1. 機器分析測定法に関する測定原理と分析手法 が理解できる。2. 物質の同定に必要な測定装置を選定し、得られたデータから考察できる。
概要:
本講義は、各種分析機器の運用経験を有する教員が機器分析法の原理・装置論・測定法・データ解析について講義するものである。本講義で取り上げる分析法はいずれも現代の実験科学における測定・評価系の中核的方法論であり、本カリキュラムを修めることで有機化学・無機化学・材料工学・生命科学といった極めて広範な学術領域に対応し得る基礎的知識・素養を醸成することができる。
授業の進め方・方法:
【授業の進め方】授業は対面形式の講義 (隔週) で行われる。【授業内容】本シラバスに従い、各種機器分析法について概要・原理・装置論・測定方法を学ぶ。【授業方法】教科書に準拠したスライド講義で行われる。【教科書】庄野利之、脇田久伸 編著「新版入門機器分析」 (三共出版)
注意点:
試験問題のレベルはテキストに準拠した基礎・基本レベルのものとし、前期中間試験および前期末試験ではそれぞれ客観式 (記号選択・単語記入) 85点・記述式15点 (計100点) とした学力試験を実施する。年間の総合評点は、定期試験 (前期中間試験20%、前期末試験20%、後期中間試験20%、学年末試験20%)、課題・レポート (10%)、受講態度 (10%) の割合で計算する (小数点以下は切り上げる)。復習プリントについては次週授業にて一時回収&返却する。なお、プリントの提出実績は総合評価の「レポート・課題 (10%)」に計上される。
【事前学習】前期:前週授業の最後に次週の授業範囲を示すので各自予め教科書を通読しておくこと。【事後学習】前期:授業の終わりに復習プリントを配布する。【オフィスアワー】講義日の16:10~17:00。ただしMicrosoftTeamsのチャットによる質疑応答は随時受け付ける。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
機器分析の内容の概要を把握する。本講義のシラバス内容・成績管理上の注意点・予復習について理解する。
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2週 |
質量分析法 |
質量分析法 (MS) の概要・原理・装置論・測定法を理解し、質量スペクトルの解釈ができる。
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3週 |
吸光光度法 |
吸光光度法の概要・原理・装置論を理解し、ランベルト-ベールの法則に基づいた計算ができる。
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4週 |
原子吸光分析法 |
原子吸光分析およびフレーム分析について概要・原理・装置論・測定法を説明できる。
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5週 |
中間試験 |
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6週 |
発光分光分析法 |
発光分光分析およびICP発光分析について概要・原理・装置論・測定法を説明できる。
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7週 |
熱分析法 |
熱重量分析 (TG)-示差熱分析 (DTA)・示差走査熱量分析 (DSC) について概要・原理・装置論・測定法を説明できる。
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8週 |
表面分析法 |
走査型電子顕微鏡 (SEM)・透過型電子顕微鏡 (TEM) の概要・装置論・測定法を説明できる。X線光電子分光法の概要を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
機器分析 (後期) 序論 |
機器分析の発展と種類等が理解できる。
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2週 |
クロマトグラフィー概要 |
クロマトグラフィーの原理が理解できる。
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3週 |
ガスクロマトグラフィー法の概要 |
ガスクロマトグラフィー法の概要と装置ならびに分析を理解できる。
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4週 |
高速液体クロマトグラフィー法概要 |
高速液体クロマトグラフィー法の概要と装置ならびに分析が理解できる。
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5週 |
中間試験 |
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6週 |
赤外吸収スペクトル法概要 |
赤外吸収スペクトル法の原理と測定ならびにデータ解析が理解できる。
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7週 |
核磁気共鳴分析法の概要 |
核磁気共鳴分析法の原理と測定ならびにデータ解析が理解できる。
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8週 |
有機化合物の同定 |
赤外吸収スペクトル法と核磁気共鳴法のスペクトルデータを活用して、有機化合物の同定ができる。
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 2 | |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 2 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 4 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 4 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 4 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 4 | |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 4 | |
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 4 | |
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 4 | |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | |
錯体の生成について説明できる。 | 4 | |
錯体の生成について説明できる。 | 4 | |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | |
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 4 | |
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 4 | |
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 4 | |
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 4 | |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 4 | |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 4 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 4 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 4 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 4 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 4 | |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 4 | 前6 |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 4 | 前6 |