工業力学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工業力学
科目番号 0071 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工業力学の基礎,福田勝己,鈴木健司,コロナ社
担当教員 小出 瑞康

到達目標

①点や剛体に働く力のつりあいが計算できるようになる.
②質点運動の距離,速度,加速度の関係を理解し,求められるようになる.
③運動量と力積の関係を理解できるようになる.
④力のなす仕事,動力,物体の持つ力学的エネルギを求められるようになる.
⑤物理学の力学分野の知識を用いて,工学の力学問題を理解できるようになる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
いままで学んだ物理の力学を工学的に使いこなせるようになるため,機械工業における力学問題の考え方やその解法の基礎を学ぶ.
授業の進め方・方法:
中間試験は授業時間中に50分の試験を実施する.期末試験は50分の試験を実施する.
定期試験の成績を70%,予習や小テストの総点を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
物理で学んだ力学が基礎となるので予習をしっかり行うこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 工業力学導入 有効数字と単位,力
2週 力とモーメント① 一点に働く力,力の合成と分解
3週 力とモーメント② 剛体に働く力,モーメント,偶力
4週 力のつり合い① 一点に働く力のつり合い
5週 力とつり合い② 剛体に働く力のつり合い,反力
6週 力とつり合い③ トラス
7週 前期中間試験,学習内容の総括
8週 重心① 重心の計算①
2ndQ
9週 重心② 重心の計算②
10週 運動学① 並進運動①
11週 運動学② 並進運動②,相対運動
12週 運動学③ 回転運動,等速円運動,等角加速度円運動
13週 質点の動力学① ニュートンの運動法則
14週 質点の動力学② 運動方程式
15週 学習内容の総括
16週
後期
3rdQ
1週 質点の動力学③ 慣性力,求心力と遠心力
2週 剛体の動力学① 固定軸まわりの回転運動
3週 剛体の動力学② 慣性モーメント
4週 剛体の動力学③ 剛体の平面運動
5週 摩擦① 摩擦
6週 摩擦② 転がり摩擦
7週 後期中間試験,学習内容の総括
8週 摩擦③ 機械要素などの摩擦
4thQ
9週 運動量と力積① 運動量,運動量保存の法則
10週 運動量と力積② 角運動量,角運動量保存の法則
11週 運動量と力積③ 物体の衝突,反発係数
12週 仕事,動力,エネルギー① 仕事,動力
13週 仕事,動力,エネルギー② エネルギー
14週 仕事,動力,エネルギー③ エネルギー保存の法則
15週 学習内容の総括
16週 材料力学Ⅰのまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
応力-ひずみ線図を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。4
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。4
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4

評価割合

試験小テスト等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000