電気電子計測Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気電子計測Ⅱ
科目番号 0060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気・電子計測【第3版】,阿部武雄・村山実,森北出版株式会社
担当教員 植 英規

到達目標

①各種単位系や指示計器の基礎的な仕組みを理解している。②計測値の統計的な扱いや誤差,有効数字等について理解している。③アナログ量とディジタル量の取り扱い方を理解し,各種電気特性の基本的な計測方法について説明できる。④センサの役割について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子工学に関するすべての実験において重要な“計測”についての基礎を学ぶとともに,測定データの分布,誤差,基本的な分析方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
中間試験は授業時間中に50分で実施する。期末試験は50分で実施する。
定期試験の成績を80%,課題演習の成績を20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
電気回路基礎・実習,電気電子計測Ⅰなど,専門科目の基礎的事項を理解しておくこと。また,これまでに実施した電気電子工学実験での各種計測法について復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測の基礎 単位系,標準器,誤差
2週 直流電圧・電流の測定 電圧降下法
3週 交流電圧・電流の測定 単相交流の基礎,整流型計器,熱電型計器
4週 抵抗・インピーダンスの測定① 電圧計・電流計による測定,四端子法
5週 抵抗・インピーダンスの測定② 直流ブリッジ,交流ブリッジ
6週 電力の測定 電力計,三電圧計法,電力量計
7週 前期中間試験
8週 アナログ量の扱い① 計測におけるアナログ信号の扱い,オペアンプ
2ndQ
9週 アナログ量の扱い② 反転増幅回路,非反転増幅回路
10週 アナログ量の扱い③ 微分回路,積分回路
11週 アナログ量の扱い④ 計測器の入力インピーダンス
12週 ディジタル量の扱い① 計測におけるディジタル信号の扱い,数値の符号化
13週 ディジタル量の扱い② ゲート回路
14週 ディジタル量の扱い③ 加算回路,比較回路,一致回路
15週 ディジタル量の扱い④ 各種フリップフロップの動作
16週
後期
3rdQ
1週 ディジタル計器 電子計器,ディジタル計器の概要
2週 データコンバータ① 標本化,量子化,符号化,標本化定理
3週 データコンバータ② A/D変換,D/A変換
4週 波形の観測 ディジタルオシロスコープ,サンプリングオシロスコープ
5週 周波数と位相の測定 周波数カウンタ
6週 センサ センサの役割,センサの種類,センサの使い方
7週 後期中間試験
8週 データの分析① 測定値の分布,最小二乗法による分析
4thQ
9週 データの分析② 誤差の伝播,丸め誤差
10週 データの分析③ 雑音,SN比
11週 計測技術の応用① 各種産業分野における計測技術,IoT(Internet of Things)
12週 計測技術の応用② 身の回りのセンサ技術の調査①
13週 計測技術の応用③ 身の回りのセンサ技術の調査②
14週 計測技術の応用④ 身の回りのセンサ技術の調査③
15週 総括演習 前期,後期の授業内容の総括
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。4
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。4
電子工学金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4
オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。4

評価割合

試験課題演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000