制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 0138 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 自動制御の講義と演習 日新出版
担当教員 栁本 憲作

到達目標

フィードバック制御系の周波数応答、定常特性、安定判別法を学習し、制御系設計の基礎の概要を理解し、応用できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1与えられたフィードバック系システムの周波数応答を考察できる。フィードバック系システムの周波数応答を求めることができる。周波数応答の知識が不十分である。
評価項目2フィードバック系システムの安定判別が十分に行える。フィードバック系システムの安定判別が行える。安定判別法については、知っている程度である。
評価項目3フィードバック系システムの定常特性を求め、考察できる。フィードバック系システムの定常特性の型をもとめれる。定常特性の知識が不十分である。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学 I に引き続き、フィードバック制御における周波数応答、安定判別法、定常特性について学ぶ。
授業の進め方・方法:
*座学並びにビデオ配信を併用して、講義を行う予定であるが、コロナ禍の状況によりオンデマンドの遠隔授業も行う。
*講義の内容の理解度を確認するために、講義のポートフォリオ(総合評価の10%)、演習課題の回答レポート(総合評価の20%)の提出を義務付ける。
注意点:
*ラプラス変換によるシステムの伝達関数表示が分かり、フィードバック制御系における閉ループ伝達関数、開ループ伝達関数を良く理解しておくことが重要。
*再試験について:「不可」となった者のうち、総合評価成績が50点から59点だった学生に対しては、1回のみ再試験を実施する。ただし、未提出の課題がある者については再試験は行わない。

事前・事後学習、オフィスアワー

*事前・事後学習:授業の概ね2日前に講義資料を送付する。毎回の授業において、ホームワークの課題を課す。レポートにて提出を求める。
*オフィスアワー:講義、課題などに質問がある場合、常時来室可。(情報コース第2教員室、音響応用研究室)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 周波数応答 正弦波入力に対するフィードバック制御系の応答が理解できる。
2週 ボード線図 フィードバック制御系の周波数応答線図としてボード線図がかける。
3週 2次標準形とボード線図 2次標準形のボード線図がかける。
4週 ベクトル軌跡 フィードバック制御系の周波数応答線図としてベクトル軌跡がかける。
5週 ナイキスト線図 ナイキスト線図を理解できる。
6週 特性方程式と特性根による安定判別 安定の定義とその条件について理解できる。
7週 ラウスの方法による安定判別 ラウスの方法による安定判別が行える。
8週 フルビッツの方法による安定判別 フルビッツの方法による安定判別が行える。
2ndQ
9週 中間の振り返り
10週 ナイキストの方法による安定の度合い 安定の度合いとしてゲイン余有、位相余有が理解できる。
11週 2次標準形の過渡特性 2次標準形の過渡特性について考察できる。
12週 定常特性 最終値定理を用いて定常偏差を計算できる。
13週 制御の型と偏差定数 偏差定数から制御の型を判別できる。
14週 PID制御による応答特性の改善 PID制御による応答特性の改善が理解できる。
15週 期末試験
16週 答案の返却と解説、回収

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700001020100
基礎的能力30000101050
専門的能力4000001050
分野横断的能力0000000