ハードウエア概論

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 ハードウエア概論
科目番号 0084 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 安井浩之・木村誠聡・辻裕之: 基本を学ぶコンピュータ概論,オーム社
担当教員 髙橋 聡

到達目標

コンピュータを構成するハードウェアの基礎について学習する.コンピュータの基本構成としてコンピュータの5大装置を理解できコンピュータの動作原理を説明できる.情報の表現方法,論理回路,記憶装置と周辺機器などについて説明できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータが進化してきた歴史,コンピュータの動作原理や基本構成について説明できる.コンピュータが進化してきた歴史,コンピュータの動作原理や基本構成が理解できている。コンピュータが進化してきた歴史,コンピュータの動作原理や基本構成が理解できていない。
評価項目2情報(数値,文字,音声,画像など)のコンピュータ内部での表現方法について説明でき,基数変換ができる。情報(数値,文字,音声,画像など)のコンピュータ内部での表現方法について理解できている。基数変換ができる。情報(数値,文字,音声,画像など)のコンピュータ内部での表現方法について理解できていない。基数変換ができない。
評価項目3基本の論理演算について,真理値表を求めることができる。CPUの構成とその動作を説明できる。基本の論理演算について,真理値表を求めることができる。CPUの構成とその動作が理解できている。基本の論理演算について,真理値表を求めることができない。CPUの構成とその動作が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的な情報技術全般の中のハードウェアの基礎について学習する。コンピュータの基本構成と動作原理,情報の表現方法,論理回路,記憶装置と周辺機器などの基本知識について学習する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義形式で授業を行う。中間試験20%,期末試験50%,授業態度10%,自学自習を目的にレポート課題の提出20%で評価する。
注意点:
前提となる知識は必要としないが,マイクロコンピュータ,論理回路と密接に関連する科目であり,しっかりと理解を深めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ハードウェアとは ハードウェアの定義を学習し,コンピュータの起源とその進化の歴史を理解する。
2週 コンピュータの基本構成と動作原理および現代社会におけるさまざまなコンピュータ コンピュータを構成する5大装置と動作原理を理解する。ハードウェアとソフトウェアの役割を理解する。技術の進化とともにコンピュータの形態がどのように変化し,また私達の社会にどのような影響を及ぼしつつあるかを理解する。
3週 情報の表現について(数値) 2進数による数値の表現方法を理解する。2進数,10進数,16進数で相互に基数変換ができる。
4週 情報の表現について(文字,音声,画像) 負の数,小数の表現を理解する。文字,音声,画像の表現を理解する。A-D変換,標本化,量子化について説明できる。可逆圧縮,非可逆圧縮について説明できる。誤り検出符号,誤り訂正符号を理解する。
5週 演習課題1 自分のレベルに則した演習課題に取り組みこれまで学習した内容を理解する。
6週 演習課題2 さらにレベルが高い演習課題に取り組みこれまで学習した内容を理解し応用できる。
7週 中間試験
8週 ブール代数と論理回路 論理回路を構成する論理演算の基本を理解する。基本となる4つの論理演算の真理値表を作成できる。
2ndQ
9週 ブール代数と論理回路2 MIL記号を使うことができる。半加算器,全加算器を理解する。組合せ回路と順序回路の違いを理解する。
10週 論理回路と中央演算処理装置 中央演算処理装置を構成する演算装置とそれを実現する論理回路を理解する。各論理回路の役割を説明できる。
11週 論理回路と中央演算処理装置2 プログラム内蔵方式について説明できる。中央演算処理装置の基本動作,命令サイクルを説明できる。中央演算処理装置の種類と高速化の技術を理解する。
12週 記憶装置と周辺機器 記憶装置の種類と階層を理解する。キャッシュメモリ,仮想記憶について説明できる。
13週 記憶装置と周辺機器2 バスの種類と各装置との関係を理解する。代表的な入出力装置とそのインターフェースを理解する。ハードディスク装置の動作原理を説明できる。
14週 演習課題3 各自,後期で学習した内容から演習課題を作成し,授業内容について理解を深める。
15週 演習課題4 演習課題3で作成した課題を基本とした問題に取り組み,授業内容について理解を深める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2
論理式の簡単化の概念を説明できる。2
論理式の簡単化の概念を説明できる。2
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2
与えられた順序回路の機能を説明することができる。2
与えられた順序回路の機能を説明することができる。2
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
コンピュータシステム処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。3
処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。3
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。3
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。3
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。2
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。2
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。2
集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。2
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。2
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。2
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。2
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。2
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力6000100070
専門的能力1000001020
分野横断的能力000001010