マイクロコンピュータ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 マイクロコンピュータ
科目番号 0094 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書) 指定しない。必要は資料は授業中に配布又はアップロードする。(参考資料) 柴山 潔「改訂新版 コンピュータアーキテクチャの基礎」,近代科学社,2003年, ISBN 978-4
担当教員 保科 紳一郎

到達目標

1) マイクロコンピュータの基本構成や基本動作を理解できる。
2) 周辺回路基板の設計手法を理解できる。
3)マイクロコンピュータの開発環境の設定と基本プログラムができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マイコンの基本構成や基本動作を理解できる。実際のマイコンに対して理解した概念を適用できる。マイコンの基本構成や基本動作を理解できる。マイコンの基本構成や基本動作を理解できない。
評価項目2回路基板の設計に関わる各種概念を理解し、適切な回路基板の作成ができる。回路基板の設計に関わる各種概念を理解できる。回路基板の設計に関わる各種概念を理解できない。
評価項目3マイコンのプログラミング環境を構築し、目的を満たすプログラムの作成ができる。 マイコンのプログラミング環境を構築し、決められた手順で指定されたプログラムを作成できる。決められた手順で指定されたプログラム環境の構築、プログラムの作成ができない。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・マイクロコンピュータの基本構成や基本動作を概観した上で、命令語、演算処理、制御処理などについて述べ、記憶装置や入出力装置に関する技術を説明する。
・回路基板の作成に関わる各種概念を紹介し、回路CADを使った電子回路基板設計を行う。
・講義と共に具体的なマイコン(AVR/Arduino)を対象として、講義内容と関連する内容についてアセンブリ言語とC言語による課題作成を行い、GDBを用いた動作検証を行う。
・パワーポイントを使った講義を講義時間の前半、各種実習を講義時間の後半に行う。
授業の進め方・方法:
講義を中心として、マイコンの実習を行う。
評価は次のようにする。
1)定期試験 60%
2)課題作成 30%
3)授業態度(課題の作成状況/欠席時数) 10%
注意点:
課題作成のための自身で占有できるPC(Windowsマシン)を所有していることを推奨する。準備できない場合は学校より借りることが可能である。
再試験は実施しませんので注意してください。

事前・事後学習、オフィスアワー

この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として、課題を課すことがあります。
【オフィスアワー】授業実施日の12:00~12:40、16:00~17:00
※会議等で不在となることがあるので、事前に教員の予定を聞いておくことを薦める。実施日、時間は柔軟に対応する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・講義の進め方について説明
・実習の進め方について説明・準備
講義の進め方について理解できる。
実習に必要なハードウェア、ソフトウエアの準備ができる。
2週 ・ノイマン型コンピュータの基本構成
・回路CADのインストール
マイコンの基本構成を理解できる。
回路CADをPCにインストールできる。
3週 ・マイクロコンピュータのメモリとレジスタ
・回路CADの基本操作方法(1)
マイコンのメモリ、レジスタの構成およびアクセス方法を理解できる。
回路CADの使い方を理解できる。
4週 ・基本命令セットとメモリアクセス方法
・回路CADの基本操作方法(2)
メモリアクセス方法の違いを理解できる。
回路CADで簡単な回路を構成できる。
5週 ・基本命令セットと実行サイクル
・回路CADの基本操作方法(3)
基本的な命令セットの役割を理解できる。
基板作製に必要なガーバーデータを作製できる。
6週 ・数の表現方法 2進数で整数・実数の表現ができる。
回路CADに関する課題を提出する。
7週 ・命令実行制御
・プログラム実習の準備
MPU内の命令実行機構を理解できる。
プログラミング(アセンブリ言語)の開発環境が準備できる。
8週 ・割り込み制御
・プログラミング作成手順の解説
割り込みの種類と機構を理解できる。
プログラミング(アセンブリ言語)の開発環境を使って簡単なプログラムを作成できる。
4thQ
9週 ・メモリアーキテクチャ
・プログラムの実行検証
各種記憶装置の動作原理と利用法について理解できる。
GDBを使って実行順序を確認できる。
10週 ・仮想記憶
・データ転送に関するプログラム
仮想記憶の機構と機能について理解できる。
データ転送に関わる命令を理解できる。
11週 ・入出力装置
・分岐命令の利用
マイコンに利用される入出力装置の機能について理解できる。
ステータスレジスタを利用した分岐命令を使い事ができる。
12週 ・スタック、サブルーチンの利用 スタックの動作を理解できる。サブルーチン(CALL命令)の動作を理解できる。
13週 ・アセンブリ言語とC言語の混合プログラム C言語からアセンブリ言語で作成したサブルーチンを呼び出すことができる。
14週 ・プログラム演習 課題の作製を行う。
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。4
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。4
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。4
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。4
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合600010030100
基礎的能力2000001030
専門的能力40001002070
分野横断的能力0000000