機械工作法Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械工作法Ⅱ
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 改訂 機械工作法Ⅱ、米津栄、朝倉書店  配付資料
担当教員 松本 匡以,新任 教員

到達目標

①切削抵抗について理解し、2次元切削での切削抵抗を計算で求められる。
②切削条件と工具寿命の関係を理解し、テイラーの式を用いて工具寿命時間が計算できる。
③比切削抵抗と切削動力について理解し、旋削加工時の消費動力を計算できる。
④切削加工と研削加工、及びその加工に使用される工作機械の基礎知識を身につけ、機械部品等の設計に応用できる。
⑤簡単な切削加工と研削加工の加工条件を決められる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械加工の分野のうち、不要部分を切りくずとして取り除く、切削加工(旋削・穴加工・フライス加工)と研削加工について学習する。あわせて、レーザや放電等を応用した除去加工の概要についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
中間試験は50分間の試験を実施する。期末試験は50分間の試験を実施する。
遠隔授業等で定期試験が実施できない場合は、課題で代替することがある。
定期試験の成績を70%、課題を20%、学習態度を10%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
これまで学習してきた、数学・物理・工作実習等と関連づけて考えることが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械加工の意義、切削加工の目的と方法 生産道、哲学、機械加工の分類、切削加工の特徴
2週 切りくず生成と構成刃先 切削模型、切りくずの形態、構成刃先生成の条件
3週 切削理論 2次元切削、切削抵抗、せん断角の求め方
4週 切削熱、切削工具材料(1) 切削熱源と測定方法、工具材料に必要な性質
5週 切削工具材料(2)、切削工具形状 各種工具材料の特性、バイトの形状と表記方法
6週 工具摩耗と寿命 工具損傷の形態、工具寿命曲線(テイラーの式)
7週 1週から7週までのまとめ
8週 切削加工の経済性 切削速度・送りと切込み・工作物と経済性との関連
2ndQ
9週 びびり びびりの発生原因、びびりの種類、びびりの対策
10週 旋削加工と旋盤 旋盤の機構、旋盤の大きさ、旋盤の種類
11週 旋削の方法と工作物の取付け法 旋削加工の種類、センタ仕事、チャック仕事
12週 旋削加工の留意点、旋削時の所要動力 バイトの種類、切削条件、比切削抵抗、消費動力
13週 穴加工の概要、中ぐり加工、工具と中ぐり盤 穴加工の分類、中ぐりの方法、横中ぐり盤
14週 中ぐり盤とマシニングセンタ、FMS マシニングセンタ、ATC、自動搬送、FMS
15週 ボール盤を用いた穴加工 穴あけ・リーマ加工・沈め穴あけ、穴加工の特徴
16週
後期
3rdQ
1週 ねじれ刃ドリル ねじれ刃ドリル各部の名称と特徴
2週 ドリル加工の生産性と精度、リーマとボール盤加工 生産性・精度向上対策、リーマ加工とリーマの種類
3週 特殊なドリルとそれらを用いた穴加工、ボール盤 油穴付ドリル・深穴ドリル、ボール盤の種類と構造
4週 フライス加工の概要、切削作用(1) フライス加工の特徴、周刃フライスの切削作用
5週 切削作用(2)、フライス加工の生産性と精度 正面フライスの切削作用、生産性・精度向上対策
6週 周刃フライスと正面フライス 周刃フライス・正面フライスの種類と構造
7週 16週から21週までのまとめ
8週 エンドミルを用いた金型加工 金型、3次元形状の切削、工具経路、切削量の変動
4thQ
9週 フライス盤、NC加工 フライス盤の種類と構造、NCの概要とサーボ機構
10週 研削加工概要、研削砥石(1) 研削加工のメカニズム、研削砥石の要素
11週 研削砥石(2) 研削砥石の要素、砥石の表記方法
12週 円筒研削、内面研削、心なし研削 各研削法と研削盤、トラバース・プランジカット
13週 平面研削、研削作業 平面研削の方法、研削条件、砥石の目立てと整形
14週 電子ビーム加工、レーザ加工、放電加工等 それぞれの加工法の概要と特徴
15週 機械工作法の展望 コンピュータ利用、高精度化、地球環境への配慮
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。3
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。3
鋳物の欠陥について説明できる。3
溶接法を分類できる。3
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。3
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。3
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。3
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。3
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。3
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。3
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。3
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3
切削工具材料の条件と種類を説明できる。3
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。3
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。3
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。3
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。3

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702001000100
基礎的能力702001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000