制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0130 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自動制御の講義と演習 日新出版
担当教員 栁本 憲作

到達目標

制御系の数式化、ラプラス変換、ブロック図、伝達関数を用いたフィードバック制御系の考え方を学び、理解、応用できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ファイードバック制御について具体例をあげて説明できる。フィードバック制御の具体例をあげることができる。フィードバック制御の説明も、その具体例も理解していない。
評価項目2ラプラス変換、ラプラス逆変換を十分に使いこなし、伝達関数を導出できる。ラプラス変換を理解し、入出力を伝達関数であらわせる。基本的な関数程度のラプラス変換を知っている。
評価項目3与えられた過渡応答が求められる。時間関数は計算できる。過渡応答、ブロック図の等価変換も不十分である。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御技術の基礎とフィードバック制御の概要、それらを構成する要素と基礎的な技術について学ぶう。制御工学の基礎となる、ラプラス変換、伝達関数表示、過渡応答について学ぶ。
授業の進め方・方法:
*座学中心の講義となる.
*講義の終了後に毎回「講義ポートフォリオ」の提出を義務づける・総合評価の10%とする.
*課題レポートの提出を義務付ける.総合評価の20%とする.
注意点:
*制御対象として、一次振動系、二次振動系などの物理、機械振動学、電気回路(CR, LCR)を例に講義をしていくので、運動方程式や回路方程式を理解しておくこと。数学では、オイラーの公式、部分積分法、部分分数展開を用いるので、理解しておくこと。

事前・事後学習、オフィスアワー

事後学習:講義回毎に、ホームワークの課題を課す。レポートにて提出を求める。
オフィスアワー:講義、課題などに質問がある場合、常時来室可。(情報コース第2教員室、音響応用研究室)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 制御の基礎 制御対象、制御装置、検出器が理解できる。
2週 フィードバック制御の例 シーケンス制御、フィードバック制御の違いが理解できる。
3週 基本的な制御要素 PID制御要素が理解できる。
4週 ラプラス変換の定義 ラプラス変換の定義を理解できる。
5週 基本関数のラプラス変換 基本関数、デルタ関数のラプラス変換が行える。
6週 微分、積分のラプラス変換 微分、積分のラプラス変換表示ができる。
7週 制御で使うラプラス変換の定理 推移定理、最終値定理など理解できる。
8週 ここまでの講義の振り返り(中間試験)
4thQ
9週 ラプラス逆変換 ラプラス逆変換が行える。
10週 微分方程式の解法 線形な微分方程式をラプラス変換により解くことができる。
11週 伝達関数 伝達関数を用いたシステムの入出力表現が理解できる。
12週 1次遅れ要素の伝達関数 過渡応答が理解できる。
13週 2次遅れ、高次遅れ要素の伝達関数 高次遅れ要素の過渡応答が理解できる。
14週 電気回路の伝達関数 電気回路における入出力を伝達関数で表現できる。
15週 学年末試験
16週 答案の返却と解説、回収

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700001020100
基礎的能力3000010040
専門的能力4000002060
分野横断的能力0000000