到達目標
複素数平面を理解し,ド・モアブル定理を使った計算ができる。3年生までに学んだ微分・積分を使い,偏微分および重積分の計算ができる。また,1階・2階微分方程式を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 複素数平面を理解し,ド・モアブルの定理を使うことができる。 | 複素数平面で複素数を表示でき,計算できる。 | 複素数平面で複素数を表示することができない。 |
評価項目2 | 微分方程式の型を理解し,解くことができる。 | 標準的な微分方程式を解くことができる。 | 標準的な微分方程式が解けない。 |
評価項目3 | ラグランジュの乗数法を使い,条件付きの2変数関数の最大・最小値問題を解くことができる。 | 2変数関数の極大・極小の計算ができる。 | 2変数関数の偏導関数を計算できない。 |
評価項目4 | 2変数関数のグラフをイメージでき,重積分と体積の関係がわかり計算できる。 | 領域を理解して,重積分が計算できる。 | 標準的な重積分の計算ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
(C) 情報工学の基礎としての数学,自然科学の基礎学力を身につける。
説明
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教育方法等
概要:
複素数平面を理解し,ド・モアブル定理を用いて複素数の計算方法を学ぶ。平面を基本とした積分を使い空間を基本とする積分を学び,微分方程式を微分・積分を用いて解く方法を学修する。また、2変数関数を学修し、重積分を解く方法を身につける。
授業の進め方・方法:
講義では,最初に,本題の基本的事項や理論的内容を説明する。最後に,演習課題として,それに関連する基礎問題やその応用問題に取り組んでもらう。本講義は,遠隔型と対面型のハイブリッド型の講義形式を採用する。
注意点:
前期中間:15%,前期末:25%,後期中間:15%,学年末:25%,レポート:20%で評価し,総合評価60点以上を合格とする。レポートは夏季休業・冬季休業の課題とする。本科目は再試験しない。
事前・事後学習、オフィスアワー
事前学修として,微積分の基礎を学修しておくこと。事後学修として,授業で扱ったプリントの基礎問題は必ず解けるようになること。オフィスアワーは,授業日の16:00〜17:00とする。何か質問がある場合は,Teamsのチャット機能より気軽にご連絡下さい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
複素数の演算 |
複素数の四則演算ができる。
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2週 |
複素数平面 |
複素数平面で複素数を表示(作図)することができる。
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3週 |
複素数の極表示 |
複素数の偏角と絶対値がわかり,極表示ができる。
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4週 |
ド・モアブルの定理 |
ド・モアブルの定理が理解できる。
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5週 |
ド・モアブルの定理の応用 |
複素数のn乗根を求めることができる。
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6週 |
前期中間試験 |
第1〜5週の内容を踏まえた問題を解くことができる。
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7週 |
微分・積分の復習 |
公式から基本的な微積分の計算ができる。
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8週 |
1階微分方程式(1)(変数分離形) |
変数分離形の微分方程式を解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
1階微分方程式(2)(変数分離形) |
変数分離形の微分方程式を解くことができる。
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10週 |
1階微分方程式(3)(同次形) |
同次形の微分方程式を解くことができる。
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11週 |
1階微分方程式(4)(線形) |
線形微分方程式を解くことができる。
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12週 |
2階微分方程式(1) |
特別な場合に2階常微分方程式を解くことができる。
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13週 |
2階微分方程式(2) |
特別な場合に2階常微分方程式を解くことができる。
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14週 |
定数係数線形2階微分方程式(1) |
特別な場合に2階常微分方程式を解くことができる。
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15週 |
定数係数線形2階微分方程式(2) |
特別な場合に2階常微分方程式を解くことができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
2変数関数 |
定義域を理解し不等式やグラフで表すことができる。
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2週 |
偏導関数 |
2変数関数の偏微分ができる。
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3週 |
合成関数の偏導関数 |
合成関数の偏微分ができる。
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4週 |
全微分と誤差 |
全微分から誤差計算ができる。
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5週 |
2変数関数の極大・極小(1) |
2変数関数の極大と極小を計算できる。
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6週 |
2変数関数の極大・極小(2) |
2変数関数の極大と極小を計算できる。
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7週 |
陰関数定理 |
陰関数定理を利用して2変数関数の導関数を計算できる
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8週 |
ラグランジュの乗数法(1) |
条件付きの下で2変数関数の極値を計算できる。
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4thQ |
9週 |
ラグランジュの乗数法(2) |
条件付きの下で2変数関数の極値を計算できる。
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10週 |
後期中間試験 |
第1〜9週の内容を踏まえた問題を解くことができる。
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11週 |
重積分の定義 |
重積分の意味がわかり,重積分を立式できる。
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12週 |
重積分の計算(1) |
累次積分の計算から,立体の体積を計算できる。
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13週 |
重積分の計算(2) |
積分順序の変更ができる。
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14週 |
極座標による重積分の計算 (1) |
極座標による重積分を計算できる。
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15週 |
極座標による重積分の計算 (2) |
極座標による重積分を計算できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前1 |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | |
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | |
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。 | 3 | |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | 前2 |
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。 | 3 | 後1 |
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。 | 3 | 後3 |
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。 | 3 | 後2,後4 |
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。 | 3 | 後5,後6 |
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。 | 3 | 後12,後13 |
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。 | 3 | 後14,後15 |
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。 | 3 | 後12,後13 |
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前8,前9 |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前11 |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前12,前13 |
評価割合
| 前期末 | 期末 | 後期中間 | 学年末 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 15 | 25 | 15 | 25 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 15 | 25 | 15 | 25 | 20 | 100 |