無機化学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 無機化学
科目番号 0101 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 基本無機化学 第3版 (萩野博、飛田博実、岡崎雅明 共著)(東京化学同人)
担当教員 小寺 喬之

到達目標

1. パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。
2. 代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。
3. 結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を理解できる。パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を理解できない。
評価項目2代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を理解できる。代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を理解できない。
評価項目3結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算方法が理解できる。結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算方法が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学は自然科学のかなめの位置を占めている。とりわけ無機化学は基礎を支える点で重要である。ここでは、周期表を基本に物質の類似性や関連性を学習し、系統的な解釈を理解する。
授業の進め方・方法:
定期試験(中間試験2回、期末試験2回)を行う。定期試験80%(20%+20%+20%+20%)、授業への取り組み10%、小テストまたはレポート等10%で評価し、総合評価50点以上を合格とする。
注意点:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートやオンラインテストを実施します。
Office hour: 16:00 - 17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 元素の起源と原子の構成 元素の起源を理解し、原子の構成と周期表を説明できる。
2週 周期表 元素の一般的性質と周期性について説明できる。
3週 元素の一般的性質と周期性 原子の大きさ、電子親和力、イオン化エネルギー、電気陰性度などを説明できる。
4週 共有結合 共有結合について説明できる。
5週 中間試験
6週 共有結合と軌道(分子軌道法) 分子軌道法から共有結合について説明できる。
7週 共有結合と軌道(原子価結合法) 原子価結合法から共有結合について説明できる。
8週 分子の立体構造と極性ならびに対称性 共有結合による分子の立体構造、極性、対称性を説明できる。
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 結晶の充填構造 結晶の充填構造を分類し、構造の性質を説明できる。充填率を計算できる。
2週 結晶構造 固体の結晶構造を分類し、それがどんな因子によるか説明できる。イオン半径比を計算できる。
3週 イオン性固体 イオン性固体について説明でき、イオン性固体の格子エネルギーが計算できる。
4週 金属および類金属 金属結合および金属結合による物質の構造や性質を説明できる。
5週 中間試験
6週 酸と塩基 アーレニウス、ブレンステッド、ルイスによる酸‐塩基の定義を説明できる。
7週 酸化と還元 イオン化傾向を理解し、酸化還元電位、標準水素電極を説明できる。
8週 溶媒 プロトン性溶媒と非プロトン性溶媒について説明できる。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。2前1
主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。2前1
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。2前1
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。2前1
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。3前1
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。3前1
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。2前1,前2
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。2前1,前2
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。2前2,前3
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。2前2,前3
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。2前3
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。2前3
イオン結合と共有結合について説明できる。2前4,後3
イオン結合と共有結合について説明できる。2前4,後3
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。2前4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。2前4
金属結合の形成について理解できる。2前4,後4
金属結合の形成について理解できる。2前4,後4
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。3前6,前7
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。3前6,前7
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。2前7
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。2前7
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3後1,後2,後3
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3後1,後2,後3
配位結合の形成について説明できる。2
配位結合の形成について説明できる。2
水素結合について説明できる。2前6,前7,前8
水素結合について説明できる。2前6,前7,前8
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。2
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。2
錯体の命名法の基本を説明できる。2
錯体の命名法の基本を説明できる。2
配位数と構造について説明できる。2
配位数と構造について説明できる。2
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。2
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。2
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。2
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。2
分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。3
いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。3
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。3
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。3
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。3
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。3
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。3
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。3
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。3
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。3
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。3
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。3
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。3
錯体の生成について説明できる。3
錯体の生成について説明できる。4
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。3
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合800010010100
基礎的能力400050045
専門的能力400050045
分野横断的能力000001010