電気回路Ⅰ・演習

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気回路Ⅰ・演習
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気回路の基礎(第3版),西巻正郎,森北出版社
担当教員 豊島 晋

到達目標

①RC回路の過渡現象を理解し,微分回路や積分回路に応用できる.
②回路解析に関する各種理論を理解し,ツールとして正しく使うことができる.
③正弦波交流の複素数表現を理解し,複素数を用いた各種交流回路の解析ができる.
④複素数を用いて交流電力の計算ができる.
⑤複素数を用いて三相交流回路の解析ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
RC回路の過渡現象,回路網に関する各種理論,複素数を用いた各種交流回路の解析法,交流電力や三相交流回路の解析法について,演習を交えながら学習する.
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を80%,レポートや演習の取り組み状況などを20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
中間試験は授業時間中に50分の試験を実施する.期末試験は50分の試験を実施する.
注意点:
授業は講義と演習を並行して実施する.演習問題には積極的に取り組むこと.
電気における回路関係の基礎科目であるので,内容を確実に理解すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 RC回路の過渡現象① RC回路の充放電現象,過渡現象の定式化
2週 RC回路の過渡現象② RC積分回路,CR微分回路
3週 複素数と交流回路① 複素数とフェーザ表示,複素数の基本演算
4週 複素数と交流回路② オイラーの公式,複素数の指数関数表示
5週 複素数と交流回路③ RLC直列回路・並列回路の複素数による解法
6週 複素数と交流回路④ 直並列回路の複素数による解法
7週 前期中間試験
8週 交流電力① 複素数表示による交流電力の表現
2ndQ
9週 交流電力② 最大電力供給条件,インピーダンスマッチング
10週 交流電力③ 力率補正,交流電力の計測法
11週 交流回路の周波数特性① 直列回路の周波数特性,インピーダンス軌跡
12週 交流回路の周波数特性② 並列回路の周波数特性,アドミタンス軌跡
13週 直列共振回路の特性 共振特性とQ値
14週 並列共振回路の特性 反共振特性と巻線抵抗を考慮した並列共振
15週 前期の学習のまとめ 前期の学習内容の総括と後期の学習内容の把握
16週
後期
3rdQ
1週 交流回路の回路網解析① 電圧源回路と電流源回路
2週 交流回路の回路網解析② 枝電流解析,網目電流解析
3週 交流回路の回路網解析③ 重ねの理による解析
4週 交流回路の回路網解析④ テブナンの定理による解析
5週 交流回路の回路網解析⑤ 節点電位解析
6週 交流回路の回路網解析⑥ 各種交流回路解析の総合演習
7週 後期中間試験
8週 電磁誘導結合回路の解析① 和動結合,差動結合,相互インダクタンス
4thQ
9週 電磁誘導結合回路の解析② 誘導結合回路の考え方,解析方法
10週 電磁誘導結合回路の解析③ 誘導結合回路の考え方,解析方法
11週 三相交流① 三相交流の複素数表示
12週 三相交流② Y-Y結線回路の解法
13週 三相交流③ Δ-Δ結線回路の解法
14週 三相交流④ Y-Δ・Δ-Yの相互変換,三相交流回路の電力
15週 後期の学習のまとめ 後期の学習内容の総括と上級学年の学習内容の把握
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。4
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
直流機の原理と構造を説明できる。4
誘導機の原理と構造を説明できる。4
同期機の原理と構造を説明できる。4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
高調波障害について理解している。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4
オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000