材料力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 材料力学Ⅱ
科目番号 0256 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気・電子コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 PEL材料力学 編著:久池井茂
担当教員 増山 知也

到達目標

はりについて,応力とたわみを求めることができる.ねじりをうける丸棒について,応力とねじり角を求めることができる.主応力の概念を理解できる.ひずみエネルギーを求めることができ,これを応用して物体の変形を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1はりのたわみとたわみ角を計算することができる.負荷条件が簡単な場合について,はりのたわみとたわみ角を計算することができる.はりのたわみとたわみ角を計算することができない.
評価項目2主応力を計算することができる.任意の斜面上における応力を計算することができる.応力の方向性を理解できない.
評価項目3ひずみエネルギーを応用して,部材の変形を求めることができる.種々の外力を受ける部材のひずみエネルギーを計算することができる.ひずみエネルギーを求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械を設計するに当たっては,部材に生じる応力とひずみを正しく評価することが極めて重要である.4年次の講義でははりのたわみや丸棒のねじり,主応力などを学び,広範な設計問題に取り組む基礎とする.
授業の進め方・方法:
板書による講義を主とし,適宜演習の時間を取る.
注意点:
演習問題を自力で解くよう努力すること.とくに,積分を使いこなすこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はりのせん断力線図と曲げモーメント線図 各種の負荷を受けるはりについて,SFD,BMDを描くことができる
2週 曲げ応力と曲げモーメント はりの曲げ応力と曲げモーメントの関係が理解できる
3週 断面二次モーメント はりの断面二次モーメントを求めることができる
4週 はりのたわみ曲線 はりの曲率と曲げモーメントの関係を理解できる
5週 たわみ曲線の微分方程式 曲げモーメントとたわみ曲線との関係を理解できる
6週 片持ちばりのたわみ曲線 片持ちばりのたわみ曲線の求め方を理解できる
7週 片持ちばりのたわみ曲線 片持ちばりのたわみ曲線を求めることができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 両端支持はりのたわみ曲線 一様分布荷重を受ける両端支持はりのたわみ曲線の求め方を理解できる
10週 両端支持はりのたわみ曲線 一様分布荷重を受ける両端支持はりのたわみ曲線を求めることができる
11週 両端支持はりのたわみ曲線 集中荷重を受ける両端支持はりのたわみ曲線の求め方を理解できる
12週 両端支持はりのたわみ曲線 集中荷重を受ける両端支持はりのたわみ曲線を求めることができる
13週 はりの不静定問題 はりの曲げについても不静定問題があることを理解できる
14週 はりの不静定問題 はりの不静定問題を解くことができる
15週 はりの不静定問題 はりの不静定問題を解くことができる
16週
後期
3rdQ
1週 主応力 棒の引っ張り問題について,任意の斜面上に生じる内力を求めることができる
2週 主応力 任意の斜面上に生じる応力を求めることができる
3週 主応力 二次元問題について,主応力を計算することができる
4週 主応力 二次元問題について,主応力を計算することができる
5週 組み合わせ応力 曲げ,ねじり,軸力を受ける軸の組み合わせ応力を求めることができる.
6週 組み合わせ応力 曲げ,ねじり,軸力を受ける軸の組み合わせ応力を求めることができる.
7週 中間試験
8週 薄肉構造物 薄肉構造物に生じる応力を求めることができる
4thQ
9週 薄肉構造物 薄肉構造物に生じる応力を求めることができる
10週 ひずみエネルギー 部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる
11週 ひずみエネルギー 部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる
12週 ひずみエネルギー 部材が曲げやねじりを受カスチリアノの定理を理解し、不静定はりの問題に応用できる
13週 ひずみエネルギー カスチリアノの定理を理解し、トラスの問題に応用できる
14週 座屈 オイラーの座屈荷重を求めることができる.
15週 応力集中 図表を用いて,応力集中係数を考慮した設計ができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
力のモーメントを求めることができる。4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4
重心に関する計算ができる。4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4前1
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4前1
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4前2
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4前3
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4前4,前5,前6,前7
多軸応力の意味を説明できる。4後9,後10
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4後9
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4後11
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4後12
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力250000530
分野横断的能力350000540