科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学
科目番号 0013 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新版化学基礎 新訂版(実教出版)、新版化学(実教出版)・四訂版 サイエンスビュー化学総合資料(実教出版)・ベストフィット化学基礎3rd Edition(実教出版)・ベストフィット化学(実教出版)
担当教員 内田 修司

到達目標

①物質を構成する粒子とその結合のしかた、および物質量の概念を理解できる。
②化学反応や、物質の状態に関する量的関係を理解し、物質量の計算ができる。
③反応速度と平衡の概念を理解し、pHの計算ができる。また、酸・塩基の定義を理解し、中和の計算ができる。
④酸化・還元の定義を理解し、電子の移動にともなう物質の変化が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
中学校理科の基礎の上に、さらに進んだ化学的な方法で自然の事物・現象に関する問題を取り扱い、高専における専門教育の基礎となる基本的な概念や原理・法則を理解し、科学的な思考を習得する。
授業の進め方・方法:
物質量の考え方が化学反応式に反映されていることなどを問題や実験で確認する。
注意点:
物質の性質・製法・用途など、身近な生活の例に照らし合わせて理解することが大切である。また、ただ暗記するのではなく、考えて答えを導けるようにする。常に、「なぜ、そうなるのか」と問いかけることを忘れてはならない。
定期試験70%、実験レポート・小テスト・授業への参加状況30%として評価する。60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 単位系 モノの数え方・測り方(SI単位系とモル)
2週 原子の構造 原子・イオンの構造と周期律との関係、同位体
3週 化学結合(1) イオンとイオン結晶、金属と金属結晶
4週 化学結合(2) 共有結合(配位結合を含む)と分子の形
5週 化学結合(3) 電気陰性度と極性、分子間力・水素結合
6週 純物質と混合物 純物質と混合物の区別、単体・化合物、同素体
7週 実験 実験の基礎知識・事故対応・基本操作・レポート作成法
8週 物質量の計算(1) 原子量・分子量・式量・モル質量
2ndQ
9週 物質量の計算(2) 理想気体の状態方程式とボイル・シャルルの法則
10週 物質量の計算(3) 蒸気圧と混合気体の圧力、分圧とモル分率
11週 物質量の計算(4) 溶解、濃度とその計算
12週 物質量の計算(5) 固体の結晶構造と密度
13週 物質量の計算(6) 化学反応式と物質量の関係
14週 実験 化学反応の量的関係
15週 前期のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 反応速度と平衡(1) 反応の速さと反応条件、活性化エネルギー
2週 反応速度と平衡(2) 化学平衡の法則と平衡の移動
3週 酸と塩基(1) 酸・塩基・塩の定義
4週 酸と塩基(2) 電離平衡と水のイオン積
5週 酸と塩基(3) pHとその計算、酸・塩基反応
6週 酸と塩基(4) 中和反応、中和滴定とその計算
7週 実験 中和滴定
8週 酸化と還元(1) 酸化・還元の定義、酸価数と半反応式
4thQ
9週 酸化と還元(2) 酸化剤と還元剤、酸化・還元反応
10週 酸化と還元(3) 酸化還元滴定とその計算
11週 酸化と還元(4) 電極電位とイオン化傾向
12週 酸化と還元(5) 電池とその計算
13週 酸化と還元(6) 電気分解とその計算
14週 実験 酸化還元滴定
15週 後期のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3
中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。2
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。2
測定と測定値の取り扱いができる。2
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。2
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。2
ガラス器具の取り扱いができる。2
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。2
人文・社会科学英語英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を基本的な表現を用いて英語で話すことができる。3
説明や物語などの文章を毎分100語程度の速度で聞き手に伝わるように音読ができる。3
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を整理し、100語程度のまとまりのある文章を英語で書くことができる。3
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、実際の場面で積極的にコミュニケーションを図ることができる。3

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000