工学実験・実習Ⅲ(機械)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 工学実験・実習Ⅲ(機械)
科目番号 0201 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(電気・電子コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 各実験テーマ配布テキスト
担当教員 竹村 学,五十嵐 幸徳,増山 知也,和田 真人,佐藤 嘉

到達目標

実験を行うことにより,授業で学んだ知識を実践すると同時に,実験の基礎的技法およびレポートの作成方法を習熟する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験結果に対する考察が定量的にされている実験結果に対する考察ができる実験結果に対する考察ができない
評価項目2レポート内容を順序良くかつ自らの視点でまとめることができるレポート内容を順序良くまとめることができるレポート内容を順序良くまとめることができない
評価項目3実験準備,装置の操作を原理を理解して できる実験準備,装置の操作を教えられた範囲でできる実験準備,装置の操作ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械工学に関する各テーマ,金属材料実験,材料力学実験,機械工作実験,数値解析実験,マシニングセンタNCプログラミング加工,エンジン分解,3次元測定を別途配布するスケジュールにより各班に分かれて行う.
授業の進め方・方法:
各実験ごとに,実験の遂行状況・積極性・態度(実験室での説明,指導書,取扱説明書を理解し,実験を遂行し結果を出せる)45%,レポート (書き方,考察内容,提出状況)55%で評価,全実験での評価を平均する(ただし,エンジン分解・組立・試運転と三次元測定機による寸法・形状測定は1テーマ実験としその評価割合は3:1とする).60点以上で合格とする.
注意点:
実験の遂行状況も評価に入る.安全に留意し,各実験の事前説明をよく理解し、実験を行うこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.金属材料実験
説明
実験内容を理解し,説明できる
2週 炭素鋼の顕微鏡試験 金属顕微鏡を使用できる。金属顕微鏡の試料を作成でき
る。鋼の観察組織を説明できる
3週 熱分析 鉛-スズ合金の冷却曲線をもとに、Pb-Sn平衡状態
図をつくることができ、また完成した平衡状態図の利用法を説明できる
4週 鋼の焼き入れ焼き戻し 鋼の状態図に基づき、焼き入れ、焼き戻しの操作ができ
る。得られた金属組織と機械的性質を説明できる
5週 2.材料力学実験
シャルピー衝撃試験
試験片破断に要するエネルギーを計算でき,材料特性の違いを理解できる
6週 はりの曲げ試験 ダイヤルゲージやひずみゲージの使用方法を理解できる
7週 鋼材の引っ張り試験 万能試験機を操作することができ,軟鋼の応力ひずみ線図を説明できる
8週 金属材料の硬さ試験 研磨盤,バフ盤,硬さ計を使用することができ,硬さの意味を説明することができる
2ndQ
9週 3.機械工作実験
切削工作物の評価と工具摩耗状態の観察
加工や評価作業の要領を見える化できる。また工作物の寸法ばらつき(精度)評価法について説明できる.工具刃先の摩耗状態を観察でき,工具摩耗現象を説明できる。
10週 レーザーマーキング実験 レーザ加工の原理を説明できる.適正なマーキングが行える条件を見出すことができる.
11週 3Dプリンタ造型品の評価 製作物を,適切な評価方法を選択して,定量的に評価できる.
設計値に対して比較し,課題の抽出とその解決方法を考えることができる.
12週 機械工作実験まとめ,報告 簡潔,論理的に読む相手を考えて報告書を作成できる.
技術データをグラフ化し,見える化できる.
13週 4.数値解析実験
擬似乱数列の生成とその検定
乗算型・混合型合同法を用いた乱数列の生成メカニズムを理解できる
14週 擬似乱数列の生成とその検定 生成した数列を任意の範囲の整数列に変換する原理を理解できる
15週 擬似乱数列の生成とその検定 統計的仮説検定の原理を学習し、等確率性と無規則性の検定法を理解できる
16週
後期
3rdQ
1週 擬似乱数列の生成とその検定 レポート内容を順序良くかつ自らの視点でまとめることができる
2週 5.マシニングセンタNCプログラミングおよび加工 プログラミングの手法を経験すると同時に、作成したプログラ
ムにより実加工を行い、数値制御工作機械、プログラミングに対す
る人間の重要性・必要性を理解できる
3週 マシニングセンタNCプログラミングおよび加工 プログラミングの手法を経験すると同時に、作成したプログラ
ムにより実加工を行い、数値制御工作機械、プログラミングに対す
る人間の重要性・必要性を理解できる
4週 マシニングセンタNCプログラミングおよび加工 プログラミングの手法を経験すると同時に、作成したプログラ
ムにより実加工を行い、数値制御工作機械、プログラミングに対す
る人間の重要性・必要性を理解できる
5週 マシニングセンタNCプログラミングおよび加工 プログラミングの手法を経験すると同時に、作成したプログラ
ムにより実加工を行い、数値制御工作機械、プログラミングに対す
る人間の重要性・必要性を理解できる
6週 6.エンジンの分解・組立・試運転 エンジン全体の構造、個々の部品の形状・機能を把握すると同
時に、組立に際し、部品によって異なる、払うべき注意点を理解できる
7週 エンジンの分解・組立・試運転 エンジン全体の構造、個々の部品の形状・機能を把握すると同
時に、組立に際し、部品によって異なる、払うべき注意点を理解できる
8週 エンジンの分解・組立・試運転 エンジン全体の構造、個々の部品の形状・機能を把握すると同
時に、組立に際し、部品によって異なる、払うべき注意点を理解で
きる
4thQ
9週 7.三次元測定機による寸法・形状測定 三次元測定機による測定の流れ、および幾何公差・測定誤差に
ついて理解できる
10週 (本実験は,90分×2コマ/週行っていくため,後期10回目で完了)
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。4
合金の状態図の見方を説明できる。4
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。4
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4
焼入れの目的と操作を説明できる。4
焼戻しの目的と操作を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4
アーク溶接の基本作業ができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00045055100
基礎的能力0002002040
専門的能力0002503560
分野横断的能力0000000