水力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 水力学Ⅱ
科目番号 0094 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 水力学、宮井善彦・木田輝彦・仲谷仁志、森北出版
担当教員 髙橋 章

到達目標

水・空気などの流体に関して、
①圧縮性、粘性などの性質がわかる。
②物体に作用する流体の圧力の計算ができる。
③物体に作用する流体の粘性力の計算ができる。
④流れの速度・流量の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学の重要科目の1つである水力学の各内容について学習する。
授業の進め方・方法:
中間試験は授業中に50分の試験を実施する。期末試験は50分の試験を実施する。
定期試験の成績を80%、課題の成績を20%として評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
それぞれの方程式について、成立条件を良く理解して覚える。問題に対しては、流体がどのような条件の下にあるのか、何を求めるのかを良く把握する。
自学自習の確認方法:課題を課し、レポートを提出させる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 水力学の重要法則(5) 運動量の法則と応用
2週 水力学の重要法則(6) 角運動量の法則とトルク
3週 流体の回転運動(1) 強制うずと自由うず
4週 流体の回転運動(2) 組み合わせうず、放射流れと自由うず
5週 粘性流体の流れ(1) 層流、乱流、レイノルズ数、管摩擦
6週 粘性流体の流れ(2) 層流の速度分布
7週 後期中間試験
8週 粘性流体の流れ(3) レイノルズ応力
4thQ
9週 粘性流体の流れ(4) 乱流の速度分布
10週 粘性流体の流れ(5) ベルヌーイの式の拡張,ムーディ線図
11週 粘性流体の流れ(6) 水力勾配線とエネルギ勾配線
12週 粘性流体の流れ(7) 管路の断面変化に伴う損失
13週 粘性流体の流れ(8) 抵抗と揚力、境界層
14週 演習問題 損失ヘッド、境界層
15週 総括的な演習 これまで学習した内容を再確認する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
応力-ひずみ線図を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。4
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。4
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
質量保存則と連続の式を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
ピトー管、ベンチュリー管、オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
円管内層流および円管内乱流の速度分布を説明できる。4
ハーゲン・ポアズイユの法則を説明できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4
流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。4
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。4
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4
熱力学の第一法則を説明できる。4
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。4
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4
熱力学の第二法則を説明できる。4
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。4
サイクルをT-s線図で表現できる。4
熱の有効エネルギーを説明できる。4
水の等圧蒸発過程を説明できる。4
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。4
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。4
伝熱の基本形態を理解し、各形態における伝熱機構を説明できる。4
フーリエの法則および熱伝導率を説明できる。4
平板および多層平板の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱抵抗を計算できる。4
対流を伴う平板の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱通過率を計算できる。4
ニュートンの冷却法則および熱伝達率を説明できる。4
自然対流と強制対流、層流と乱流、温度境界層と速度境界層、局所熱伝達率と平均熱伝達率を説明できる。4
平板に沿う流れ、円管内の流れ、円管群周りの流れなどについて、熱伝達関係式を用いることができる。4
黒体の定義を説明できる。4
プランクの法則、ステファン・ボルツマンの法則、ウィーンの変位則を説明できる。4
単色ふく射率および全ふく射率を説明できる。4

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000