機構学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機構学
科目番号 0071 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機構学 重松洋一 大高敏男共著 コロナ社(09年12月25日 初版2刷以後に限定)
担当教員 鄭 耀陽

到達目標

①機構の基本を把握し,機構の運動を理解できる.
②機構の運動解析ができる.
③実際の機械や装置の特性解析に適用する能力を養成する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,ロボットを代表とするものづくりを行うために基礎となる機構を学び,リンクと歯車などの機械要素に関する知識を修得し,機構の解析ができるようにする.
授業の進め方・方法:
前後期とも中間試験も期末試験も50分間で実施する.
定期試験成績を80%,課題等を20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
三角関数,二次方程式の解法,ベクトル,座標変換等の数学内容を復習しておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機構と機構学 機構学の導入
2週 機構の基礎 基礎用語と概念,機構の自由度
3週 瞬間中心 瞬間中心とケネディー定理
4週 ベクトルを用いた運動解析 位置,変位,速度,加速度をベクトルでの表示・演算
5週 瞬間中心による運動の図式解法 リンク上の点の速度・加速度の作図法
6週 瞬間中心による運動の図式解法 相対変位,相対速度,加速度,コリオリの加速度
7週 前期中間試験(50分間)
8週 スライダリンク機構 スライダ位置・速度・加速度の解析
2ndQ
9週 スライダリンク機構 思案点と死点,倍力装置,増減速装置,節の交替
10週 4節回転リンク機構 クランク,てこ,カプラ
11週 4節回転リンク機構 グラスホフ定理
12週 平面リンク機構の運動解析 図式による解析
13週 平面リンク機構の運動解析 数式による解析
14週 平面リンク機構の運動解析 数式による解析
15週 復習および総合演習
16週
後期
3rdQ
1週 カム機構 カムの形状,分類
2週 カム機構 ポイントフォロワ板カム曲線の設計
3週 カム機構 カムフォロワの運動解析
4週 歯車 歯車の種類,形状,用語
5週 歯車 インボリュート歯車
6週 歯車 切り下げ現象,転位
7週 後期中間試験(50分間)
8週 歯車 歯車列,減速比
4thQ
9週 歯車装置 遊星機構
10週 歯車装置 差動歯車機構
11週 特殊歯車装置(間欠機構) ラチェット,ゼネバ機構
12週 巻きかけ伝動機構 分類,摩擦伝動,確実伝動
13週 巻きかけ伝動機構 速度比,ベルトの長さ,ベルトの張力
14週 ロボットアームの運動解析 順運動学・逆運動学(回転行列)
15週 総括 総合演習・復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。4
物体の投影図を正確にかくことができる。4
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
部品のスケッチ図を書くことができる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
標準規格を機械設計に適用できる。4
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4
キーの強度を計算できる。4
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4
工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4
鋳物の欠陥について説明できる。4
溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000