2年生で扱わなかった関数の微分法や高階微分を学ぶことで,色々な曲線に対して極値や凹凸を調べることができる。積分法を利用して,図形の面積・体積,曲線の長さを計算することができる。基本的な確率を求められる。基本的統計用語を説明できる。基本的統計量を求められる。
概要:
2年生で学んだ微分法・積分法を使って,更に深い知識を習得する。今まで扱わなかった形の関数を微分・積分する方法を学ぶ。高階微分を用いて曲線の凹凸を調べたり,関数を多項式で近似したりする。積分法を利用して,面積や体積,更には曲線の長さを計算したりする。確率・統計について学ぶ。
授業の進め方・方法:
基本事項や理論的内容を講義で解説し,その後演習を通して学生自らが手を動かして考えることで実際の理論の応用を身に付けてもらう。演習の際にはまず例題を解説し,それを参考に類題やより高度な問題に取り組んでもらう。
注意点:
前期中間試験14%,前期末試験14%,後期中間試験14%,学年末試14%,CBT 14%,その他授業中に行うテスト(課題テスト・小テスト等)10%,レポート10%、授業への取り組み10%で評価し,総合評価50点以上を合格とする。各試験においては達成目標に即した内容を出題する。試験問題のレベルは授業で取り扱った問題と同程度とする。
再試験の実施については年度始めに説明する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
確率(1) |
確率の定義・基本法則に従って確率を求めることができる。
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2週 |
確率(2) |
条件付き確率を求めることができる。独立事象について理解できる。
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3週 |
確率(3) |
簡単な例で確率分布表・ヒストグラムを作ることができ,平均・分散・標準偏差が計算できる。
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4週 |
確率(4) |
2項分布の確率分布表を作ることができ,平均・分散が計算できる。
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5週 |
確率(5) |
連続的な確率分布が理解できる。正規分布に従うときの確率を計算できる。
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6週 |
データ整理(1) |
1次元のデータについて,平均・分散・標準偏差を求めることができる。
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7週 |
データ整理(2) |
2次元のデータについて,相関係数・回帰直線を求めることができる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
置換積分 |
不定積分の場合と定積分の場合について,いろいろな置換積分ができる。
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10週 |
部分積分
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不定積分の場合と定積分の場合について,いろいろな部分積分ができる。
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11週 |
いろいろな関数の積分(1) |
分数式や簡単な無理式を積分できる。
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12週 |
いろいろな関数の積分(2) |
三角関数を含むやや複雑な関数を積分できる。
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13週 |
面積 |
定積分と図形の面積の関係を理解し,定積分を用いて図形の面積を計算できる。
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14週 |
曲線の長さ |
定積分と曲線の長さの関係を理解し,定積分を用いて曲線の長さを計算できる。
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15週 |
体積 |
定積分と立体の体積の関係を理解し,定積分を用いてある種の立体(特に回転体)の体積を計算できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
媒介変数表示による図形(1) |
曲線の媒介変数表示を理解できる。媒介変数で表された曲線や直線で囲まれた図形の面積を計算できる。
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2週 |
媒介変数表示による図形(2) |
媒介変数で表された曲線の長さを計算できる。これらの曲線で囲まれた部分を回転して得られる回転体の体積を 計算できる。
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3週 |
極座標による図形(1) |
直交座標と極座標の関係を理解できる。ある種の曲線を極座標を用いて表すことができる。
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4週 |
極座標による図形(2) |
極座標を用いた曲線と直線で囲まれた部分の面積を計算できる。極座標を用いた曲線の長さを計算できる。
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5週 |
広義積分(1) |
広義積分の意味を理解できる。
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6週 |
広義積分(2) |
広義積分の計算ができる。
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
1次近似式,2次近似式 |
1次近似式と2次近似式を作ることができる。これを用いてある関数の値の近似値を計算できる。
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4thQ |
9週 |
極値をとるための十分条件 |
数が極大値や極小値を持つための十分条件を第2次導関数を 用いて表すことができ,簡単な例に応用できる。
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10週 |
数列の極限
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無限数列の極限の意味を理解できる。また、簡単な例についてその極限を求めることができる。
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11週 |
級数(1) |
級数の収束とその和の意味を理解できる。簡単な例について級数の和を計算できる。
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12週 |
級数(2) |
等比級数の収束の条件と和の公式を理解できる。等比級数の和を計算できる。
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13週 |
マクローリン展開(1) |
べき級数の意味を理解できる。マクローリン展開の公式を理解できる。
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14週 |
マクローリン展開(2) |
いろいろな関数のマクローリン展開を計算することができる。
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15週 |
オイラーの公式 |
マクローリン展開を用いてオイラーの公式を導くことができる。三角関数を指数関数で表すことができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。 | 3 | |
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。 | 3 | |
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。 | 3 | |
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。 | 3 | |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 3 | |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 3 | |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 3 | |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 3 | |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 3 | |
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。 | 3 | |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。 | 3 | |
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。 | 3 | |
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。 | 3 | |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 3 | |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 3 | |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | 後3 |
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。 | 3 | |
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。 | 3 | |
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。 | 3 | |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | |
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。 | 3 | |
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。 | 3 | |
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。 | 3 | |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 3 | |
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | |