応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「電磁気・原子」大日本図書,「リードα物理Ⅰ,Ⅱ」数研出版
担当教員 小田 洋平,千葉 貴裕

到達目標

①電磁気学および現代物理学の基本的な事柄を理解すること。
②力学ではより数学的な手法を用いた表記、表現に慣れること。
③物理実験では実験レポートをきちんと作成し、期限内に提出できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期から後期前半は電磁気学および現代物理学、力学を学び、後期後半は物理実験を4人または2人2組で、5テーマを輪番で行う。
授業の進め方・方法:
中間試験は前後期とも共通試験日に50分間の試験を実施する。
前期期末試験は50分間の試験を実施する。
後期期末試験は実施しない。
定期試験の成績を70%、小テストや課題の総点を20%、平常点を10%で総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
後期は基本的な物理実験であるから、積極的に取組み、レポートを期限までに遅れずに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電場(1) 電場の中の導体、コンデンサー(1)
2週 電場(2) コンデンサー(2),問題演習
3週 電流(1) オームの法則、抵抗率、抵抗の接続
4週 電流(2) 直流回路
5週 電流(3) キルヒホッフの法則・メートルブリッジの実験
6週 電流と磁場(1) 磁場、電流のつくる磁場
7週 電流と磁場(2) 電流が磁場からうける力、平行電流が及ぼしあう力
8週 電流と磁場(3) ローレンツ力
2ndQ
9週 電磁誘導と電磁波(1) 電磁誘導の法則
10週 電磁誘導と電磁波(2) 交流、インダクタンス
11週 電磁誘導と電磁波(3) 共振と電気振動、交流回路
12週 電磁誘導と電磁波(4) 電磁波
13週 電子と原子核 電子、電子の電荷と質量
14週 量子と原子の構造(1) 光の粒子性、X線の波動性と粒子性、電子の波動性
15週 量子と原子の構造(2) 水素原子の構造
16週
後期
3rdQ
1週 原子核の構造(1) 原子の構造、放射線とその性質、原子力の利用
2週 原子核の構造(2) 核エネルギー、素粒子
3週 剛体(1) 剛体、力のモーメント
4週 剛体(2) 重心、平行力の合成
5週 剛体の運動(1) 剛体と運動の自由度、重心運動、慣性モーメント
6週 剛体の運動(2) 回転運動の方程式
7週 剛体の運動(3) 角運動量
8週 物理学生実験 学生実験のための事前指導(1)
4thQ
9週 物理学生実験 学生実験のための事前指導(2)
10週 物理学生実験 第1週(表面張力)
11週 物理学生実験 第2週(線膨張率の測定)
12週 物理学生実験 第3週(LabVIEWによる電気計測実験)
13週 物理学生実験 第4週(放射線の測定)
14週 物理学生実験 第5週(レーザー光波長の測定)
15週 物理学生実験 最終まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702001000100
基礎的能力702001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000