電気回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気回路Ⅱ
科目番号 0109 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気・電子コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気回路の基礎 第3版 西牧正郎、森武昭、荒井俊彦 共著 森北出版
担当教員 高橋 淳,神田 和也

到達目標

1.正弦波交流の複素数表示とフェーザ表示、極表示を理解し、交流回路の計算ができる。
2.交流回路の回路要素と基本関係式を理解し、回路要素の直列接続と並列接続の計算ができる。
3.2端子回路の直列接続と並列接続の計算ができる。
4.交流回路の電力を計算できる。
5.交流回路網をキルヒホッフ則、重ねの理、鳳・テブナンの定理を使って解析できる。
6.電磁誘導結合回路の動作を理解し、回路の計算ができる。
7.交流回路の周波数特性を理解し、回路方程式を立てることができる。
8.直列共振回路と並列共振回路の動作を理解し、回路の動作を計算によって求められる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1交流回路における複素数表示を理解し、インピーダンスとアドミタンスについて計算ができる。交流回路におけるインピーダンスとアドミタンスについて計算ができる。交流回路におけるインピーダンスとアドミタンスを理解できない。
評価項目2交流回路網で重ね合わせの理、鳳・テブナンの定理を理解し計算できる。交流回路網で重ね合わせの理、鳳・テブナンの定理を使って計算ができる。交流回路網での重ね合わせの理、鳳・テブナンの定理を理解できない。
評価項目3相互インダクタンスを含む回路の計算ができ、共振現象について理解し計算ができる。相互インダクタンスを含む回路の計算ができ、共振現象について計算ができる。相互インダクタンスを含む回路と共振現象について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
複素数・フェーザ表示法による交流回路の計算方法についての基本的な考え方、解き方を学ぶ。
交流理論と複素数、ベクトルに関連する計算が自由にできるようにする。
授業の進め方・方法:
電気回路の理論について説明し、例題や章末問題を使った解説を行いながら進めてゆく。
注意点:
前期中間試験20%、前期末試験20%、後期中間試験20%、学年末試験20%、小テストまたは提出物10%、受講態度・学習への取り組み方10%を総合的に評価する。総合評価50点以上を合格とする。小テストおよび課題(提出物)は授業中に適宜実施する。各試験問題は、各達成目標に対応した内容の問題を出題する。試験問題のレベルは、各達成目標が確認できる程度とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスを用いたガイダンス
正弦波交流のフェーザ表示、フェーザ図
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。
2週 正弦波交流の複素数表示 正弦波交流の複素数表示を求めることができる。
3週 交流における抵抗の性質と基本関係式 交流における抵抗の性質を理解し説明できる。
4週 交流におけるインダクタンスとキャパシタンスの性質と基本関係式 インダクタンスとキャパシタンスの交流における性質を理解し説明できる。
5週 交流回路における回路要素の直列接続 抵抗とインダクタンスの直列接続と抵抗とキャパシタンスの直列接続について理解し説明できる。
6週 インピーダンス、アドミタンス、フェーザ表示と極表示 インピーダンスとアドミタンスのフェーザ表示と極表示を理解し説明できる。
7週 中間試験 中間試験
8週 中間試験の解説 中間試験と解説。
2ndQ
9週 回路要素の並列接続 抵抗とインダクタンス、抵抗とキャパシタンスの並列接続について理解し説明できる。
10週 並列接続のアドミタンスとインピーダンス 並列接続のアドミタンスとインピーダンスの複素数表示と極表示を理解し説明できる。
11週 インピーダンスとアドミタンスの関係 受動要素で構成された回路の表現法を理解し説明できる。
12週 インピーダンスの直列接続 直列接続されたインピーダンスの複素数表示と極表示を理解し説明できる。
13週 インピーダンスとアドミタンスの直列接続 直列接続されたインピーダンスとアドミタンスの複素数表示と極表示を理解し説明できる。
14週 アドミタンスの並列接続 並列接続されたアドミタンスの合成アドミタンスを求め説明できる。
15週 インピーダンスの並列接続 並列接続されたインピーダンスの合成インピーダンスを求め説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 交流の電力
交流の瞬時電力
交流の瞬時電力を求め説明できる。
2週 交流電力の平均値と力率
力率の改善
交流電力の平均値と力率を求め説明できる。
3週 無効電力 交流電力の無効電力を求め説明できる。
4週 皮相電力 交流電力の皮相電力を求め説明できる。
5週 力率の改善 力率の改善方法を考え説明できる。
6週 交流電源とその等価回路
交流回路網の解析
交流電源の等価回路と交流回路網の解析法を説明できる。
7週 キルヒホッフ則
キルヒホッフ則の適用
交流回路にキルヒホッフ則を適用して回路の解析ができる。
8週 中間試験 中間試験。
4thQ
9週 中間試験の解説 中間試験の解説。
10週 交流回路網の重ねの理
鳳・テブナンの定理
交流回路に重ねの理と鳳・テブナンの定理を適用して回路の解析ができる。
11週 電磁誘導結合と相互インダクタンス 電磁誘導結合と相互インダクタンスを理解し説明できる。
12週 電磁誘導結合回路の一般理論 一般的な電磁誘導結合回路について理解し説明できる。
13週 電磁誘導結合回路の特別な場合
変圧器結合回路
電磁誘導回路の2次側を短絡または開放した場合の電磁誘導の結合度合と変圧器結合について理解し説明できる。
14週 交流回路の周波数特性 回路要素の周波数特性について理解し説明できる。
15週 直列共振、並列共振 直列共振回路と並列共振回路について理解し説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ提出物合計
総合評価割合800010010100
基礎的能力40001001060
専門的能力300000030
分野横断的能力100000010