電気回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気回路Ⅲ
科目番号 0011 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 遠藤 勲, 鈴木 靖「電気回路Ⅱ」(コロナ社)
担当教員 若松 孝

到達目標

①代表的なひずみ波のフーリエ級数解析ができること.
②非正弦波交流回路の電圧・電流の実効値や電力などを算出できること.
③主要な関数のラプラス変換を求められること.
④ラプラス変換を用いたRC・RL直列回路の過渡解析ができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気機器内の電圧や電流は、ひずみ波(非正弦周期波)となっている場合が多い.ここでは,回路のひずみ波を正弦波の重ね合わせとして表現する周波数解析法について学習する.また,回路の電圧や電流を急に変化させたときに生じる過渡現象を取り上げ,RC直列回路やRL直列回路における過渡解析法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
定期試験の成績70%,課題レポートの成績30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
授業中に50分間の中間試験を実施する.また,50分間の期末試験を実施する.
注意点:
電気回路の解析に必要な数学(フーリエ解析, ラプラス解析)を自由に使えるようになるには,多くの演習問題に取り組む必要がある.講義で指示された例題や演習課題は必ず解くこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ひずみ波と周波数成分 ひずみ波(非正弦周期波),周波数成分
2週 フーリエ級数 フーリエ係数, フーリエ級数展開
3週 フーリエ級数 フーリエ正弦級数, フーリエ余弦級数
4週 フーリエ級数 代表的なひずみ波のフーリエ級数展開
5週 非正弦波交流回路のフーリエ解析 各種波形の実効値
6週 非正弦波交流回路のフーリエ解析 非正弦交流回路の実効値と電力
7週 後期中間試験
8週 回路の過渡現象 RC直列回路の過渡現象
4thQ
9週 フーリエ積分 フーリエ変換と逆変換, フーリエ変換の性質
10週 ラプラス変換 ステップ関数やインパルス関数とそのラプラス変換
11週 ラプラス変換 主要関数のラプラス変換
12週 ラプラス変換による過渡解析 過渡解析の基本的方法
13週 ラプラス変換による過渡解析 RC直列回路の過渡解析
14週 ラプラス変換による過渡解析 RL直列回路の過渡解析
15週 総合演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。4
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000