総合工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 総合工学Ⅲ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報コース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 適宜プリント等配布
担当教員 荒船 博之,大西 宏昌,髙橋 聡,森永 隆志,松橋 将太,伊藤 卓朗

到達目標

1.エンジニアとして必要な素養を身に付ける(知的財産)。
2.グループディスカッションを行ない、チームで効率よく成果を出す事が出来る。
3. アントレプレナーを理解し、起業モデルを検討する事が出来る。
4.DX(デジタルトランスフォーメーション)など、高度情報化社会において目まぐるしく変化する社会の構造変化・技術発展を視野入れ、その上で起業モデルを検討することが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学の基礎となる知的財産を良く理解できる。工学の基礎となる知的財産を理解できる。工学の基礎となる知的財産を理解できない。
評価項目2グループディスカッションにて、自身の意見を論理的に述べることができる。グループディスカッションにて、自 身の意見を述べることができる。グループディスカッションにて、自身の意見を述べることができない。
評価項目3現状を正確に把握し、独創的なビジネスモデルを創造出来る。現状を把握し、新しいビジネスモデルを創造出来る。現状を正確に把握出来ず、ビジネスモデルを創造出来ない。

学科の到達目標項目との関係

(A)知識を統合し多面的に問題を解決する構想力を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
知的財産、起業、デジタル化社会におけるビジネスの変化など技術者として必要な素養を身につける。
グループディスカッションを取り入れる事で、コミュニケーション力、発言力、思考力を総合的に育む。
授業の進め方・方法:
講義ならびグループディスカッション、レポート提出を基本とする。
注意点:
この科目は学修単位科目のため、授業開講日だけでなく、実習時間を使い各グループでスケジュールを立てて自主的に進めることを基に授業を展開する。
本講義は鶴岡高専数理・データサイエンス・AI教育プログラムの対象科目であることを留意して受講する事を勧める。
【オフィスアワー】授業当日の12:00~12:45,16:00~17:00

事前・事後学習、オフィスアワー

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:担当教員の自己紹介、シラバス等の授業計画と評価の説明 
情報リテラシー:Teamsにおける学習方法について情報セキュリティについて学ぶ
シラバスについて理解することができる。
2週 アントレプレナーシップ:自身で起業した経営者の講演を聴き、起業する意義や目的等について考える。 経営者の講演を聞き、企業に関する自分の意見や意義を表現することが出きる。
また、Society5.0におけるデジタル技術の重要性について考えることができる。
3週 アントレプレナーシップ:起業家、経営者の講演を素に起業についてイメージする。 自身が起業する場合を想定し、アイディアを起案することができる。
また、Society5.0におけるデジタル技術の重要性について考えることができる。
4週 ビジネスプランを考える:チーム結成、アイディア提起をする 今ある課題を理解し、解決に向けたアイディアを出す事が出来る。
5週 ビジネスプランを考える:各グループで出されたアイディアについて議論し、グループのアイディアとしてまとめる。 ビジネス・アイディアについて議論に参加し、メンバーの意見をまとめるための協働ができる。
6週 ビジネスプランを考える:アイディアの実現に向けて具体的な収益や実施対象者について想定する。アイディアを伝えるためのプレゼンテーション資料を作成する。 収益の想定、対象者をペルソナに想定するなど具体的な実装計画を示すことができる。
7週 ビジネスプランクラス発表会:クラスで発表し、互いのアイディアを相互評価する。 ビジネス・アイディアのプレゼンテーション資料を作成し、プレゼンテーションを実施する。
8週 ビジネスプラン最終発表会:投票結果の上位8チームが4クラス、外部企業者に向けて発表を行う 各グループで作成したビジネスプランについて説明(発表)する。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

課題(チーム)課題(個人)合計
総合評価割合5050100
分野横断的能力5050100