情報工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報工学Ⅱ
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ・配布プリント ・エンジニアのためのプログラミング入門 -VB.NETによるプログラミングの基礎-、大槻他編著、電気書院
担当教員 大槻 正伸

到達目標

①PADにより基本的なアルゴリズムの表現ができ、それをプログラム化できる。
②再帰呼び出しを用いてプログラムが設計できる。
③ソーティングのプログラムが設計でき、効率の良し悪しが判断できる。
④台形公式による数値積分、Newton法等による方程式解法プログラムが設計できる。
⑤微分方程式を解く数値計算プログラムが設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
PAD とC言語PAD,C言語で応用プログラムを設計できるPAD、C言語 が理解できるPAD、C言語が理解できない
条件分岐、繰り返しとその応用 条件分岐、繰り返しの手法が応用できる条件分岐、繰り返しが理解できる条件分岐、繰り返しが理解できない
関数とその応用関数を応用できる関数が理解できる関数が理解できない
ソーティングと計算量効率の良いソーティングプログラムが設計できるソーティング、計算量が理解できるソーティング、計算量が理解できない
代数方程式、微分方程式の数値解法各種方程式解法プログラムが設計できる各種方程式解法プログラムが理解できる各種方程式解法プログラムが理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
より高度な、効率よく問題を解くためのプログラミング技術を学ぶ。 またユーザ定義関数、再帰呼び出し、数値解析の初歩についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義の後、必ず演習室での演習を取り入れる。また、演習に関するレポートの提出も義務付ける。
評価方法定期試験の成績を60%小テストや課題の評価を40%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
単に正しく動くプログラムを作成できるというだけでなく、見やすく、効率的に様々な問題を解くプログラムを設計できるようになることが重要である。これらを演習、レポートにより確認するので、演習を通してプログラミング能力を確実に身につけることが必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 PADによる表現 PADとは何か、PADによるアルゴリズムの表現 ができる
2週 PADと判断、繰り返し PADによる判断、繰り返しの表現ができる
3週 PADとC言語 1 C言語の基本的な文法、変数の型 が理解できる
4週 PADとC言語 2 PADで表現されたアルゴリズムをプログラムに直す
5週 プログラムの実行 簡単なプログラムの入力、実行、保存 ができる
6週 プログラミング演習 今までの内容に関して自分でプログラミングができる
7週 前期中間試験
8週 判断文 if文を用いたプログラムが作成できる
2ndQ
9週 繰り返し 1 for文による繰り返しが使える
10週 繰り返し 2 配列とfor文による繰り返し が使える
11週 繰り返し 3 while文による繰り返しが使える
12週 様々な応用プログラム プログラムによる様々な数列計算、2分探索法のプログラムが作成できる
13週 プログラミング演習 データの合計、平均、最大値、標準偏差の計算プログラムが作成できる
14週 関数と手続き 関数、手続きとは何かが理解でき、Local変数とGlobal変数の概念が理解できる
15週 関数、手続きの具体例 関数や手続きを用いた様々なプログラム作成ができる
16週
後期
3rdQ
1週 数値積分 台形公式による数値積分プログラムが作成できる
2週 再帰呼び出し 1 再帰呼び出しとは何かが理解できる
3週 再帰呼び出し 2 再帰呼び出しと数列、漸化式、ハノイの塔の解法 プログラムが作成できる
4週 ソーティング問題 ソーティング問題とソーティングアルゴリズムとは何か理解できる
5週 ソーティングと計算量 ソーティングアルゴリズムとデータ比較回数、計算量 について理解できる
6週 クイックソート ,マージソート クイックソート、またはマージソート等の高速アルゴリズムと計算量の算出ができる
7週 後期中間試験
8週 高速ソートプログラム設計 高速ソートプログラムの設計と入力実行、デバッグができる
4thQ
9週 高速ソート実行、解析 高速ソートプログラム入力と実行ができる
10週 高速ソート実行、解析 クイックソートプログラムデバッグ、計算時間解析ができる
11週 方程式の解法 代数方程式とNewton法、2分探索法のプログラムが作成できる
12週 微分方程式の解法 1 微分方程式を数値的に解くとはどういうことかが理解できる
13週 微分方程式の解法 2 グラフィック命令、Euler法とRunge-Kutta法が理解できる
14週 微分方程式の解法 3 Euler法によるプログラミングができる
15週 微分方程式の解法 4 Runge-Kutta法によるプログラミングができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。4前4
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。4前12
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。4
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。4
論理式から真理値表を作ることができる。4
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。4
情報系分野プログラミング変数の概念を説明できる。4
データ型の概念を説明できる。4
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。4
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。4
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。4
主要な計算モデルを説明できる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力60400000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000