到達目標
①材料の変形および組織と機械特性との関係を理解する。
②材料の塑性変形と転位運動との関係を理解する。
③材料の延性・脆性破壊およびき裂進展の概念を理解する。
④材料の疲労・高温強度および腐食、低温・水素脆化について理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
材料の変形および組織と機械特性との関係を理解する。 | 材料の変形メカニズムを結晶構造および組織の観点から理解し、機械特性を予測することができる。 | 材料組織が変形挙動および機械特性に与える影響が理解できる。 | 結晶構造や組織の違いと機械特性の関係を知っている。 |
材料の塑性変形と転位運動との関係を理解する。 | 材料の塑性変形のメカニズムを転位運動の観点から理解し、各種強化機構を説明できる。 | 材料の塑性変形と転位運動との関係が理解できる。 | 塑性変形という現象を知っている。 |
材料の延性・脆性破壊およびき裂進展の概念を理解する。 | 材料内のき裂進展と応力拡大係数の関係を理解し、破面から破壊挙動を予測することができる。 | 破壊靱性の意味を理解し、破面から破壊様式を分類できる。 | 延性破壊とぜい性破壊とは何かを知っている。 |
材料の疲労・高温強度および腐食、低温・水素脆化について理解する。 | 材料の疲労・クリープ破壊、腐食および各種ぜい化のメカニズムを理解し、それらの防止策を提案できる。 | 材料の疲労・クリープ破壊、腐食および各種ぜい化のメカニズムを理解できる。 | 材料の疲労・クリープ破壊や腐食・ぜい化といった現象を知っている。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械技術者にとって材料強度の知識は、最適な材料選択および強度設計の為に必須である。本講義では強度を支配する基礎的な材料特性と実用上で重要となる諸特性について学習する。
授業の進め方・方法:
材料の塑性変形、破壊現象と各種材料特性および強化手法との関係について理解し、材料強度の基本的な考え方を把握すること。授業中に適宜理解度テストを実施する。
自学自習の確認方法:課題を課し、レポートを提出させる。
注意点:
定期試験の成績を80%、自学自習課題を20%として総合的に評価し、60点以上 を合格とする。中間試験および期末試験は定期試験期間に各50分間の試験を実施する。
参考書:材料強度学、田中啓介、丸善(2008)、基礎材料強度学 三村 宏 他、培風館(2000)
関連科目:材料学Ⅰ、材料学Ⅱ
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
構造物の破壊 |
機械構造物における強度設計の重要性
|
2週 |
機械材料の評価方法 |
機械特性の各種試験法、非破壊検査法
|
3週 |
結晶構造と格子欠陥 |
材料の変形と材料中の欠陥
|
4週 |
転位論概説 |
すべり、刃状転位、らせん転位、双晶
|
5週 |
材料の強化機構 |
加工強化、析出強化、分散強化など
|
6週 |
材料破壊の分類 |
延性破壊、ぜい性破壊
|
7週 |
前半授業のまとめ |
前半までの学習内容の理解度を確認
|
8週 |
応力集中 |
円孔およびき裂による応力集中
|
2ndQ |
9週 |
き裂進展による破壊 |
応力拡大係数と破壊靱性
|
10週 |
疲労破壊 |
疲労強度、疲労限、パリス則
|
11週 |
フラクトグラフィー |
破面観察による破壊様式の解析
|
12週 |
高温強度 |
クリープ変形、クリープ破断強度
|
13週 |
材料の腐食 |
腐食による材料劣化
|
14週 |
複合材料 |
材料の複合化による強化
|
15週 |
総括演習 |
これまでの学習内容を再確認
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |