数理科学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数理科学
科目番号 0112 科目区分 専門 / 分野必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(機械コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 指定しない
担当教員 岩岡 伸之

到達目標

これまでに学んだ数理知識を用いて、諸分野への応用・展開を概観し、様々なシステムを数理的に解析・モデル化することで諸問題を扱うための基本的な数理科学的能力を培う。同時に、コンピュータを用いた微分方程式の数値計算能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々なシステムを微分方程式でモデル化し、解析的に問題を解決することができる。微分方程式で記述される基本的なシステムの問題をモデル化することができる。左記ができない。
評価項目2コンピュータを用いて微分方程式を数値計算し、可視化することができる。コンピュータを用いて数値的に差分計算を行うことができる。左記ができない。
評価項目3行列を用いて記述される基本的なシステムを行列を用いて解析し、問題を解決することができる。行列を用いて記述される基本的なシステムの問題をモデル化することができる。左記ができない。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
主に「微分方程式」と「行列」にまつわる諸科学分野の問題を学び、それらを数理的にモデル化し、解析的・数値的に考察する能力を身につける。
授業の進め方・方法:
主に講義形式で行い、数理モデルをコンピュータを用いた数値解析(シミュレーション)の演習も取り入れる。資料は Teams を介して配布する。
状況により感染症対策として、Teams を介した遠隔講義(e-learning 形式)で実施する可能性もある。
注意点:
これまでに数学で学んだ知識(微分計算、微分方程式、行列計算)を前提として講義を進めるため、適宜復習することが求められる。また、Excel を利用した初歩的な数値計算やグラフ作成技術を有することが望ましい。
《再試験について》
総合評価で「不可」となった者のうち、総合評価成績が 50 点から 59 点かつレポート未提出がない学生に対してのみ、再試験(1回のみ)を実施する。

事前・事後学習、オフィスアワー

《事前・事後学習》「学習単位」科目であるため、講義15時間以外に30時間の自学自習(予習・復習・レポート)を前提として進める。
《オフィスアワー》講義日の16:00-17:00。その他随時受付。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、微分計算 ・本講義で学ぶ概要を理解している。
・微分・偏微分、テイラー展開、微分方程式に関する基本的な計算ができる。
2週
3週 最小二乗法 ・偏微分を用いて、最小二乗法の原理を理解している。
・コンピュータを用いて、データに対する最小二乗法を実行できる。
4週
5週 数理モデル(微分方程式による記述) ・マルサス/ロジスティクモデルの解を求めることができ、解の振る舞いを理解している。
6週
7週 数理モデル(コンピュータを用いた数値計算) ・ロトカ・ヴォルテラ方程式を用いた、被食者と捕食者からなる二変数系の数理モデルを理解している。
・上記方程式をコンピュータを用いて解析できる。
8週
4thQ
9週 数理モデルの身近な例:SIR モデル ・感染症の基本的な数理モデルであるSIRモデルを理解している。
・コンピュータを用いて、SIRモデルの解を求めることができる。
10週
11週 行列計算 ・基本的な行列計算ができ、行列の固有値・固有ベクトルを求めることができる。
12週
13週 連成振動 ・連成振動の運動方程式を立て、固有値解析により、固有モード・固有振動数を求めることができる。
14週
15週 試験 ・本講義で学んだことに関する基本的な問題を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート取り組み姿勢合計
総合評価割合702010100
基礎的能力40101060
専門的能力205025
分野横断的能力105015