電気機器Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気機器Ⅱ
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 First Stage 電気機器概論、深尾正 監修、実教出版
担当教員 山本 敏和

到達目標

①三相誘導電動機の原理、理論を理解し、すべり、回転速度、トルク、出力等を計算できる。
②各種誘導電動機がどのように利用されているかを理解する。
③三相同期発電機の原理、理論を理解し、電圧、電流、出力等を計算できる。
④三相同期電動機の理論を理解し、トルク、出力等を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工場から家庭まで広く用いられる誘導機、商用発電に用いられる同期発電機、一定速度で回転する同期電動機の原理、構造、理論を学習する。
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を80%、課題や小テストの成績を20%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。
中間試験は50分間で実施する。期末試験は50分間で実施する。再試験は学年の成績が40点以上、60点未満の場合に実施する。
注意点:
電磁誘導の法則、電流と磁界の相互作用、交流回路を理解しておく事。
また予習・復習も必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 三相誘導電動機の原理 回転磁界、トルクの発生
2週 三相誘導電動機の構造 固定子、回転子(巻線形、かご形)
3週 三相誘導電動機の理論(1) すべり、誘導起電力、二次周波数
4週 三相誘導電動機の理論(2) 一次電流、二次電流
5週 等価回路(1) 等価回路、励磁回路、漏れリアクタンス
6週 等価回路(2) 二次を一次に変換した等価回路、簡易等価回路
7週 問題演習 問題演習 三相誘導電動機の授業まとめ
8週 等価回路による計算 一次入力、鉄損、銅損、二次入力
2ndQ
9週 三相誘導電動機の特性(1) 同期ワット、トルク、二次出力
10週 三相誘導電動機の特性(2) 速度特性曲線、最大トルク
11週 三相誘導電動機の特性(3) 比例推移、すべりとトルク、回転速度
12週 始動と運転 全電圧始動、Y-Δ始動、始動補償器法
13週 速度制御法 二次抵抗、電源周波数、極数、二次励磁
14週 単相誘導電動機、各種誘導機 各種単相誘導電動機、リニアモータ
15週 問題演習 問題演習、誘導電動機の授業まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 同期発電機の原理 交流起電力、極数、周波数、同期速度
2週 同期発電機の構造 電機子巻線、固定子、回転子、スリップリング
3週 同期発電機の種類 回転界磁形、回転電機子形
4週 電機子巻線法、起電力 電機子巻線、全節巻、短節巻
5週 同期発電機の理論 電機子反作用、同期リアクタンス
6週 等価回路、特性曲線 無負荷飽和曲線、短絡曲線、外部特性曲線
7週 問題演習 問題演習 同期発電機の授業まとめ
8週 同期発電機の並行運転 並行運転の条件、負荷分担
4thQ
9週 同期電動機の原理 回転磁界、同期速度
10週 同期電動機の構造 固定子、回転子、電機子巻線、制動巻線
11週 同期電動機の理論 等価回路、電機子反作用
12週 同期電動機のトルク、出力 トルクと負荷角、最大トルク
13週 位相特性 位相特性(V曲線)
14週 始動方法、各種同期機 誘導同期電動機、同期調相機
15週 問題演習 問題演習 同期電動機の授業まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
直流機の原理と構造を説明できる。4
誘導機の原理と構造を説明できる。4
同期機の原理と構造を説明できる。4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000