概要:
交流回路に用いられる基本素子であるコンデンサやコイルのはたらきを学習し,さらに交流理論の基礎となる正弦波交流の概要とフェーザ図や複素数を用いた各種交流回路の解法,交流電力の計算法について学習する.
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習等を交えて実施する.
中間試験は50分の試験を実施する.期末試験は50分の試験を実施する.
定期試験の成績を70%,小テストの成績および振り返りシートの提出状況を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
演習には積極的に取り組むこと.
指定された事前学習に基づいて授業を進めるので,必ず予習をしてくること.
電気における回路関係の基礎科目であるので,内容を確実に理解すること.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロダクション(授業の概要,電気回路の分類) |
電気回路の種類や構成要素を答えることができる.
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2週 |
交流回路素子の基礎①(コンデンサの学習内容の復習) |
コンデンサの静電容量と電圧と電荷の関係を説明できる. 複数のコンデンサによる回路の静電容量を計算できる.
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3週 |
交流回路素子の基礎②(コイルの学習内容の復習) |
電磁誘導について説明できる. コイルのインダクタンスを求めることができる.
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4週 |
交流の基礎事項①(交流の種類,周期・周波数) |
交流の種類を答えることができる. 交流信号の周期や周波数を求めることができる.
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5週 |
交流の基礎事項②(瞬時値,尖頭値,平均値,実効値) |
交流信号の瞬時値,尖頭値,平均値,実効値を求めることができる.
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6週 |
交流回路素子の特性①(抵抗,コイル) |
抵抗やコイルにおける交流電圧・電流の関係を説明できる. コイルの誘導リアクタンスを求めることができる.
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7週 |
交流回路素子の特性②(コンデンサ) |
コンデンサにおける交流電圧・電流の関係を説明できる. コンデンサの容量リアクタンスを求めることができる.
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
ハンダ付けの実習(実験室にて実習を行う) |
抵抗やコンデンサを基板に正しくハンダ付けできる.
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10週 |
フェーザ図による交流回路の解析①(フェーザ図の基礎事項) |
フェーザ図を各種表示法で表すことができる. 交流信号とフェーザ図の関係を答えることができる.
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11週 |
フェーザ図による交流回路の解析②(基本回路素子のフェーザ図) |
抵抗,コイル,コンデンサの交流電圧と電流の関係をフェーザ図で示すことができる.
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12週 |
フェーザ図による交流回路の解析③(RL, RC直列回路) |
RL直列回路とRC直列回路のインピーダンスや電流を求めることができる.
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13週 |
フェーザ図による交流回路の解析④(RLC直列回路) |
RLC直列回路のインピーダンスや電流を求めることができる.
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14週 |
フェーザ図による交流回路の解析⑤(直列共振現象) |
直列共振時の回路の特徴を答えることができる.
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15週 |
RC直列回路の周波数特性の測定 |
オシロスコープを用いてRC直列回路の周波数特性を測定することができる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
フェーザ図による交流回路の解析⑥(RL, RC並列回路) |
RL並列回路とRC並列回路のインピーダンス,アドミタンスや電流を求めることができる.
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2週 |
フェーザ図による交流回路の解析⑦(RLC並列回路) |
RLC並列回路のインピーダンス,アドミタンスや電流を求めることができる.
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3週 |
フェーザ図による交流回路の解析⑧(並列共振現象) |
並列共振時の回路の特徴を答えることができる.
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4週 |
フェーザ図による交流回路の解析⑨(直並列回路への応用) |
素子が直並列に接続された回路の電圧や電流をフェーザ図を用いて求めることができる.
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5週 |
交流電力①(交流電力の概要,交流電力の種類) |
交流における電力の考え方を説明できる. 交流回路の有効電力,無効電力,皮相電力,力率,無効率を求めることができる.
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6週 |
交流電力②(交流電力の測定法) |
三電流計法や三電圧計法による交流電力の測定方法を説明できる.
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7週 |
総合演習(フェーザ図による解析法と交流電力の基礎事項) |
後期中間試験範囲の学習内容に関する問題を解くことができる.
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
複素数による交流回路の解析①(複素数の概要,複素数と交流の関係) |
複素数を直交座標表示や極座標表示で表すことができる. オイラーの公式を用いて複素数を指数関数の形で表すことができる. 交流信号を複素数で表すことができる.
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10週 |
複素数による交流回路の解析②(複素数の演算) |
複素数の加算・減算・乗算・除算を行うことができる.
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11週 |
複素数による交流回路の解析③(基本素子の複素インピーダンス) |
抵抗,コイル,コンデンサのインピーダンスを複素数で表すことができる.
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12週 |
複素数による交流回路の解析④(直列回路の解法) |
RL, RC, RLC直列回路の合成インピーダンスや電流を複素数を用いて計算できる.
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13週 |
複素数による交流回路の解析⑤(並列回路の解法) |
RL, RC, RLC並列回路の合成インピーダンス,アドミタンスや電流を複素数を用いて計算できる.
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14週 |
複素数による交流回路の解析⑥(複素数による交流電力の計算法) |
複素数を用いて交流回路の電力を求めることができる.
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15週 |
総合演習(1年間の学習内容のまとめ) |
1年間の学習内容に関する問題を解くことができる.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | 前4 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 前5 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後7 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後7 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 前6,前7 |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後6,後7 |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | 前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後10,後11,後12,後14 |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | 前14,後3 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後4,後5,後6,後13,後14 |
計測 | 有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 3 | 後5 |
オシロスコープの動作原理を説明できる。 | 3 | 前15 |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 3 | 前15 |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 3 | 前9 |
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。 | 3 | 後7 |