到達目標
物理現象を系統的かつ論理的に考察し、身の回りの現象や理工学分野の課題解決に於いて応用できる能力を養う。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
物理的思考力 | 物理現象を基本法則や原理に基づき論理的に考えることができる。 | 物理現象を公式を用いて記述することができる。 | 物理現象を系統的に説明することができない。 |
微分・積分を用いた力学 | 微分・積分を用いて質点や剛体の運動方程式を記述することで様々な運動を論理的に考察することができる。 | 質点や剛体の運動方程式を微分・積分を用いて記述して、その解を計算できる。 | 質点や剛体の運動方程式を微分・積分を用いて記述することができない。 |
振動・波動現象 | 力学系の振動・波動現象の微分方程式による数学的表現を理解し、現象について論理的に考察できる。 | 力学系の振動・波動現象の微分方程式による数学的表現を理解し、定性的に説明できる。 | 力学系の振動・波動現象の微分方程式による数学的表現を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
(C) 情報工学の基礎としての数学,自然科学の基礎学力を身につける。
説明
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教育方法等
概要:
3年次までに学習した物理・応用物理の内容を踏まえ,微分・積分等の数学的手法を活用して「質点の力学」、「単振動、減衰振動,強制振動」、「力学的エネルギー」、「剛体の回転運動」、「波動方程式」を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業形態は講義・問題演習を主体とする。諸物理公式の導出や、演習問題がレポートとして課される。
講義資料はTeamsもしくはWebclasにて,講義日の前日までに公開する.必要に応じて各自で印刷するものとする.授業中にPC, タブレットで閲覧しても良い.
本授業は「学習単位科目」である.よって,授業は自学自習を前提として設計されているので,レポート課題も踏まえ,各自で問題演習などを積極的に行うことが必須である.
注意点:
微分・積分を用いた運動方程式の記述とその解法を習得することが重要となる。したがって数学的基礎学力の定着が求められる。
総合評価60点以上を合格とする。
試験問題は各達成目標に即した内容で、問題のレベルは教科書の問題および授業中に配布する演習問題程度のものを出題する。
学年末評価において60点未満のものを対象として再試験を実施する。ただし、未定出課題がある者に対しては実施しない。
事前・事後学習、オフィスアワー
【オフィスアワー】講義日の16:00-17:00,その他随時受付
授業は自学自習を前提として設計されているので,レポート課題も踏まえ,講義資料に付随した問題演習などを積極的に行うことが必須である.
事前学習:講義内容について、3年次までの物理・応用物理の学習内容を復習する。
事後学習:レポート課題及び、問題演習に取り組む(問題については授業時間に随時紹介する)。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
質点の位置・速度・加速度 |
質点の位置ベクトルを時間微分することで、速度・加速度ベクトルを求めることができる
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2週 |
ニュートンの運動方程式 |
一定の大きさの力が加わった質点の速度、位置を求めることができる。また,時間に依存する力を受けた物体の運動方程式を与えられた初期条件の元で解くことができる。
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3週 |
ニュートンの運動方程式の応用 |
時間に依存する力を受けた物体の運動方程式を与えられた初期条件の元で解くことができる。
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4週 |
仕事と運動エネルギー |
仕事と運動エネルギーについて説明でき,仕事から運動エネルギーの変化についての計算ができる.
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5週 |
保存力と位置エネルギー及び,力学的エネルギー保存則 |
ポテンシャルとは保存力に対する位置エネルギーであることを理解できる。また、ポテンシャルから保存力を導出できる。力学的エネルギー保存則から質点の位置や速度を求めることができる。
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6週 |
質点系の運動量と角運動量 |
内力と外力の違いを踏まえて,運動量と角運動量について基本的な計算ができる.
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7週 |
総合問題演習 |
1-6週の内容について,基本的な問題を解く事が出来る.
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8週 |
剛体の慣性モーメント |
剛体の運動を記述する方程式を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
剛体の運動方程式 |
剛体の平面運動の方程式を導出できる。坂道を転がる物体や、滑車の回転運動を記述できる。
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10週 |
剛体の平面運動 |
剛体の平面運動の方程式を導出できる。坂道を転がる物体や、滑車の回転運動を記述できる。
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11週 |
単振動 |
弾性力が働く質点の運動方程式を立て、任意の初期条件における単振動の解を求めることができる。
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12週 |
減衰振動と強制振動 |
速度に比例する抵抗力を受けた減衰振動の解を求めることができる。また,駆動力を受けた振動系の振舞いを定性的に説明できる。また、共鳴・共振現象について例を挙げて説明できる。
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13週 |
波動現象と波動方程式 |
横波・縦波の概念や、媒質の運動方程式に関して理解できる。
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14週 |
波動方程式とその解 |
媒質の横振動(弦の振動)を記述する波動方程式の物理的意味を理解し、その解(正弦波の式)を求めることができる。
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15週 |
総合問題演習 |
8-14週の学習内容について理解し,基本的な問題が解ける.
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16週 |
試験 |
1-15週の学習内容について理解し,基本的な問題が解ける.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 20 | 60 |
専門的能力 | 30 | 10 | 40 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |