電気磁気学演習

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気磁気学演習
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(電気・電子コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 書名:基礎電気・電子工学シリーズ 電磁気学、著者:安達三郎、大貫繁雄、出版社:森北出版 / 参考書 書名:工学系の基礎電磁気学、著者:W.H. ヘイ、出版社:朝倉出版
担当教員 保科 紳一郎

到達目標

以下の項目について、章末問題や編入学試験問題レベルをとくことができるようななる。また、同時に適切な解答の書き方ができるようになる。
1.真空・誘電体内の電界、電束密度を計算できる。
2.静電容量、電界のエネルギー、そして電界により生じる力を計算できる。
3.真空・誘電体内の磁束密度、磁界を計算できる。
4.誘導起電力を計算できる。
5.自己・相互インダクタンス、磁界のエネルギー、そして磁界により生じる力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1大学の編入学レベルの問題に対して、電界・磁界を算出でき、それを適切な解答に記述できる。教科書の章末レベルの問題に対して、電界・磁界を算出できる。教科書の章末レベルの問題に対して、電界・磁界を算出できない。
評価項目2教科書の章末レベルの問題に対して、静電容量、インダクタンス、誘導起電力を算出でき、それを適切な解答に記述できる。教科書の章末レベルの問題に対して、静電容量、インダクタンス、誘導起電力を算出できる。教科書の章末レベルの問題に対して、静電容量、インダクタンス、誘導起電力を算出できない。
評価項目3教科書の章末レベルの問題に対して、電界・磁界のエネルギー、ローレンツ・クーロン力を算出でき、それを適切な解答に記述できる。教科書の章末レベルの問題に対して、電界・磁界のエネルギー、ローレンツ・クーロン力を算出できる。教科書の章末レベルの問題に対して、電界・磁界のエネルギー、ローレンツ・クーロン力を算出できない。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。   説明 閉じる

教育方法等

概要:
 これまで学習してた静電界、静磁界の理論を、基本的な問題に適用し解答できる能力を養う。
 講義を通じて代表的な例題の解答への典型的なアプローチ方法を示し、演習課題を解くことで基本的な問題の解決方法について理解を深める。
授業の進め方・方法:
 遠隔授業を教材配信によるe-ラーニング形式で実施する。成績の評価は次のようにする。各授業の最後に出される課題30%、前期中間試験の替わりの課題35%、期末試験35%とする。試験の出題範囲は各期間内で行った講義の内容とする。試験問題は授業で取り上げた例題、教科書中の例題そして章末問題と同程度である。
注意点:
本科目は、電気技術者試験資格(第2種、第3種)認定必ず修得しなければならない科目である。

事前・事後学習、オフィスアワー

【オフィスアワー】授業実施日の12:00~12:40、16:00~17:00
※会議等で不在となることがあるので、事前に教員の予定を聞いておくことを薦める。
【事前・事後学習】  e-ラーニング形式での授業でも講義中/後に随時課題の提出を求める。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 真空中・誘電体中の電界分布の導出 クーロンの法則と重ね合わせの理からの電界を導出できる。
境界条件を利用した問題を解くことができる。
誘電体中の電界の導出手順に沿って電束密度が導出できる。
2週 電位と電界 電位の導出ができる。
電位分布から電界が導出できる。
3週 ガウスの法則を用いた電界・電束密度の導出(1) 典型的な電荷分布について、ガウスの法則が適用できる。
4週 ガウスの法則を用いた電界・電束密度の導出(2) 典型的な電荷分布について、ガウスの法則が適用できる。
5週 静電容量の導出(1) 静電容量の計算手順を理解できる。
典型的な導体形状の静電容量について計算できる。
6週 静電容量の導出(2) 典型的な導体形状の静電容量について計算できる。
コンデンサの持つ電界のエネルギーを計算できる。
7週 電界のエネルギーと力の関係 電界のエネルギーと力の関係を理解できる。
コンデンサの極板間に働く力を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 真空中・磁性体中の磁界分布の導出 ビオサバールの法則、アンペアの周回積分
ビオサバールの法則と重ね合わせの理からの電界を導出できる。
境界条件を利用した問題を解くことができる。
10週 アンペアの周回積分の法則を用いた磁束密度、磁界の強さの導出(1) 典型的な電流分布について、アンペアの周回積分の法則を適用して問題を解く手順を理解できる。
11週 アンペアの周回積分の法則を用いた磁束密度、磁界の強さの導出(2) 円筒導体や往復線路等の事故インダクタンスを求める手順が理解できる。
12週 磁気回路 磁気回路の理論を使って、磁気回路中の磁界をもとめ、自己・相互インダクタンスを求める手順を理解できる。
13週 インダクタンスの導出(1) 典型的な電流分布での自己、相互インダクタンスを導出する手順を理解できる。
14週 インダクタンスの導出(2) 典型的な電流分布での自己・相互インダクタンスを求めることができる。
15週 磁界のエネルギーと力の関係 磁界のエネルギーと力の関係を理解できる。
典型的な電流分布に生じる力を計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000