電気磁気学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気磁気学
科目番号 0074 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 山口昌一郎「基礎電磁気学(改訂版)」(電気学会):「電気磁気学・演習」で使用したテキスト
担当教員 若松 孝

到達目標

①電流がつくる磁界の法則を理解し,代表的な電流がつくる磁界が求められること.
②電流が磁界から受ける電磁力を理解し,電磁力が求められること.
③電磁誘導現象に関する法則を理解すること.
④物質における磁気現象を理解し,インダクタンスが求められること.
⑤電磁気現象の基本法則を理解し,電磁波の基本的性質を理解すること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電流がつくる磁界,電流が磁界から受ける力,および磁束の時間的変化が引き起こす電磁誘導などの基本的な電気磁気現象について学習する. また,物質における静磁気現象を取り上げる. さらに,様々な電磁気現象の基本法則を学習し,電磁波の基本的性質を学ぶ.
授業の進め方・方法:
定期試験の成績70%,課題レポートの成績30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
授業中に50分間の中間試験を実施する. また、100分間の期末試験を実施する.
注意点:
電磁気現象は目には見えないので,電界や磁界などを必ず図示し,電磁気現象に対するイメージをつかむこと. そのためには,自ら演習問題に取り組むことが必要である.講義ノートやテキストで内容をよく見直して,指示された例題や演習問題を必ず解くこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 [1]真空中の静磁界 Ampèreの右ねじの法則
2週 [1]真空中の静磁界 Biot‐Savartの法則,直線状電流による磁界
3週 [1]真空中の静磁界 円形ループ電流による磁界
4週 [1]真空中の静磁界 Ampèreの法則
5週 [1]真空中の静磁界 無限長円柱電流による磁界
6週 [1]真空中の静磁界 ソレノイド電流による磁界
7週 前期中間試験
8週 [2]電磁力 磁界中の電流にはたらく力
2ndQ
9週 [2]電磁力 平行電流間にはたらく電磁力
10週 [2]電磁力 長方形ループ電流にはたらく電磁力
11週 [2]電磁力 トルク,磁気双極子モーメント
12週 [3]電磁誘導 誘導起電力,Lentzの法則
13週 [3]電磁誘導 Faradyの法則,交流電圧の発生
14週 [3]電磁誘導 Lorentz力,導体の運動による起電力
15週 総合演習 前期講義内容のまとめと総合演習
16週
後期
3rdQ
1週 [4]磁性体 磁性体の種類,磁化率,透磁率
2週 [4]磁性体 磁化電流,磁性体におけるAmpèreの法則
3週 [4]磁性体 磁気回路,磁性体界面における境界条件
4週 [4]磁性体 強磁性体の磁化,磁気ヒステリシス
5週 [5]インダクタンス 環状ソレノイドの自己インダクタンス
6週 [5]インダクタンス 同軸円筒体の自己インダクタンス
7週 後期中間試験
8週 [6]Maxwell方程式 ベクトル解析(Gaussの定理, Storkesの定理)
4thQ
9週 [6]Maxwell方程式 電界及び磁束密度に関するGaussの法則(微分形)
10週 [6]Maxwell方程式 電磁誘導の法則(微分形)
11週 [6]Maxwell方程式 変異電流,修正されたAmpèreの法則
12週 [7]電磁波 電磁波の波動方程式
13週 [7]電磁波 平面電磁波の性質
14週 [7]電磁波 Poyntingベクトル,電磁波のエネルギーと強度
15週 総合演習 後期講義内容のまとめと総合演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。4
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。4
磁気エネルギーを説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000