電気回路基礎・実習

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気回路基礎・実習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気基礎(上)、高橋寛 監修、コロナ社 配布資料
担当教員 植 英規

到達目標

①直流回路においての諸法則を理解し、基本的な回路の解析や抵抗の計算などに応用できる。
②基本的な装置や工具等を使用し、適切な服装着用の下で作業を行う事ができる。
②電流計や電圧計の使い方を理解し、正しく計測を行うことができる。
④簡単な回路をブレッドボード上で実現できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1到達目標の内容を実践で理解し、応用できる。到達目標の内容を実践で理解している。到達目標の内容を実践で理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
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学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
直流回路を主とした電気工学の基礎的事項について座学にて学習すると共に、各種実験器具の使い方、電圧計や電流計を用いた計測法を実験実習により習得する。
授業の進め方・方法:
前期中間試験は授業時間中に50分間の試験を実施する。前期期末試験は50分の試験を実施する。後期中間試験、後期期末試験は実施しない。
定期試験の成績を60%、実験への取り組み状況やレポートの成績を40%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。ただし,未提出のレポートがある場合にはレポート点を0点とする。
注意点:
講義では演習問題を多く解いて直流回路の特性や電気現象を正しく理解できるよう努めること。実験では、事前に配布する指導書をよく読んで内容を把握しておくこと。なお、実験を理由無く欠席した場合は原則として追実験は許可しないので注意すること。レポートは期限までに必ず提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気工学基礎ガイダンス 電気工学に関する専門科目の概要、日常生活における電気の利用
2週 電気回路の基礎 電気回路の構成要素、電圧・電流・抵抗と単位
3週 電流と電子 電荷、原子と電子、自由電子と電流
4週 オームの法則と抵抗の接続① オームの法則、電圧降下、抵抗の直列接続と合成抵抗
5週 オームの法則と抵抗の接続② 抵抗の並列接続と合成抵抗、抵抗の直並列接続と合成抵抗
6週 直流回路の計算 直列抵抗器、分流器、計器の内部抵抗
7週 前期中間試験 直列抵抗器、分流器、計器の内部抵抗
8週 ブリッジ回路 ブリッジ回路の平衡条件
2ndQ
9週 直流回路網の計算① キルヒホッフの法則と直流回路網の計算
10週 直流回路網の計算② 重ね合わせの理の考え方と直流回路網の計算
11週 導体の抵抗① 抵抗率、導体・半導体・不導体、抵抗器のカラーコード
12週 導体の抵抗② 導電率、抵抗の温度係数
13週 電力と電力量 電力・電力量とその単位、直流回路における電力の計算
14週 電流による熱作用 熱エネルギー、ジュールの法則、電線の許容電流
15週 電気工学基礎演習 1次電池、2次電池、電池の内部抵抗
16週
後期
3rdQ
1週 実験ガイダンス 実験上の注意点、実験器具の扱い方
2週 全体実習① 電流計・電圧計による測定
3週 全体実習② グラフの作成とレポートの書き方
4週 モノづくり実習① グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
5週 モノづくり実習① グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
6週 モノづくり実習① グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
7週 総合演習
8週 モノづくり実習② グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
4thQ
9週 モノづくり実習② グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
10週 モノづくり実習② グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
11週 モノづくり実習② グループ毎に実施するモノ作りに関する実習
12週 電気工事,安全管理の実習 電気工事実習
13週 電気工事,安全管理の実習 電気工事実習
14週 電気工事,安全管理の実習 電気工事実習
15週 電気工事,安全管理の実習 電気工事実習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。4
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4
オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。4
情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。4
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。4
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。4
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。4
論理式から真理値表を作ることができる。4
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。4

評価割合

試験レポート等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力60400000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000