情報基礎

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 情報基礎
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 情報I Python 実教出版 /基礎からはじめる情報リテラシーOffice2021対応 実教出版 ポイント整理 情報モラル 15th Edition 数研出版 高校情報I Python プログラムのつくりかた Python 入門編 Lv.0 実教出版
担当教員 布施 雅彦

到達目標

学内外の情報システム,数理データサイエンス・AI,情報リテラシーを学習し,今後のリモートや情報化社会での日常生活や学習・ビジネス等の場面で活用することができる基礎的素養を身につける.
①ICT端末等利用し,情報システムを活用し,日々コミュニケーションができる.
②Society 5.0が目指す高度な社会へ対応したコンピュータネットワーク,セキュリティーを理解し,使うことができる.
③Office Suiteを利用して基本的なドキュメント作成・計算・表現ができる.
④データサイエンス・AI技術の利活用に必要な基本的な計算・表現のスキルを使うことができる.
⑤アルゴリズム・プログラムの基礎を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (学習情報システム)学内の情報システム(電子メール・LMS・コラボレーションアプリ)にPC,スマートフォンなどを登録でき,自在に利用することができる.学内の情報システム(電子メール・LMS・コラボレーションアプリ)にPC,スマートフォンなどを登録でき,利用することができる.学内の情報システム(電子メール・LMS・コラボレーションアプリ)にPC,スマートフォンなどを登録したが,利用することができない.
評価項目2 (コンピュータ・ネットワーク・セキュリティー)コンピュータやネットワーク・セキュリティーについて基礎技術及び役割・重要性を理解し,詳細に自ら調べたり説明することができる.コンピュータやネットワーク・セキュリティーについて基礎技術及び役割・重要性を理解し,自ら調べたり説明することができる.コンピュータやネットワーク・セキュリティーについて基礎技術及び役割・重要性を理解し,自ら調べたり説明することができない.
評価項目3 (デジタル表現)デジタル情報の数値化の表現・演算の基本を,自在に計算することができる.デジタル情報の数値化の表現・演算の基本を,計算することができる.デジタル情報の数値化の表現・演算で,計算することができない.
評価項目4 (オフィススイート活用)ワープロ・表計算・プレゼンテーションソフトの基本機能を自在に使用することができる.ワープロ・表計算・プレゼンテーションソフトの基本機能を使用することができる.ワープロ・表計算・プレゼンテーションソフトの基本機能を自在に使用することができない.
評価項目5 (データサイエンス)提供されたデータを目的に合わせて,適切にデータ加工・処理し,適切なグラフを作成し,適切にまとめることができる.提供されたデータを目的に合わせて,適切にデータ加工・処理し,適切なグラフを作成し,まとめることができる.提供されたデータを目的に合わせて,データ加工・処理し,グラフを作成し,結果をまとめることができない.
評価項目6 (プログラミング)プログラミングの基本構造を理解し,単純なプログラミングを,自ら考え適切に作成ができる.プログラミングの基本構造を理解し,単純なプログラミングを作成することができる.プログラミングの基本構造を理解し,単純なプログラミングを作成することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
文理問わず高専生が学修すべき情報技術に関するリテラシー,データサイエンス,AIの一部やネットワーク・セキュリティーの基礎を学ぶ.知識だけでなく,社会における重要性を実例を自ら調べ,データをもとに分析するなど実習を通して学習する.また,将来のAIやデータサイエンスに活用できるように,プログラミングの基礎を身につける.
授業の進め方・方法:
講義および実例の調査やデータを用いた実習を中心に授業をすすめる.講義は事前に配布プリントで用語などを調べ,講義で内容確認しまとめ提出する.オフィス課題はテキストや動画で操作を学習し課題を仕上げて提出する.データサイエンスは配布データ,プログラミングはサンプルプログラムを利用してまとめる.
注意点:
課題は全力で取り組み、提出期限を守り必ず提出し,点数が低い場合は再提出して合格するまで取り組む.タイピングやコンピュータ操作は,日々様々な学習で活用し慣れることが大切で,予習・復習し習得する必要がある.課題(情報リテラシー15%,Office15%,データサイエンス20%プログラミング25%),小テスト15%,取組み(アンケートへの回答や積極的な課題への取組み等)を10%として総合的に評価し60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
情報システムの設定
学習の進め方を理解できる.
情報システムの設定ができる.(電子メール・LMS)
2週 情報システムの利用(1) 情報システムの設定・利用することができる.(電子メール・LMS・モバイル端末・コラボレーションアプリ・タイピング)
3週 情報システムの利用(2) 情報システム(クラウド・グループウェア)の実習を通して,コミュニケーションができる.また代表的なシステムサービスについて理解する。
4週 情報リテラシー(1)
コンピュータの動作原理
コンピュータの構成,ハード・ソフトウェアの役割を理解できる.
5週 情報リテラシー(2)
ネットワークの基礎
情報ネットワークの役割,構成,仕組みについて理解できる.
6週 情報リテラシー(3)
情報モラルとセキュリティー
CIA・サイバー犯罪や情報セキュリティーの重要性や情報の取り扱いについて理解できる.
7週 "情報リテラシー(4)
情報モラルとセキュリティー
情報の暗号化・認証や,マナーについて理解できる.
8週 情報の基礎(1) 情報の単位,n進法,基数変換について理解できる
2ndQ
9週 情報の基礎(2) 情報のn進法の加減算,小数表現について理解できる
10週 情報の基礎(3) 情報の論理回路・標本化・量子化が理解できる
11週 Office Suite活用(1) ワープロソフト,プレゼンテーションソフト・表計算ソフトを実習を通して操作・活用方法を身につける(文章作成)
12週 Office Suite活用(2) ワープロソフト,プレゼンテーションソフト・表計算ソフトを実習を通して操作・活用方法を身につける(文章作成)
13週 Office Suite活用(3) ワープロソフト,プレゼンテーションソフト・表計算ソフトを実習を通して操作・活用方法を身につける(発表資料)
14週 Office Suite活用(4) ワープロソフト,プレゼンテーションソフト・表計算ソフトを実習を通して操作・活用方法を身につける(表計算の関数)
15週 Office Suite活用(5) ワープロソフト,プレゼンテーションソフト・表計算ソフトを実習を通して操作・活用方法を身につける(数値計算)
16週
後期
3rdQ
1週 データサイエンス(1) 情報システム・Society5.0,人工知能、機械学習、ニューラルネットワーク、深層学習について理解する。
2週 データサイエンス(2)
データベースの仕組み,データの演習を通して,データの結合・並び替え・選択・射影(抽出)方法を理解できる.
3週 データサイエンス(3) データの演習を通して,基本統計関数・度数分布・ヒストグラム・箱ひげ図のグラフを作ってみる。
4週 データサイエンス(4) データの演習を通して,相関・散布図を関数を用いて求め,グラフを作ってみる。
5週 データサイエンス(5) ネットにあるオープンデータのCSVデータなどを取り込み,分析・グラフ化できる。
6週 プログラミング演習(1) フローチャートを理解し,プログラムを利用して簡単な数学の計算ができる。
7週 プログラミング演習(2)
プログラムを利用して,判断分岐のプログラムを作ることができる
8週 プログラミング演習(3)
プログラムを利用して,繰り返しのプログラムを作ることができる
4thQ
9週 プログラミング演習(4)
プログラムを利用して,配列のデータを利用することができる
10週 プログラミング演習(5)
ランダムの数字,奇数・偶数や素数(エラトステネスのふるいなど)の判別,掛け算九九など基本的なアルゴリズムが理解する。
11週 プログラミング演習(6)
プログラムを利用して,関数やグローバル・ローカル変数のデータを利用することができる
12週 プログラミング演習(7)
プログラムを利用して,数値の探索をすることができる(線形探索・二分探索)
13週 プログラミング演習(8) プログラムを利用して,数値の並び替えをすることができる(交換ソート・選択ソート)
14週 プログラミング演習(9) 応用的な計算モデルについて理解する。(ニュートン法・オートマトン&状態遷移図)
15週 一年のまとめ 課題の整理,一年の取組みのまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー社会の情報化の進展と課題について理解し説明できる。3前5,前6,前7,後1
代表的な情報システムとその利用形態について説明できる。3前1,前2,前3,前5,後1
コンピュータの構成とオペレーティングシステム(OS)の役割を理解し、基本的な取扱いができる。3前4
アナログ情報とデジタル情報の違いと、コンピュータ内におけるデータ(数値、文字等)の表現方法について説明できる。3前8,前9,前10
データベースの意義と概要について説明できる。3後2
基礎的なプログラムを作成できる。3後6,後7,後8
計算機を用いて数学的な処理を行うことができる。3前14,前15
基礎的なアルゴリズムについて理解し、任意のプログラミング言語を用いて記述できる。3後10,後14
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3後12,後13
情報通信ネットワークの仕組みや構成及び構成要素、プロトコルの役割や技術についての知識を持ち、社会における情報通信ネットワークの役割を説明できる。3前5
情報セキュリティの必要性を理解し、対策について説明できる。3前6,前7
情報セキュリティを支える暗号技術の基礎を説明できる。3前7
情報セキュリティに基づいた情報へのアクセス方法を説明できる。3前6,前7
情報や通信に関連する法令や規則等と、その必要性について説明できる。1前6,前7
情報社会で生活する上でのマナー、モラルの重要性について説明できる。1前6,前7
情報セキュリティを運用するための考え方と方法を説明できる。3前6,前7
データサイエンス・AI技術の概要を説明できる。3後1
データサイエンス・AI技術が社会や日常生活における課題解決の有用なツールであり、様々な専門領域の知見と組み合わせることによって価値を創造するものであることを、活用事例をもとに説明できる。1後1
データサイエンス・AI技術の利活用に必要な基本的スキル(データの取得、可視化、分析)を使うことができる。 1後3,後4,後5
自らの専門分野において、データサイエンス・AI技術と社会や日常生活との関わり、活用方法について説明できる。 1後1

評価割合

課題相互評価小テストポートフォリオ取組みその他合計
総合評価割合750150100100
基礎的能力750150100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000