物質化学実験Ⅱ(生物)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物質化学実験Ⅱ(生物)
科目番号 0037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 オリジナルの実験書、参考書として生物の教科書、図説
担当教員 南 淳,久保 響子

到達目標

これまでに修得した生物学、化学の知識を実験の準備、実行、考察に適用することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実験への取り組み実験に対してよく理解し、班員と協力して実験を行った。実験書を予習し、実験に取り組んだ。実験に十分に参加しなかった。指示に従わなかった。
レポートの作成的確に方法、結果、考察を記述したレポートを期限内に提出した。方法、結果がわかるレポートを期限内に提出した。レポートを期限内に提出しなかった。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物の観察、生物の性質を調べる実験および生体物質の化学的な分析を行う実験の実践を通して、生物学、生物化学への理解を深め、また生物学、微生物学、生化学の基本的な実験手法を習得する。
授業の進め方・方法:
オリジナルの実験書に基づいて行う。4名の班に分かれたグループ学習とする。1テーマは1日または2日にわたって行い、1テーマにつき1本の実験レポートを作成する。適宜、実験ノートのチェックを行う。
注意点:
基礎生物学使用の教科書を持参し、適宜、参照できるようにしておくこと。微生物の培養と組み換えDNA実験は遺伝子組換え実験であり、実験の前に講習を受講することが必須である。

事前・事後学習、オフィスアワー

各自、実験ノートを用意し、実験前に実験書を読んで実験ノートに手順を書き出しておくこと。また、実験後はグループ内で実験結果を確認し、文献、webなどで関連事項を調べて考察すること。オフィスアワー:授業実施日の15:00〜17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験において注意しなければいけないことを理解している。実験レポートの作成方法を理解している。
2週 DNAの抽出と分析1 (植物試料を破砕し、DNAを抽出する) 植物試料の破砕とDNAの抽出操作を行うことができる。DNA抽出の原理を理解している。
3週 DNAの抽出と分析2 (抽出したDNAをアガロースゲル電気泳動により分離し、分析する) DNAをアガロースゲル電気泳動で分離することができる。DNA分子の化学的特徴を理解し考察できる。DNA抽出実験の結果を定量的に分析することができる。
4週 アミラーゼの性質1  (アミラーゼの最適pHを求める) 緩衝液、基質液、酵素液を調製することができる。最適pHを求める実験を行うことができる。酵素のはたらきを理解し、最適pHについて説明できる。
5週 アミラーゼの性質2  (アミラーゼの最適温度を求める) 酵素の最適pHを求める実験を行うことができる。酵素に最適pHがある理由について説明できる。
6週 微生物の培養と組み換えDNA実験  (大腸菌にプラスミドDNAに挿入した遺伝子を形質転換し、その結果を顕微鏡観察などにより確認する) 無菌操作を理解し、培地を作成して大腸菌を培養することができる。遺伝子組み換え実験の原理を理解している。
7週 光合成色素の分析 (葉から光合成色素を抽出し、薄層クロマトグラフィーおよび分光分析により分析する) 葉から光合成色素を抽出することができる。混合物を薄層クロマトグラフィーにより分離分析することができる。生体物質の化学的特徴と薄層クロマトグラフィーの結果について考察できる。分光分析の操作を行うことができる。分光分析により生体物質を定量することができる。
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
測定と測定値の取り扱いができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
測定と測定値の取り扱いができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
ガラス器具の取り扱いができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
ガラス器具の取り扱いができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6
試薬の調製ができる。3前2,前3,前4,前5,前6
試薬の調製ができる。3前2,前3,前4,前5,前6
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野(実験・実習能力)生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4前3,前5
光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4前3,前5
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4前3,前5
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4前3,前5
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。4前4,前6
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。4前4,前6
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4前4,前6
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4前4,前6
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4前4,前6
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4前4,前6
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。4前2
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。4前2

評価割合

実験準備と実験態度レポート合計
総合評価割合30700000100
基礎的能力105000015
専門的能力1060000070
分野横断的能力105000015