この科目は、物理化学・化学工学の諸法則または仮説を証明するために理論式に含まれる諸量を実測して、計算によって目的とする量を算出するプロセスを学ぶ。実験を行うに当たっては、理論式を十分に吟味し必要な条件を満たす数値が得られるように適切な実験条件を設定する考え方も身に着ける。実験から得られた結果についてはレポートにまとめ、その内容について教員とディスカッションを通じて深く理解する。
テーマに応じた適切な統計手法によりデータの分析・考察を行い、それらを可視化する手法を習得する。
概要:
物理化学や化学工学の理論や概念を実験で確認し内容を確実に習得させる。物性値の測定、平衡状態の測定を実践して測定法の原理を理解させる。実験結果を解析する能力、報告書の作成技術も習得させる。
授業の進め方・方法:
班分けしそれぞれ与えられたテーマごとに同時に実施する。事前に実験計画書を提出する。実験終了後は定められた期日までに報告書を提出し、教員とのディスカッションを経て認められた場合に報告書を受理する。前期のうち10週内に前倒しで行う。
注意点:
操作手順や原理について予習し実験ノートとして事前に提出する。測定すべき項目や分担をグループ単位で確認しながら理解したうえで実験する事。成績評価は実験レポート、実験態度(実験ノート等)から総合評価し60点以上を合格とする。2022年度は感染症対策として、e-ラーニング形式の遠隔講義で実施する可能性もある。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | 前1 |
温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | 前1 |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | 前1 |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | 前1 |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | 前1 |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | 前1 |
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 4 | 前7 |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | 前5 |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | 前5 |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | 前6 |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | 前6 |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 4 | 前8 |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 4 | 前8 |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 4 | |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | 前7 |
流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | 前7 |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | 前11 |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | 前11 |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | 前12 |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | 前12 |