到達目標
総合科学としての薬学を通じ、ものづくりに必要な分野横断的/統合的視野を養うことを目的とする。
1.薬学の基礎を理解し、薬学の理念と果たすべき役割について説明できる。
2.代表的なくすりの化学構造、作用機序、副作用を説明できる。
3.薬剤師の職能と使命について説明できる。
4.薬学研究の先端的事例について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 薬学の基礎を理解し、薬学の理念と果たすべき役割について説明できる。 | 薬学の基礎を理解している。 | 薬学の基礎が理解できない。 |
評価項目2 | 代表的なくすりの化学構造、作用機序、副作用を有機化学・生化学の観点から説明できる。 | 代表的なくすりの作用機序、副作用などを理解している。 | 代表的なくすりの作用機序、副作用などを理解できない。 |
評価項目3 | 薬剤師の仕事と役割について理解し、医薬品の適正使用について説明できる。 | 薬剤師の仕事と役割について理解している。 | 薬剤師の仕事と役割について理解していない。 |
評価項目4 | 薬学研究の先端的事例について理解し、背景、目的、結果を整理して説明できる。 | 薬学研究の先端的事例について理解している。 | 薬学研究の先端的事例について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
(E) ものづくりに関する幅広い対応能力を身につける。
説明
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教育方法等
概要:
薬学は化学・生物学・物理学・社会科学などを複合した総合科学としての側面を有している。はじめに、薬学を理解するための学術的背景、歴史、医療倫理、医薬品開発の仕組みを概説する。くすりの化学構造、作用機序と副作用について学ぶ。また、創薬科学の基礎を学んだ後に、ノーベル賞の受賞対象となった研究事例を介して創薬科学の詳細を理解する。くすりのターゲットとなる人体の臓器・組織について正しい理解を得る。カリキュラムの後半では、薬物が効果を発揮するための製剤設計・ドラッグデリバリーの考え方を知る。また、薬剤師の仕事と役割、くすりの適正使用について理解を深める。最後に、生物系と有機化学系の2つの最先端の研究事例を理解する。分野横断的な内容を通じて、今までに学んだ個々の基礎専門知識を統合的に運用する視点を養う。
授業の進め方・方法:
2日間の集中講義形式で行う。自作のスライドとプリントで説明を行う。講義の最後にその内容に関するレポートを提出していただき、評価する。
注意点:
対面授業の場合、2日間という短期間で行うので欠席の無いようにしてください。また新型コロナ感染症の状況に応じ、一部講義をオンライン形式またはオンデマンド動画視聴形式に変更したハイブリッド型授業形式となる可能性があることをご承知願います。
事前・事後学習、オフィスアワー
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
薬の科学知識 |
薬学の基礎として、健康と疾病、薬学の歴史、くすりの科学、医療と創薬の倫理、医薬品開発の仕組みを理解する。
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2週 |
医薬品化学 |
くすりの化学構造・作用機序・副作用の基礎を理解する。
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3週 |
創薬科学 |
創薬の概要を理解する。
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4週 |
人体の構造・病気と薬 |
くすりの作用点たる人体の構造・臓器・組織を理解する。病気と薬の関係を理解する。
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5週 |
薬と製剤 |
薬物の効果が十分に発揮できるような製剤設計・ドラックデリバリーシステムおよびその製品について理解する。
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6週 |
薬剤師の職務と役割・薬の適正使用 |
薬剤師の仕事と役割について理解する。薬の適切な使用方法について理解する。
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7週 |
最先端の薬学研究① |
生物系の最先端の研究事例を理解する。
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8週 |
最先端の薬学研究② |
有機化学系の最先端の研究事例を理解する。
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
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2週 |
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3週 |
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4週 |
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5週 |
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6週 |
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7週 |
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8週 |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 4 | |
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。 | 4 | |
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。 | 4 | |
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。 | 4 | |
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。 | 4 | |
生物化学 | 酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 4 | |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 態度 | その他(課題・テスト) | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 70 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 40 | 70 |
専門的能力 | 0 | 20 | 20 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 10 |