人文社会科学演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 人文社会科学演習Ⅱ
科目番号 0038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリントを使用する。
担当教員 吉村 忠晴,川﨑 俊郎

到達目標

① 授業内容や作業内容について、的確な日本語表現で正確に記録できる。
② プリント・使用データ・作成ファイルを管理できる。
③ GISのしくみを理解し、GISソフトウェアの基本的な操作ができる。
④ 各自が選んだテーマについて、その原因やメカニズムに関する仮説を設定できる。
⑤ 仮説実証に必要な統計データを入手し、統計地図・グラフを作成できる。
⑥ 統計地図・グラフから分析結果の読解ができる。
⑦ PDCAサイクルを実践し、問題点を改善して課題を作成・提出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
基礎的能力  社会適切な統計データを入手し、正しく利用できる。GISのしくみを理解し、GISソフトウェアの基本的な操作ができ、適切な統計地図を作成できる。統計データを入手し、利用できる。GISソフトウェアの基本的な操作ができ、統計地図を作成できる。統計データを入手できない。GISソフトウェアの基本的な操作ができず、統計地図を作成できない。
専門的能力  情報リテラシー仮説を実証するために適切なデータを検索・入手できる。使用データ・作成ファイルを適切に管理し、正しく利用できる。仮説を実証するために必要なデータを検索・入手できる。使用データ・作成ファイルを管理できる。仮説を実証するために必要なデータを検索・入手できない。使用データ・作成ファイルを管理できない。
汎用的技能授業内容や作業内容について、的確な日本語表現で正確に記録できる。論理的に正しく、独創的な仮説を設定できる。統計地図やグラフから詳細な読解ができる。授業内容や作業内容について、正確に記録できる。論理的に正しい仮説を設定できる。統計地図やグラフから適切な読解ができる。授業内容や作業内容について、正確に記録できない。論理的に正しい仮説を設定できない。統計地図やグラフから読解ができない。
態度・志向性(人間力)自ら問題点を発見することができ、PDCAサイクルを実践し、問題点を改善して、時間的余裕をもって指示通りに課題を作成・提出できる。PDCAサイクルを実践し、問題点を改善して、期限までに指示通りに課題を作成・提出できる。PDCAサイクルを実践できず、問題点を改善して、期限までに指示通りに課題を作成・提出できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
GIS(地理情報システム)のしくみを理解し、GISソフトウェア(ArcGIS)の基本的な操作方法を習得する。また、GISを援用した問題解決・課題探求にも取り組む。その際には各自で仮説を設定したうえで、仮説に適した統計データを入手し、そのデータを使用して統計地図・グラフを作成する。さらに、統計地図・グラフから分析結果の読解を行う。
ディプロマポリシー(準学士課程)の「4.自己を啓発し、課題を分析して解決する能力」、「5.モノづくりやデザイン能力」、「6.基礎的なコミュニケーション能力と情報技術を活用したプレゼンテーション能力」に対応
授業の進め方・方法:
授業では、プリントとスライドを使用して操作方法や操作の際の注意点を説明したうえで、操作練習を行う。その後、習得した操作方法を活用して、各自が与えられた課題の作成を行う。
定期試験は実施しない。授業内容の記録、入手データの管理・記録、作成ファイルの管理・記録、総合演習の課題の成績を総合的に評価し、60点以上を合格とする。再試験は実施しない。
注意点:
2年次の人文社会科学演習Ⅰの授業内容を復習しておくこと。Windows、Microsoft365、Excelの基本的操作を身に付けておくこと。コンピューターの操作では、注意事項を遵守し、資料プリントに記されている手順を確認しながら行うこと。課題は、指定された様式に則って、期限厳守で提出すること。不正な方法によって作成した課題は、評価の対象としない。常にPDCAサイクルを実践し、問題点を改善していくこと。ホウ・レン・ソウを忘れないこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(1) 授業における注意事項を理解し、遵守する姿勢を身に付けることができる。
2週 オリエンテーション(2) 本授業の意味と授業の進め方を理解し、実践する姿勢を身に付けることができる。
3週 GISの基礎知識(1)
GISのしくみと機能
GISのしくみと機能について理解し、説明できる。実際の活用事例から専門分野におけるGISの有用性と将来性を理解し、説明できる。
4週 GISの基礎知識(2)
空間参照系(測地系・座標系)、ArcGISの概要
空間参照系(測地系・座標系)について理解し、説明できる。ArcGISの概要について理解し、説明できる。
5週 GISの基礎知識(3)
GISを操作する際の注意事項
GISを操作する際の注意事項を理解し、遵守する姿勢を身に付けることができる。
6週 GISの基本操作(1)
地図データの入手・利用におけるルール・注意点
地図データの入手・利用におけるルールや注意点、とくにデータ倫理について理解できる。
7週 GISの基本操作(2)
地図データの入手
インターネットを利用して地図データを入手できる。
8週 GISの基本操作(3)
ArcGISを利用するための準備、地図データの追加
ArcGISを利用するための準備ができる。ArcGISで地図データを追加できる。
2ndQ
9週 GISの基本操作(4)
ArcGISで使用するファイルの特徴とファイルの管理方法
ArcGISで使用するファイルの特徴について理解し、扱うことができる。情報セキュリティを踏まえ、ArcGISで使用するファイルを正しく管理できる。
10週 GISによる統計地図の作成練習(1)
統計データの入手・利用におけるルール・注意点
統計データの入手・利用におけるルールや注意点、とくにデータ倫理について理解できる。
11週 GISによる統計地図の作成練習(2)
統計データの入手①
統計データの入手方法を理解し、インターネットを利用して統計データを入手できる。
12週 GISによる統計地図の作成練習(3)
統計データの入手②
入手した統計データの出典や資料源を確認し、記録することができる。
13週 GISによる統計地図の作成練習(4)
ArcGIS用データベースの作成、地図データの加工
ExcelでArcGIS用データベースを作成できる。ArcGISで地図データを加工できる。
14週 GISによる統計地図の作成練習(5)
地図データとデータベースの結合、階級区分図の作成
ArcGISで地図データとデータベースを結合できる。ArcGISで階級区分図を作成できる。
15週 GISによる統計地図の作成練習(6)
統計地図のレイアウト作成
ArcGISで統計地図のレイアウトを作成できる。
16週
後期
3rdQ
1週 総合演習(1)
総合演習の概要の説明
総合演習の概要と作業手順を理解できる。
2週 総合演習(2)
仮説の設定①
仮説を設定できる。
3週 総合演習(3)
仮説の設定②
仮説を設定できる。
4週 総合演習(4)
仮説実証用統計データの入手①
統計データの入手・利用におけるルールや注意点、とくにデータ倫理を理解したうえで、インターネットを利用して仮説実証用統計データを入手できる。
5週 総合演習(5)
仮説実証用統計データの入手②
統計データの入手・利用におけるルールや注意点、とくにデータ倫理を理解したうえで、インターネットを利用して仮説実証用統計データを入手できる。
6週 総合演習(6)
仮説実証用統計データの入手③
インターネットを利用して入手した仮説実証用統計データの出典や資料源を確認し、記録することができる。
7週 総合演習(7)
仮説実証用データベースの作成①
Excelで仮説実証用データベースを作成できる。
8週 総合演習(8)
仮説実証用データベースの作成②
Excelで仮説実証用データベースを作成できる。
4thQ
9週 総合演習(9)
相関分析
Excelで基本統計量と相関係数を算出できる。
10週 総合演習(10)
仮説実証用階級区分図の作成①
ArcGISで仮説実証用階級区分図を作成できる。
11週 総合演習(11)
仮説実証用階級区分図の作成②
ArcGISで仮説実証用階級区分図のレイアウトを作成できる。
12週 総合演習(12)
散布図の作成①
Excelで散布図を作成できる。
13週 総合演習(13)
散布図の作成②
Excelで散布図を作成できる。
14週 総合演習(14)
階級区分図と散布図の読解
階級区分図と散布図の読解ができる。
15週 まとめ
提出課題の確認と修正
提出課題の内容を確認し、必要に応じて不備を修正できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前13,前14,前15,後10,後11,後12,後13,後14,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前14,前15,後10,後11,後12,後13,後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後15
複数の情報を整理・構造化できる。3前13,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後1,後2,後3,後14,後15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後2,後3,後14,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後2,後3,後14,後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後2,後3,後14,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後14,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後14,後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

授業内容の記録作成ファイルの管理・記録入手データの管理・記録仮説の設定地図・グラフの作成読解合計
総合評価割合301515101515100
基礎的能力055010020
専門的能力05500010
汎用的技能20551001050
態度・志向性100005520