情報ネットワーク

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報ネットワーク
科目番号 0102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 TCP/IPで学ぶネットワークシステム:基礎からシステム構築まで(森北出版)/小高知宏 著
担当教員 ザビル

到達目標

(1) ネットワークプロトコルとその階層化の用語と概念について理解する。
(2) インターネットとローカルエリアネットワーク(LAN)の用語と概念について理解する。
(3) 各階層のネットワークプロトコルの機能について、用語を覚え、理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ネットワークプロトコルとその階層化の用語と概念について正確に説明できる。ネットワークプロトコルとその階層化の用語と概念について理解している。ネットワークプロトコルやその階層化の概念について理解できていない。
評価項目2インターネットとローカルエリアネットワーク(LAN)の用語と概念について正確に説明できる。インターネットとローカルエリアネットワーク(LAN)の用語と概念について理解している。インターネットとローカルエリアネットワーク(LAN)の概念について理解できていない。
評価項目3各階層のネットワークプロトコルの機能について、用語を覚え、技術的に正確に説明できる。各階層のネットワークプロトコルの機能について用語と概要を理解している。各階層のネットワークプロトコルの機能について理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ネットワークプロトコル及びその階層化、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)等、コンピュータネットワークの構成について学習する。また、ネットワークプロトコルの機能について、各階層ごとに学習する。そして、実際の情報ネットワークに関する知識を身に付けることを目的とする。そして、必要に応じて企業で情報ネットワークとその応用を担当していた教員が、その経験を活かし、実際の情報ネットワークの構築や運営について講義形式で授業を行うものである。令和3年度は遠隔授業の形式で対応する。
授業の進め方・方法:
毎回の授業のあと、演習問題を提出してもらう。そして、必要に応じて企業で情報ネットワークとその応用を担当していた教員が、その経験を活かし、実際の情報ネットワークの構築や運営について講義形式で授業を行うものである。教科書や講義の資料、インターネットなどを利用して知識を深めることを目指す。
授業中の演習問題など15%、課題・レポート15%、試験70%(中間:35%、期末:35%)で評価し、60%以上を合格とする。
注意点:

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワー:授業実施日の15:00~16:00(遠隔授業中はメールやTeamsチャット等にて対応)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、ネットワークシステムの構成、ネットワークアーキテクチャー、OSI参照モデル、TCP/IP ネットワーキングの背景、様々な層、OSI参照モデル、TCP/IPなどについての基礎知識を持つ
2週 OSI参照モデル、TCP/IPの各層の役割 ネットワーク層の役割について説明できる
3週 物理層の様々な媒体、ツイストペアケーブル、同軸ケーブル、光ファイバー、赤外線、電波、Bluetooth, ZigBee,マイクロ波など 物理層の様々媒体、規格、について説明できる
4週 物流層のプロトコル、ISDN、ATM、Ethernet、xDSL、CATVなど伝送方式、同期と非同期、ベースバンドとブロードバンドなど 媒体を利用した通信方式、物理層やリンクのプロトコルについて説明できる
5週 データリンク層のフレームの構成、データリンク層の機能、誤り制御、パリティチェック、ハミング符号、巡回符号、フロー制御等 データリンク層の様々な機能及びアルゴリズムについて説明できる
6週 データリンク層の主要プロトコル、HDLC、イーサネット、MACアドレス、多重化、CSMA/CD方式、衝突、トークンリング等 データリンク層の様々なプロトコルや多重アクセスについて説明できる。
7週 データリンク層(無線)IEEE802.11,媒体の共有、CSMA/CA,隠れ端末、さらし端末、RTS, CTS,コンテンション等 無線媒体の通信方法、無線LANプロトコルの詳細について説明できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 ネットワーク層のプロトコル、IPデータグラムとIPアドレス、IPv4,IPアドレスのクラス、サブネットとマスク、デフォルトゲートウェイ等 IP層、IPアドレスの様々種類、IPv4、サブネットワークの詳細について説明できる。サブネットのアドレスの割り振りできる。
10週 IPアドレス管理、ルーティングテーブル、ダイナミックルーティング、ARP, DHCP,ICMP,DNS,マルチキャスト、IPv6 ルーティング方法、IPアドレスの管理、ARP, DHCP, ICMP, DNS,IPv6等について説明できる。
11週 トランスポート層プロトコル、TCPとUDP
TCPコネクション確立、輻輳ウインドウ、Slow Start, MSS
トランスポートの様々なプロトコル、それらの応用、TCPの輻輳ウインドウ、Slow Start, MSS等について説明できる。
12週 Slow Start 閾値、輻輳回避、確認応答、RTT,再送タイムアウト、重複確認応答、早期回復、TCP Tahoe, TCP Reno Slow Start 閾値、輻輳回避、RTT,再送タイムアウト、重複確認応答、早期回復、TCP Tahoe, TCP Reno等について説明できる。輻輳ウインドウのパターンからTCP TahoeとTCP Renoを判別できる。
13週 複数のセグメントの損失、TCP New Reno, TCP SACK 複数のセグメントの損失の状況、TCP New Reno, TCP SACKについて説明できる。
14週 , アクティブキュー管理(AQM)、ECN,無線リンク上におけるTCP性能の問題、Snoop TCP, 遅延重複確認応答等 アクティブキュー管理、ECN,無線リンク上でTCPの問題、Snoop TCP, 遅延重複確認応答等について説明できる。
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。4
情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。4
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。4
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。4
インターネットの概念を説明できる。4
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。4
主要なサーバの構築方法を説明できる。4
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。4
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4
無線通信の仕組みと規格について説明できる。4
有線通信の仕組みと規格について説明できる。4
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。4
基本的なルーティング技術について説明できる。4
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。4
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。4
基本的な暗号化技術について説明できる。4
基本的なアクセス制御技術について説明できる。4
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4
データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4

評価割合

試験宿題・レポート等相互評価演習問題・態度ポートフォリオ合計
総合評価割合70150150100
基礎的能力305010045
専門的能力401005055
分野横断的能力000000