概要:
指導教員の設定したテーマに基づいて,「課題を見つける」「計画を立てる」「調査する」「深く考える」「文章にまとめる」「報告する」「発表する」という研究をするために必要とされるプロセスを、自らが、またグループ活動のなかで経験することで,「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ」ことを目的としています。
授業の進め方・方法:
ガイダンス:
4月の第1週に、「ミニ研究」の概要とスケジュールについて2年生全体に説明をします。第2週には、ALやPBL活動の目的について全体に説明します。その間に、テーマの公開、配属テーマの希望調査を行い、概ね第3週目から配属されたテーマ(指導教員)のもとで実施します。
実施期間:
4月下旬~2月中旬 ※開講期間が通年となりますが、その間で30時間をミニ研究の時間とします。実施日程は配属学生と指導教員間で調整し、実施期間内で任意のスケジュール(実施曜日や時間帯も含む)を組んで実施します。テーマによっては校外での活動や、30時間を越えての実施が必要な場合があると思われますが、その際は、指導教員、配属学生両者の了解によって実施します。
提出物:
・「活動計画書」(5月末):実施期間(4月下旬~2月中旬)内の実施スケジュールを指導教員・配属学生によって作成提出します。
・「活動報告書」(毎回):活動内容を記録し(各自)、指導教員に提出し確認を受けてください。
・「ミニ研究報告書」(実施期間内):教員の指導のもと指定様式に沿って個人またはグループで作成し、指導教員と教務係に提出してください。
発表会:
・「ミニ研究発表会」(全体):12月中旬にポスター発表会・口頭発表会を計画・実施します。なお、「第三者への発表」を目的とするため、学内者(在校生・教職員)・保護者等へ公開をします。また、来場者などによるポスター発表評価ポイントを集計しその結果を公表し表彰します。口頭発表の評価は別に定めます。詳しい日時・会場・実施方法については別に規定します。
・「成果発表」(テーマ毎または複数テーマ合同):指導教員のもと、任意な形式で成果発表(プレゼンテーション)を実施します。指導教員による「プレゼンテーション能力審査・評価」として実施します。なお、複数のテーマが合同で発表会を企画・実施することも可能です。
【令和3年度のテーマ】
スポーツのデータ分析 / 人はなぜ鬼になるのか / 数学について深く理解する / 会社をつくる / スポーツを科学する / "Classical + Ethnic = Music!!(クラシック音楽と民族音楽との関係性について)" / 数学ソフトウェアを使って微分積分の図を描こう / シェイクスピアの作品を観て、読んで、調べて、楽しもう / "グラフィックデザインを学ぼう!~Adobe Illustrator & Shade 3D入門~" / オーラルヒストリーとしての「昭和」/ 社会的関心事を法的に捉える / Pythonを使って数学問題を解く / VRの可能性の研究 / 英文精読 / 物理実験を楽しもう(音の可視化に挑戦)/ "アニメにSDGsって出てくるの?〜ライトノベルを計量する4期〜" / SDGsの達成に向けた問題点の明確化 / Raspberry Piをはじめよう / 小中学生向けモノづくり体験教材の開発 / 次世代の乗り物について考える / ペーパークラフトでからくりの仕組みを知ろう / 50年後の大熊町の姿を描こう / 福島第一原子力発電所廃炉について学ぶ / 世界のEV(電気自動車)を調べてみよう / 小学校の理科の先生になろう!/ "東日本大震災から10年 / いわきの「鳴き砂」はどうなった?" / "機能性評価でモノの良し悪しを測る(品質工学入門)" / "身近な植物に親しむ 特にセイタカアワダチソウを見直そう" / モデルロケット設計・制作 / IoT技術を学ぶ / フラ語を探そう その2/ 卒業研究のやり方を実践で学ぶ / 食品中の美容成分を分析してみよう / "<英文法再入門>日本人には英語はとても難しいので,いつになっても文法をひたすらに勉強するしかない。" / "人工光合成-水素クリーンエネルギー社会に向けてー(第10回)" / 微生物の生命現象を探る / 水耕栽培を科学する / 水と油 / 化学・生物・物理・制御分野の学生実験教材の開発と工夫、他 / "あなたの調査力、貸してください。母さん、あの沼の大ウナギ、どうしたんでせうね?あれからウナギはどこへ行ったやら" / 色をもった有機化合物を作ってみよう / アクティブラーニングで英語学習 -特にTOEICスコアアップ- / 水問題を考えよう / "いわき発!防災・減災ピクトグラムを創造しよう!" / いわき市周辺の橋梁データベース作成 / "“いわきクエスト”をつくる Part3~いわき・ふくしまの成長・発展にむけての第2章~" / 会計データで企業を比較しよう / 国際法を学ぼう / グラフ理論 / SDGsを実践してみよう / 剣を究める / コンピュータのプログラミングを学ぼう / "バーチャル株式投資コンテスト「日経STOCKリーグ」に参加しよう!"
注意点:
ミニ研究は、グループでの活動が主となるので、十分にコミュニケーションを取りながら取り組むことが重要です。活動の中で、計画する・調査する・まとめる・報告する・発表するなどの経験を多く積んでください。これらの経験が、将来の「卒業研究」で活かせるよう積極的に取り組んでください。
指導教員による評価基準:取組み状況に対する評価点(情報収集,自主性,コミュニケーション,発表準備(ポスター制作・口頭発表練習など),報告書作成などを総合して)を75%、プレゼンテーションに対する評価点(概要,課題に対する理解度,発表姿勢,発表資料,質疑応答)を25%として評価し、60点以上を「合格」の評価とします。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |