概要:
科学技術の基礎となっている物理について,本校では『物理』『応用物理』で学ぶ.2年生では物理現象の最も基礎的な「物体の運動」を,「運動の法則」や「力学的エネルギー」などの基礎事項を学び,また「静電気と電流」の基礎事項についても学ぶ.これらの学習を通して,物理現象を系統的・論理的に捉える能力を培う.
授業の進め方・方法:
講義と (演示) 実験を主とし,問題演習を通じて理解を深める.【前期】「速度・加速度」「力と力のつり合い」「運動の法則」「物体の運動」,【後期】「仕事」「力学的エネルギー」「剛体にはたらく力」「静電気」「電流」について順次学んでいく。
【講義資料及び課題】
講義資料は講義日の前日までにBlackBoardにて公開する。印刷の必要がある場合は各自で行う事。講義中にPC・タブレットで閲覧して良い。
課題及び実験レポート提出についてもBlackBoardにて行う。
注意点:
・シラバス末尾の評価割合に沿って評価を行い,総合評価50点以上を合格とする.
・評価割合の「その他」では課題提出・小テスト及び授業に対する取り組み姿勢を評価する.
・試験問題は各達成目標に即した内容で,問題のレベルは教科書の問題および問題集の基本問題程度とする.
【再試験について】
総合評価が50点未満のものを対象として再試験を実施する.
物理の基本公式を理解し応用できるようになるには具体的な問題に取り組み思考することが必要不可欠である.そのため本講義では,授業中の問題演習及びレポート課題に加えて,リードα 物理基礎・物理(数研出版)による自学自習を強く推奨する.
【オフィスアワー】
講義日の16:00-17:00,その他随時受付.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
速度の合成 |
速さと速度について説明でき,速度の合成の計算ができる.
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2週 |
相対速度 |
同一直線上を等速運動する2物体について,相対速度を求めることができる.
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3週 |
加速度と等加速度直線運動 |
等加速度直線運動の公式を用いて,物体の座標,時間,速度に関する計算ができる.
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4週 |
負の加速度運動 |
等加速度直線運動の公式を用いて,加速度が負である場合について物体の座標,時間,速度に関する計算ができる.
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5週 |
いろいろな力と力の合成・分解 |
重力,抗力,張力,圧力について説明できる.物体に作用する力を図示する事ができる.力の合成と分解をする事ができる.
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6週 |
力のつり合いと作用・反作用の法則 |
フックの法則を用いて,弾性力の大きさを求めることができる.作用と反作用の関係について,具体例を挙げて説明できる.
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7週 |
総合問題演習 |
等加速度直線運動及び,落体の運動に関する基礎的な問題を解く事ができる.
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8週 |
運動の法則 |
慣性の法則と運動方程式について説明できる.
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2ndQ |
9週 |
運動方程式の利用 |
互いに力を及ぼし合う物体の運動について,運動方程式を立てて解く事ができる.
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10週 |
落体の運動:自由落下と鉛直投射 |
自由落下に関する計算ができる.鉛直投射した物体の座標,速度,時間に関する計算ができる.
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11週 |
落体の運動:水平投射と斜方投射 |
水平投射,及び斜方投射した物体の座標,速度,時間に関する計算ができる.
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12週 |
抵抗力を受ける運動:静止摩擦力 |
静止摩擦力がはたらいている場合の,力のつり合いについて理解している.最大摩擦力に関する計算ができる.
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13週 |
抵抗力を受ける運動:動摩擦力 |
動摩擦力に関する計算ができる.
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14週 |
液体や気体から受ける力 |
圧力と浮力,空気抵抗について基本的な計算が出来る.
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15週 |
総合問題演習 |
力の合成・分解と運動の法則に関する基礎的な問題が解ける.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
仕事と仕事率 |
仕事と仕事率に関する計算ができる.
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2週 |
運動エネルギー |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる.
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3週 |
位置エネルギーと保存力 |
重力と弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる.保存力について理解し,関連した問題が解ける.
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4週 |
力学的エネルギーの保存 |
力学的エネルギー保存則について理解し,様々な物理量の計算に利用できる.
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5週 |
保存力以外の力がする仕事と力学的エネルギー |
保存力以外の力がする仕事について力学的エネルギーと関連させて理解している.
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6週 |
剛体にはたらく力:力のモーメントと重心 |
剛体とは何かを理解し,力のモーメントの計算ができる.2つの質点からなる剛体の重心を求めることができる.
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7週 |
剛体にはたらく力:剛体のつり合い |
剛体のつり合いについて理解し,関連した問題が解ける.
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8週 |
総合問題演習 |
剛体の重心・つり合い及び,仕事と力学的エネルギーに関する基礎的な問題が解ける.
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4thQ |
9週 |
静電気力:電荷と帯電 |
帯電の仕組みについて,原子の電荷を基にして理解している.
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10週 |
静電気力:クーロンの法則と電場 |
クーロンの法則を説明し,点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる.
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11週 |
電流と抵抗 |
オームの法則を説明し,電圧,電流,抵抗に関する計算ができる.
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12週 |
自由電子と導体・不導体 |
導体と不導体の違いについて,自由電子と関連させて説明できる.
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13週 |
抵抗の接続 |
抵抗を直列接続,及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる.
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14週 |
電気エネルギー |
ジュール熱や電力を求めることができる.
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15週 |
総合問題演習 |
静電気力・電流と抵抗・電気エネルギーに関する基礎的な問題が解ける.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 3 | |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 3 | |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
運動の法則について説明できる。 | 3 | |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 3 | |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 3 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | |
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 3 | |
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | |
重心に関する計算ができる。 | 3 | |
電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | |
電場・電位について説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | |