高電圧工学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 高電圧工学
科目番号 0111 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 高電圧工学:日高邦彦、数理工学社
担当教員 柳平 丈志

到達目標

①各種の条件下で起こる絶縁破壊現象の機構について説明できること。
②高電圧の発生及び測定の原理が分かり、等価回路を用いて電圧・電流の計算ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①各種の条件下で起こる絶縁破壊現象の機構について説明できること。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
②高電圧の発生及び測定の原理が分かり、等価回路を用いて電圧・電流の計算ができること。各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高電圧に特有の放電現象や高電圧の発生・計測法について、講義および演示実験を通じて学び、電力輸送や電子応用機器を支える絶縁技術について理解する。
授業の進め方・方法:
定期試験:70%、レポート:30%で評価し、60点以上を合格とする。
中間試験は授業時間中に50分間の試験を実施する。
注意点:
電気磁気学及び電気回路の学習事項を十分理解しておくこと。定期試験では関数電卓を持参すること。自学自習の確認方法:課題プリントを配布し定期的に提出させる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 高電圧・絶縁システムの概要 高電圧工学の役割
2週 高電圧の測定 抵抗分圧器、容量分圧器、静電電圧計
3週 直流高電圧の発生 多段式整流回路、コッククロフト-ウォルトン回路、静電気発電機
4週 気体の絶縁破壊(1) 気体の物理、衝突断面積、平均自由行程
5週 気体の絶縁破壊(2) 励起と電離、金属表面からの電子放出
6週 気体の絶縁破壊(3) 荷電粒子の運動、α作用、γ作用
7週 気体の絶縁破壊(4) タウンゼント理論、ストリーマ理論、火花条件
8週 中間試験 高電圧の発生と測定、気体の絶縁破壊
4thQ
9週 定常気体放電 様々な定常放電の形態
10週 液体による絶縁 絶縁油の交流・直流・インパルス電圧に対する破壊特性
11週 複合系による絶縁 固体・気体複合絶縁体の絶縁破壊
12週 高電圧機器概説 碍子、ブッシング、電力ケーブル、遮断器
13週 インパルス高電圧 雷放電、インパルス高電圧の発生と利用、サージ防護機器
14週 高電圧の解析技術 数値電界計算法、サージ解析
15週 まとめ・高電圧の応用 高電圧工学に関連した最新の研究・応用等について説明する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
直流機の原理と構造を説明できる。4
誘導機の原理と構造を説明できる。4
同期機の原理と構造を説明できる。4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000