せん断/圧縮強度)を書くことができる.
8週 軸受の設計 軸受の設計書(寿命計算)を書くことができる
2ndQ
9週 その他の設計 小物部品を設計できる.
10週 組立構想図 設計書をもとに組立構想図を描くことができる.
11週 組立構想図 同上
12週 組立構想図 同上
13週 組立構想図 同上
14週 組立構想図 同上
15週 組立構想図 同上
16週
後期
3rdQ
1週 組立図 組立構想図をもとに,CADで組立図を描くことができる。
2週 部品図(歯車箱) 組立構想図をもとに,JISに則った部品図をCADで描くことができる。
3週 部品図(歯車箱) 同上
4週 部品図(軸および歯車) 同上
5週 部品図(軸および歯車) 同上
6週 部品図(その他の部品) 同上
7週 部品図(その他の部品) 同上
8週 部品図修正 部品図の不備を修正できる.
4thQ
9週 (90分×2コマ/週で実施するため,後期8週で完了)
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4前10,前11,前12,前13,前14,前15
機械設計標準規格を機械設計に適用できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前5,前6
キーの強度を計算できる。4前7
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4前2,前4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4前3,前4

評価割合

設計書(チェックシートを含む)組立構想図部品図取組み姿勢合計
総合評価割合40252510100
基礎的能力10551030
専門的能力302020070
分野横断的能力00000