数学Ⅵ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数学Ⅵ
科目番号 0054 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 大日本図書 新線形代数 / 大日本図書 新線形代数 問題集 /  プリント
担当教員 田阪 文規,野々村 和晃,木村 太郎,上松 和弘,三浦 崇

到達目標

行列の計算ができる。連立1次方程式を行列で表すことができる。掃き出し法(ガウスの消去法)で連立1次方程式の解や逆行列を計算できる。行列式の性質を理解しその値を計算できる。線形変換の性質を理解し,行列の計算をもとに線形変換の計算ができる。行列の固有値と固有ベクトルを求められる。行列を対角化できる。楕円・双曲線・放物線の方程式を書ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1連立1次方程式を行列で表し行列の計算で解くことができる。行列の演算ができる。行列の演算ができない。
評価項目2合成変換と行列の積,逆変換と逆行列の関係を理解できる。線形変換を行列で考え計算することができる。線形変換を行列で考え計算することができない。
評価項目3行列式の性質を利用して4次以上の行列式の値を求めることができる。2次と3次の行列式の値を求めることができる。2次と3次の行列式の値を求められない。
評価項目4行列の対角化ができる。2次の正方行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる。2次の正方行列の固有値と固有ベクトルを求められない。
評価項目52次曲線を対称行列を用いて考えることができる。標準形の楕円・双曲線・放物線の方程式を書ける。標準形の楕円・双曲線・放物線の方程式を書けない。

学科の到達目標項目との関係

(C) 化学および生物工学の基礎としての数学,自然科学の基礎学力を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
行列・行列式,線形変換について学ぶ。2次曲線について学ぶ。
授業の進め方・方法:
基本的事項や論理的内容を講義で説明し,応用については演習で学習する。演習を行う際には、初めに例題について解説し,そのあとに類題やより高度な問題に取り組んでもらう。
注意点:
前期中間試験 18%,前期末試験 18%,後期中間試験 18%,学年末試験 18%,CBT 10%,レポート 10%,取り組み 8% で評価し,総合評価50点以上を合格とする。各試験においては達成目標に即した内容を出題する。試験問題のレベルは授業で取り扱った問題と同程度とする。

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワー:放課後随時

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列の定義,行列の和・差・定数倍 行列の定義を理解する。行列の和・差・実数倍が計算ができる。
2週 行列の積
行列の積が計算できる。
3週 逆行列 2次正方行列の正則性を判定できる。2次正方行列の逆行列を計算できる。逆行列を用いて連立1次方程式を解くことができる。
4週 掃き出し法(1) 掃き出し法で連立1次方程式を解くことができる(解が一意的に存在する場合)。
5週 掃き出し法(2) 掃き出し法で連立1次方程式を解くことができる(解が無数に存在する場合・解が存在しない場合)。
6週 掃き出し法(3) 掃き出し法で逆行列を計算できる。
7週 行列の階数 行列の階数と連立1次方程式の解の関係を理解する。行列の階数を計算できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 2次と3次の行列式
2次の行列式を計算できる。3次の行列式をサラスの方法で計算できる。
10週 行列式の性質 行列式の性質を理解し,行列式の計算に利用できる。
11週 余因子展開(1) 余因子展開により3次の行列式の計算ができる。
12週 余因子展開(2) 余因子展開により4次以上の行列式の計算ができる。
13週 余因子展開(3) 余因子展開による計算で成分に文字を含む行列式を因数分解できる。
14週 クラメルの公式 クラメルの公式で連立1次方程式の解を計算できる。
15週 行列式の図形的意味 平行四辺形の面積や平行6面体の体積を行列式の計算で求められる。
16週
後期
3rdQ
1週 線形変換 線形変換の定義を理解し行列で表現することができる。線形変換による点の像を計算できる。
2週 線形変換の基本性質 線形変換の基本性質(線形性)を理解する。
3週 線形変換と直線 線形変換による直線の像を求めることができる。
4週 合成変換と逆変換 線形変換の合成変換・逆変換を表す行列を求めることができる。
5週 回転を表す線形変換 原点のまわりの回転が線形変換であることを理解しそれを表す行列を求められる。
6週 転置行列,直交行列・直交変換 行列の転置について理解する。直交行列・直交変換の定義を理解し関連する計算ができる。回転は直交変換であることを理解する。
7週 後期中間試験
8週 固有値と固有ベクトル(1) 行列の固有値・固有ベクトルの定義と図形的意味を理解する。
4thQ
9週 固有値と固有ベクトル(2) 2次正方行列の固有値・固有ベクトルの計算ができる。
10週 行列の対角化 固有値・固有ベクトルの計算をもとに行列を対角化できる。行列の対角化をもとに行列の累乗を計算できる。
11週 対称行列の対角化 対称行列の定義を理解する。2次の対称行列を直交行列により対角化できる。
12週 2次曲線(1) 楕円の性質を理解する。標準形の楕円についてその方程式を理解し図示できる。
13週 2次曲線(2) 双曲線の性質を理解する。標準形の双曲線についてその方程式を理解し図示できる。
14週 2次曲線(3) 放物線の性質を理解する。標準形の放物線についてその方程式を理解し図示できる。2次曲線の定義を理解する。
15週 2次形式と2次曲線 2次形式を2次対称行列で表現できる。対称行列の直交行列による対角化をもとに2次形式を標準形に変形でき,関連する2次曲線の概形を描ける。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

定期試験CBTレポート取り組み合計
総合評価割合7210108100
基礎的能力7210108100
専門的能力00000
分野横断的能力00000