化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック化学工学 増補版 橋本健治 著
担当教員 小寺 喬之

到達目標

1. 化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解し、各種の計算ができる。
2. 流体輸送について、基本的な単位操作を理解するための基礎を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について説明でき、各種の計算ができる。化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解でき、各種の計算方法を理解できる。化学工学量論(単位、物質収支等)、および単位操作の基本的内容について理解できず、各種の計算方法も理解できない。
評価項目2流体輸送について、基本的な単位操作を理解するための基礎を説明できる。流体輸送について、基本的な単位操作を理解するための基礎を理解できる。流体輸送について、基本的な単位操作を理解するための基礎を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学工学は化学工業を支える化学プラントに用いられる装置・機器、およびそこにおける化学反応・物理現象について学ぶ科目である。これらの装置および現象等を理解するために、3年次には物質収支、液体と気体の流れについて授業を行う。
授業の進め方・方法:
この授業は講義形態で行う。教科書の内容で授業を行うので、予習および復習を行うこと。授業中に小テストおよび演習等を行うので理解度を確認して、理解していないところは復習すること。また、適宜、課題を課すので理解を深めること。
定期試験80%(後期中間40%、学年末40%)、受講態度10%、小テストおよび課題等10%で評価し、総合評価50点以上を合格とする。試験問題のレベルは、教科書の問題、配布資料、課題、小テストの内容と同程度とする。再試験を行う場合、試験回数は1回である。
注意点:
基礎的な数学および化学を用いて学んでいく科目であるため、四則演算、方程式、化学反応式について復習しておくこと。

事前・事後学習、オフィスアワー

事前学習: 教科書で事前学習すること。
事後学習: 演習および小テスト等で理解度を確認し、理解が足りない点を復習すること。課題に取り組み、理解度を深めること。
オフィスアワー: 16:00 – 17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業内容・方法ガイダンス、化学工学とは 化学工学の重要性と範囲を説明できる。
2週 量を表す単位 SI単位への単位換算ができる。
3週 物質収支① 物質の流れと物質収支についての計算ができる。
4週 物質収支② 化学反応を伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。
5週 物質収支③
化学反応を伴う場合のプロセスの物質収支の計算ができる。
6週 エネルギー収支① エンタルピー収支についての計算ができる。
7週 エネルギー収支② 化学反応を伴わない場合のプロセスのエンタルピー収支の計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却・解説
エネルギー収支③
化学反応を伴う場合のプロセスのエンタルピー収支の計算ができる。
10週 管径と流速・流量 管径と流速・流量の計算ができる。
11週 流れの物質収支 流れの物質収支の計算ができる。
12週 流れのエネルギー収支 流れのエネルギー収支の計算ができる。
13週 流れの性質 レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。
14週 流れのエネルギー損失 流れのエネルギー損失の計算ができる。
15週 流体輸送の動力

流体輸送の動力の計算ができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。4
蒸留の原理について理解できる。3
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。3
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。3
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。3
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。3
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。3
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】化学工学実験流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。4
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。4
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。4

評価割合

定期試験受講態度小テストおよび課題等合計
総合評価割合801010100
基礎的能力60101080
専門的能力200020